人工クモ糸の分子設計、合成技術と量産化に向けた課題

高分子のメーカーが人工クモ糸に参入するには
どこから手を付けたらよいか?
まず何を解決したらよいか?


講師


1.奈良県立医科大学 名誉教授,医学部 特任教授
 理学博士,農学博士 大崎 茂芳 氏

2.(国研)理化学研究所 環境資源科学研究センター バイオ高分子研究チーム
 上級研究員 博士(工学) 土屋 康佑 氏
 【活躍】
沼田オルガネラ反応クラスタープロジェクト ERATOグループリーダー
 【専門】
高分子化学


受講料


1名につき 55,000円(消費税抜、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき50,000円〕


プログラム


【10:00-14:15】(途中 昼食休憩を含みます) 
1.クモ糸の組成、性質と人工合成、その量産化 
奈良県立医科大学 大崎 茂芳 氏 


【習得できる知識】
 クモの糸は柔らかくて強いという性質を同時に持ち合わせ、さらに耐熱性や紫外線耐性を持つユニークな繊維である。この繊維の特徴を理解するとともに、最近のクモの糸の量産化に向けての研究開発動向を眺めてみる。

【講座の趣旨】
 最近クモの糸が注目されている原因となっている繊維のユニークな性質を紹介したい。また、実用化を目標に遺伝子工学手法にてクモの糸を量産化する動向について紹介したい。

1.クモの糸とは?
 1.1 クモの巣の構造
 1.2 横糸と縦糸の違い
 1.3 クモの糸の研究の流れ

2.クモの糸の性質
 2.1 クモの糸のアミノ酸組成
 2.2 クモの糸の熱特性
 2.3 クモの糸の熱劣化
 2.4 クモの糸の力学特性

3.クモの糸は紫外線に強いか?
 3.1 昼行性のクモ
 3.2 夜行性のクモ
 3.3 クモの進化
 3.4 紫外線に強いクモの糸は?

4.クモの糸のミステリアスなしくみ
 4.1 究極の危機管理術
 4.2 信頼性の原点
 4.3 進化の歴史

5.クモの糸の遺伝子工学の動向
 5.1 カナダのベンチャーの例
 5.2 カイコの例
 5.3 その他の例
 5.4 情報の見分け方
 5.5 天然のクモの糸の分子量と合成とはどこが違うのか?
 5.6 量産化への課題と展望
 5.7 今後の歩むべき道

【質疑応答】



【14:30-17:00】 
2.酵素合成によるクモ糸シルクタンパク質を模倣したポリペプチド材料の合成 
(国研)理化学研究所 土屋 康佑 氏 


【習得できる知識】
・酵素を利用した合成および重合についての基礎的な知見および技術
・シルクに代表される構造タンパク質を模倣したポリペプチド材料の合成および特性

【講座の趣旨】
 グリーンケミストリーである手法として、タンパク質加水分解酵素(プロテアーゼ)を用いたポリペプチド合成法である化学酵素重合について説明する。この手法を用いて、クモ糸シルクなどの優れた力学特性を示すことで知られる構造タンパク質に焦点を当て、人工ポリペプチドの分子設計から合成、構造評価について概説する。

1.構造材料として見るクモ糸シルク
 1.1 シルク(カイコ、クモ由来)の力学的特性
 1.2 一次構造(アミノ酸配列)の違いと物性の相関
 1.3 構造タンパク質の高次構造解析
 1.4 シルク材料の諸物性に対する水分子の影響

2.構造タンパク質(ポリペプチド)合成の基礎
 2.1 バイオ合成による構造タンパク質合成
 2.2 化学合成的手法によるポリペプチド合成
 2.3 酵素重合法を用いたポリペプチド合成
 2.4 従来のポリペプチド合成法vs酵素重合法

3.ポリペプチドモチーフの酵素合成と機能化
 3.1 様々な機能性ポリペプチドの合成
 3.2 構造タンパク質から抽出したポリペプチドモチーフの合成と評価
 3.3 ポリペプチドモチーフを用いたシルク材料の高強度化

4.クモ糸シルクを模倣したポリペプチド材料の設計および合成
 4.1 酵素重合法によるシルクタンパク質モチーフの合成
 4.2 2段階合成法によるクモ糸様ポリペプチドの合成
 4.3 様々な構造タンパク質類似ポリペプチド合成への分子設計
 4.4 非天然構造を導入することによる材料物性制御

【質疑応答】


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

59,400円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

東京都

MAP

【品川区】技術情報協会セミナールーム

【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅

主催者

キーワード

繊維技術   高分子・樹脂材料

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