日系海外子会社の「粉飾」事案を類型化し、
不正のスキーム、発生を許した要因、経緯、
財務上の不正の兆候を明らかにします!


重要な要素である「ガバナンス」「コンプライアンス」などのほか、
それを支える「内部通報制度」「内部監査」をそれぞれ独立したものではなく、
連続した一連のプロセスとして一体的に運用するためのポイントを解説


開催日時
セッション-1 2020年3月10日(火) 10:00~17:00
       【三大不正への対応編】海外子会社における会計不正、横領、汚職の予防と早期発見の実務
セッション-2 2020年3月13日(金) 10:00~17:00
                  【GRC編】海外子会社に対するガバナンス、リスクマネジメント、内部監査の実務 

受講対象・レベル

総務・法務、経営企画、関連企業、監査部門等をご担当の方 

セミナープログラム

◆セッション1  海外子会社における会計不正、横領、汚職の予防と早期発見の実務


日系海外子会社の巨額粉飾事案【8件のケーススタディ】の分析、三大不正リスク低減に向けた具体的ポイント

『開催にあたって』

連結決算における海外子会社の重要性が高まる中、傘下の海外子会社で不正が発生した場合、その影響はグループ全体に及び、企業イメージの失墜のみならず、親会社の上場維持に関わる問題にまで発展するリスクがあります。
こうした事態を避けるためには、発生し得る不正のパターンと根本原因を十分に理解した上で、本社による子会社の適切な財務諸表分析や、モニタリングの実施が重要となります。
本講座では、近年発生した日系海外子会社の「会計不正(粉飾)」事案を類型化し、不正のスキーム、発生を許した要因、発覚の経緯、財務上の不正の兆候を明らかにします。加えて、同じくリスクが高い海外子会社における「横領」「汚職」についても、事例を通して予防と早期発見に向けた具体的ポイントを解説していきます。

『プログラム』

1.海外子会社における三大不正と不正発生の根本原因(不正のトライアングル)
(1)グローバル経営において注意すべき不正とは - 不正の体系図(全体像)
(2)海外子会社における不正の3パターン
(3)不正発生の根本原因 - 不正のトライアングル
(4)グローバル経営に必須の要素としてのGRCと海外子会社における不正との関係

2.会計不正(粉飾)の類型と日系海外子会社の巨額粉飾事案の分析【8件のケーススタディ】
(1)不正の体系図全体像における財務報告不正:粉飾の位置づけ
(2)粉飾決算のタイプ別分類

【2010年~2017年の間に発生した日系企業8件のケーススタディ- 実事例から何を学ぶべきか】
(3)音響メーカー欧州曾孫会社の事例 (現地経営者による売上の過大計上)
(4)住宅関連メーカー中国孫会社の事例 (M&Aで取得した欧州子会社の中国子会社の事例)
(5)金融会社の台湾孫会社の事例(日本人駐在員幹部による主導の事例)
(6)他、合計8件の各事例における共通点、相違点
(7)主な不正のスキーム(どのような不正であったのか?)
(8)不正の発生を許した要因(何故不正が起き、長期に隠ぺいできたのか?)
(9)不正発覚の経緯(何がきっかけで発覚したのか?)
(10)財務上の不正の兆候(財務諸表に不正の兆候は現われていたのか?)

3.過去の海外子会社会計不正から学ぶべき点
(1)どのような手続きを実施すれば早期に発見できたのか(財務分析等)
(2)どのような体制があれば会計不正のリスクを低減できたのか(内部監査等)

4.会計不正の予防と早期発見に向けた具体的ポイント
(1)本社における子会社の財務諸表分析 
(2)本社または地域統括会社におけるデータモニタリング

5.海外子会社における資産横領、不正流用
(1)どのようにして不正が発覚しているのか 
(2)代表的な横領の手口
(3)不正の機会を減らすための統制活動   
(4)横領系 - 不正事例から学ぶ

6.海外子会社における汚職
(1)重要コンプライアンス・リスクとしての汚職
(2)日系企業も対象 - 米国連邦法FCPA
(3)効果的なコンプライアンス・プログラムとは
(4)その他のコンプライアンス・リスク ? 米国および欧州競争法(カルテル等)
(5)クロスボーダーM&Aとコンプライアンス・リスク - DDとPMI

◆セッション2  海外子会社に対するガバナンス、リスクマネジメント、内部監査の実務


ガバナンスの導入手法と成功事例、リスクマネジメントとコンプライアンスの一体的推進、
内部監査体制の構築・運用のポイント

『開催にあたって』

海外子会社の迅速な経営判断と機動的な事業運営には、現地への適切な権限移譲が重要ですが、海外子会社の経営の失敗や、本社が知らぬ間に顕在化したリスクが巨額損失を生み、グループ全体の企業価値を毀損してしまう事例も増えており、現地に任せるが、本社が検証する”という子会社への仕組み導入によるガバナンスが求められています。
本講座では、多様化する海外リスクを踏まえ、海外子会社マネジメントにとって重要な要素である「ガバナンス」「リスクマネジメント」「コンプライアンス」、それを支える「内部通報制度」「内部監査」を、それぞれ独立したものではなく、連続した一連のプロセスとして一体的に運用するためのポイントについて、経験豊富な講師がこれまでに携わった実際のプロジェクトから得た知見・方法論をもとに、具体的に解説していきます。

【プログラム】

1.海外子会社マネジメントに必要不可欠な要素としてのGRC
(1)日本企業の海外での経営失敗パターン
(2)現地への権限委譲と本社からのコントロールのバランス

2.海外子会社ガバナンスの手法と体制
(1)日本人駐在員によるコントロールの限界
(2)子会社への仕組み導入によるガバナンス
(3)参考例としての米国多国籍企業の体制
【成功事例】日本企業の大型M&A後のガバナンス導入事例

3.海外子会社ガバナンスのデザイン
(1)ガバナンス導入に際して考慮すべき企業活動の要素
(2)効果的な日本人の駐在員ポストとは
(3)現地経営者にリスク管理させる手法
(4)本社が全体を把握する手法
【成功事例】日本企業によるグローバル・グループ・ガバナンスの導入事例

4.海外子会社におけるリスクマネジメント活動の展開
(1)経営現地化、権限委譲、リスク
(2)経営目的に叶うリスクマネジメント活動の進め方とは
(3)導入初年度の最低限の活動
(4)導入2年目以降の展開
(5)海外子会社に主体的・継続的にリスクを管理させる方法など
【事例】グローバルグループへのリスクマネジメント体制導入事例

5.リスクマネジメント活動の一環としてのコンプライアンス活動の展開
(1)コンプライアンス活動はリスクマネジメントの一種
(2)グローバル経営において最も重要なコンプライアンスリスクとは
(3)海外子会社側の消極姿勢の払拭法
(4)クロスボーダーM&Aとコンプライアンス・デューデリジェンス、PMIなど
【事例】リスクマネジメントとコンプライアンスの一体的推進活動事例

6. 海外子会社に対する内部監査活動の展開
(1)海外子会社内部監査体制の構築
(2)リスクベースの海外内部監査計画の策定
(3)海外往査における実務上の展開と留意点
(4)海外内部監査の更なる効率化と高度化 - 1 コントロールセルフアセスメントの活用
(5)海外内部監査の更なる効率化と高度化 - 2 CAAT(コンピュータ監査)とデータモニタリングの活用
(6)まとめ GRCにおける 内部統制・内部通報制度・内部監査の一体的運用

※本講座は、セッションⅠ【三大不正への対応編】(3月10日)、セッションⅡ【GRC編】(3月13日)の2日間構成となっております。セッションごとのご参加が可能ですが、両日セットでの受講が、更に効果的です。
※副教材として、講師著『図解 海外子会社マネジメント入門』(東洋経済新報社)を、お一人様に1冊配布いたします。
※講師とご同業の方はご参加頂けない場合がございます。予めご了承ください。

セミナー講師

東洋大学 国際学部 グローバル・イノベーション学科教授 GRCアドバイザリー
毛利正人事務所代表   米国公認会計士・公認内部監査人・公認情報システム監査人  毛利 正人 氏

セミナー受講料

両セッション参加の場合
会員 77,000円(本体 70,000円) 
一般 82,500円(本体 75,000円)
1セッションのみ参加の場合
会員 44,000円(本体 40,000円) 
一般 49,500円(本体 45,000円)


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

82,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【千代田区】企業研究会セミナールーム

【地下鉄】麹町駅・赤坂見附駅 【JR・地下鉄】四ツ谷駅

主催者

キーワード

海外事業進出   コンプライアンス   企業法務

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

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