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実用化・工業化するために何が必要か?
約三千倍のスケールアップ設計、プロセスの実証、商業化の成功、
これらの豊富な知見をもとにして、超臨界CO2技術を具体的に解説します!
講師
神鋼エアーテック株式会社 技術部長 山形昌弘 先生
1979年 ㈱神戸製鋼所入社。
1985年 化学プロセス・経済性評価法、フィジビリティスタディ(F/S)を企業留学で習得。
1990年~2009年 超臨界流体(CO2&H2O)プロセスの研究・開発、プラント基本設計、製作、試運転業務を中心に新規化学プロセスの開発・実用化業務に従事。
1998年 研究レベルから約3千倍スケールアップした実用超臨界水プラントを設計・稼動。
2009年~ 神鋼エアーテック㈱にて、超臨界流体プロセス・プラント業務の神戸製鋼Gr全体の取り纏め・業務遂行と共にその他ガス分離装置他販売も含めた業務に従事中。
セミナーポイント
スポーツフットウェアの世界的企業ナイキ社NIKEが、”製造革命”:「アスリートと地球環境の両方に貢献する」ためと称し、自然溶媒の超臨界二酸化炭素(CO2)による新規染色技術 “ColorDry” を台湾で実用化展開したと発表し、アディタス社、イケア社も展開しています。
新規高機能素材の創出を目的とした研究開発が、食品・医薬品・生体適合性分野、導電性付与・太陽電池・半導体なども含め樹脂・無機物・金属などの幅広い産業素材分野を対象に行われています。自然溶媒で環境に優しいユニークな超臨界CO2流体の基礎特性と特異性を紹介し、海外で進んでいる実用化事例も含め、利用・適用分野を俯瞰します。神戸製鋼グループでの25年以上のプロセス開発・実用化開発での蓄積から、具体的な自社開発・適用事例を示し、実践経験に基づいた工業的利用時のプロセス開発の実際とポイントを紹介すると共に、新しい高機能素材創出のシーズ・ヒントを紹介します。
■講演中のキーワード:
高機能素材の創造・創出、超臨界流体、超臨界二酸化炭素(CO2)、基礎研究・実験室から実用化・工業化、プロセス開発、スケールアップ
セミナー内容
1.はじめに
ナイキ社が推奨・実用化した、”製造革命”:「アスリートと地球環境の両方に貢献」する 無水染色技術とは?
2.超臨界二酸化炭素(CO2)の特異性と適用分野の外観
2.1. 超臨界CO2の特異性
2.2. 超臨界CO2の適用分野の外観 (開発・実用化状況)
3. 超臨界二酸化炭素(CO2)とは?
3.1. 超臨界CO2の基本物性と特色
3.2. 超臨界CO2の代表的な物性値
3.3. 超臨界CO2の溶解度パラメータ、代表的な相平衡、溶解度
4. 神戸製鋼Grの”プロセス開発事例”の紹介 (用途展開例)
4.1. 高圧抽出、食品分野への適用 (食材, 健康食品素材、脱コレステロール)
4.2. 粗留エタノールの”連続”精製・濃縮プロセス (化成品、潤滑油)
4.3. 半導体洗浄プロセス (ウエハ、医療用材料、クリーニング)
4.4. 高分子材の機能化処理(成膜・含浸) (樹脂, 多孔質体(太陽電池・木材), 食材プラスチック無電解めっき染色, 生体適合性、導電性, 含浸/発泡)
4.5. 界面張力フリー・非凝集乾燥 (エアロゲル他) (多孔体, 断熱材, ナノ粒子, 食材)
5. 超臨界二酸化炭素を利用したその他の応用分野 (用途展開例)
5.1. 食品分野での大容量抽出処理プロセス (お米からの農薬・重金属除去 )
5.2. 超臨界CO2滅菌 (常温近辺での殺菌, オレンジジュース )
5.3. 貴金属、金属酸化物の抽出 (廃触媒等からの貴金属類の直接回収)
5.4. 金属薄膜形成、電気めっき (CVD代替, ウエハ銅めっき)
5.5. 微粒子製造 (マイクロカプセル, 複合粉体, 含浸)
6. 超臨界二酸化炭素利用工業装置:実験室から工業化へ (スケールアップ、「想定外」でない装置にするための必要要件)
6.1. 超臨界CO2装置の必須構成技術と技術確認・検証項目
6.2. 超臨界CO2の物性変化、相平衡の考慮
6.3. 処理における律速段階の把握とシリーズ運転(半連続装置)の検討
6.4. CO2の回収・精製法の検討
6.5. 処理量と処理費の相関
7. おわりに
<質疑応答/個別相談>
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