ナノファイバーの特性、製造技術動向、アプリケーションセミナー


直言居士の講師による
偏見に満ちたナノファイバーの特性、製造技術動向、アプリケーション


新たなナノファイバー紡糸法「Zetta Spinning方式」を展開するゼタ代表が講師として登壇
ナノファイバーの特性や製造技術、用途展開等などを歯に衣着せず解説



受講料


43,200円 ( S&T会員受講料 41,040円 )


【2名同時申込みで1名分無料キャンペーン(1名あたり定価半額の21,600円)】
  ※2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
  ※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
  ※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
  ※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  ※請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
  ※他の割引は併用できません。


講師


(株)ゼタ 代表取締役 髙橋 光弘 氏




【略歴】
 1980年、広島大学電気工学科卒業。同年、(株)明電舎へ入社。高電圧材料の研究をすることで静電界について習得。その後、松下寿電子工業(株) ( 現・パナソニックヘルスケア(株) )へ入社。同社では磁気記録(HD、バックアップテープドライブ)、光ディスク(CD、DVD)における信号処理や自動制御を専門とし、28年間OA製品開発に従事する。
 2006年からNEDOプロジェクト(ナノファイバープロジェクト)にて電界紡糸法を用いたナノファイバー量産機の開発に参加。2009年に同社を退社し、東工大の研究員としてナノファイバープロジェクトを継続開発。2011年にプロジェクトが終了した後、(株)ゼタを設立。ナノファイバー量産機の開発販売事業を手がけ、現在に至る。


趣旨


「はじめに」
 2000年頃から世界中でナノファイバーによって材料の産業革命が起きると言われ、世界中の研究機関や大学にて電界紡糸法によるナノファイバーの大量生産技術が研究開発されてきた。しかし、2017年時点においても世界のどこにも電界紡糸法を用いたナノファイバー量産装置は完成していない。特にPP、PET、PEに対応した溶融(Melt)でナノファイバーを大量に生成する方式は存在しない。

 (株)ゼタは、2006年から始まった「ナノファイバー国家プロジェクト」のプロジェクトリーダーである谷岡明彦東工大名誉教授(現ゼタ社長)と髙橋光弘(現ゼタ会長)によって設立され、2015年に電界紡糸法に代わるZetta Spinning法を開発した。これは、2015年8月にACS(American Chemical Society)に発表しBest Presentation Awardを受賞した。このZetta Spinning法は、溶媒(solvent)方式だけでなく溶融(Melt)方式にも対応したものである。

 この方式の特徴は、
 1.溶媒方式
  ①繊維径が100nm以下のナノファイバーを大量に生産できる。
  ②溶媒を2000ppm以下に希釈することで安全である。
 2.溶融方式
  ①PP、PET、 PEなど耐薬品性が良く安価な材料からナノファイバーを生産することができる。
  ②1時間に100Kg以上のナノファイバーを生産できる。
 など、Zetta Spinning方式は、これまでのナノファイバー技術では考えられなかった安全性と大量生産を可能とした。使用するPP、PET、PEが混在したリサイクル品でも使用可能であり安価に生産することができる。また、この方式は、カーボンナノファイバーの大量生産も可能と考えている。もちろん、このZetta Spinning方式は世界初めて、かつ世界でこれに競合できる技術はない。現在、国際特許PCT(2014年3月28日)に日本、中国、アメリカへ出願している。

 現在、ゼタ社が取り組んでいるのが、Zs溶媒式による繊維径が50nmのフィルターの開発とZs溶融方式によるセメントの強化材の開発である。フィルターでは、PM0.1の捕集効率100%、圧力損失10Pa以下、目詰まりを起こさない究極のフィルターを開発しようとしている。また、セメントの強化材としてナノファイバーを応用する開発を行っている。


「使用例:セメントの強化材」
 近年、地球温暖化や異常気象などで台風、ハリケーン、サイクロンの威力が大きくなっている。また、竜巻など発生も年々増加し、日本でもこれまで発生していなかった場所でも起きてきている。これらによって建物や道路、海岸線などが大きなダメージを被っている。そのため、セメントの強度を著しく増す必要がある。

 セメントの強化材としていろいろな繊維が用いられてきたが、その中でナノファイバーを用いた強化材は世界初である。特徴としては軽くて錆びずにモルタル全体に広がることでひび割れが発生せず、ナノオーダーで全体に分散して強化することで全領域に対して安定した強度を保つことができ、且つPVAと併用することでセメントよりも5倍近い強度を出すことができる。これによりひび割れを防ぐことで水や海水の侵入を防ぐことができ鉄筋やセメントの耐久性を飛躍的に向上することができる。そのため、セメントの強化材としてナノファイバーは大きな役割を果たす。

セメントにナノファイバーを使用するとき、ナノファイバーはモルタルの0.9%~1%程度必要となる。モルタル1立方メートルの重さは約20,000Kgであるため、ナノファイバーは1%(20Kg)必要である。

 PPやPETでナノファイバーを作る方式はZetta Spinning法以外にMelt Blown方式(生産量1Kg/h)やナノ分散紡糸法(生産量1mg/h)などがあるが、生産量が少なすぎてセメント用に使用できない。Zetta Spinning法の最も大きな特徴として圧倒的な大量生産量(100Kg/h)がある。米国の情報では、年間260万トン必要であるとし、世界中で1,000万トンの需要があると言われている。これに対応するには、1140トン/hの生産量が必要である。現在の装置の生産能力は1台で100Kg/hであるが、近い将来1トン/hの装置を開発するとZetta Spinning法では対応可能なものとなる。


「セメント強化材としてのナノファイバー市場」
 原材料のPPバージン価格が300円/Kg程度であり、リサイクル品は60円/Kg程度である。初年度の販売価格を500円/Kgとすると、1,000トンでは5億円となる。米国の潜在需要である年間260万トンでは1300億円の市場となる。また、世界での需要は年間1000万トン以上あると言われているため巨大な市場となる可能性が高いと思われる。


 本セミナーでは、上記に記した事柄も含め、ナノファイバーの特性とZetta Spinning方式によって開かれるナノファイバーの可能性について説明をしたいと考えている。


プログラム


1.ナノファイバーの可能性

2.電界紡糸法のダメな理由

3.Zetta Spinning方式の原理説明

4.Zetta Spinning溶媒方式の説明

5.Zetta Spinning溶融方式の説明

6.Zetta Spinning方式ナノファイバーの用途説明

7.ナノファイバーの簡単な実験
 7.1 超撥水性
 7.2 オイルキャッチャー

8.ナノファイバーのアプリケーション
 8.1 水の蒸発防止カバーの説明
 8.2 セメント強化材の説明
 8.3 断熱・吸音材の説明
 8.4 繊維径50nmを使ったPM2.5対策フィルターの説明
  8.4.1 これまでフィルターとの違い
  8.4.2 究極のフィルター
 8.5 担持・含浸技術の説明
 8.6 水質汚染対策フィルターの説明
 8.7 砂漠の緑化
 8.8 バイオジーゼル
 8.9 厚み1μmの真空膜の可能性

9.カーボンファイバーの特徴

10.カーボンファイバーのアプリケーション

□ 質疑応答 □


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

43,200円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

東京都

MAP

【大田区】大田区産業プラザ(PiO)

【京急】京急蒲田駅

主催者

キーワード

繊維・炭素系素材技術   化学技術

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