【中止】融液・溶液からの結晶育成−結晶育成の基礎から実践−

結晶の育成に必要な結晶成長の基礎から
実際育成装置による実践的な結晶育成まで
具体例を用いてわかりやすく解説

セミナー趣旨

シリコンが産業の米と言われるように、様々な種類の結晶が世の産業の根幹材料として利用されています。本講座ではこうした結晶の育成に必要な結晶成長の基礎から実際育成装置による実践的な結晶育成まで具体例を用いてわかりやすく解説します。

受講対象・レベル

・ 単結晶材料の研究開発を始めた方、これから始めることを考えられている方。
・ 単結晶材料の研究開発を行なっている方で、育成の基礎の理解を深めたいと考えられている方
・ 育成環境の変動に関わらず、均質な組成の結晶を育成したいと考えられている方。
・ 単結晶材料やその作り方に興味のある方なら、どなたでも受講可能です。

必要な予備知識

・ 必要な文献については講演時に紹介しますので、特に事前に目を通しておく必要のある資料はありません。
・ かつて熱力学を学ばれた方であれば、教科書等をご覧になって自由エネルギーの種類等に目を通しておかれると良いかもしれません。

習得できる知識

・結晶育成に必要な熱力学の基礎知識 
・結晶育成に必要な平衡状態図の読み方 
・結晶育成過程における不純分布の制御の仕方 
・引き上げ法結晶育成に必要な最適組成の求め方 
・引き上げ炉構造の実際 
・新しい結晶育成法の開発指針

セミナープログラム

基礎編


1. 結晶の対称性と物性の関係(酸化物結晶の例)
2. 結晶はどのように成長するか

 a) 巨視的・微視的観点からみた結晶成長モード

3. 結晶育成に有用な熱力学
 a) 自由エネルギーの種類と外場がもたらすエネルギー変化
 b) 単成分系と多成分系の取り扱いの注意点

4. 自由度
 a) 自由度の増減による新しい結晶育成法
 b) 結晶サイトの自由度の考え方とその応用例

5. 結晶成長における溶質(不純物)の分配現象
 a) 平衡状態図と平衡分配係数
 b) 平衡凝固
 c) 正規凝固(液相内溶質完全攪拌)
 d) 正規凝固(液相内溶質部分攪拌)
 e) 無攪拌凝固

6. 溶質(不純物)の分配現象の解析と応用
 a) 座標のとり方
 b) 無撹拌凝固における界面近傍の融液内溶質分布
 c) 部分撹拌凝固における界面近傍の融液内溶質分布
 d) 組成的過冷却とセル成長
 e) 正規凝固に伴う固相の組成の変化
 f) ゾーン・メルティングとフローティングゾーン育成法

7. 平衡分配係数, k0の熱力学的解釈
8. 過冷却と化学ポテンシャルと駆動力


○結晶育成の実際と応用


9. 最適組成の決定法

 a) 平衡状態図の作成とコングルエント組成の求め方
 b) 結晶の均質性評価
 c) 融液の温度変化、温度分布が固液界面形状、結晶組成、結晶欠陥に与える影響

10. 熱環境の適正化によるマクロ欠陥の制御
 a) 熱歪みによるクラックの発生
 b) 界面付着キネティクスの不具合による欠陥の発生

11. 実際の結晶育成
 a) 引き上げ法とブリッジマン法による結晶育成の実際
 b) 原料工程、育成工程、加工工程
 c) ホットゾーンの組み上げ

12. 結晶評価
13. 電場(外場)を利用した新しい結晶育成法

 a) インコングルエント組成のコングルエント化
 b) 核形成速度の制御

14. 真のコングルエント組成
 a) 化学量論の本質とその拡張 
 b) 結晶サイトの自由度と構成要素のアクティビティ(活量)
 c) 化学量論組成とコングルエント組成の一致による真のコングルエント組成の実現
 d) 非定常状態の育成においても均質な組成分布を保つ真のコングルエント成長

セミナー講師

東北大学 金属材料研究所 教授  宇田 聡 先生

ご略歴
1979. 03 東京大学理学部地質学科卒業
1981. 03 東京大学理学系大学院地質学修士課程修了
1981. 04 三菱鉱業セメント(株)(現三菱マテリアル(株))入社
1987. 09 米国スタンフォード大学 Materials Science and Engineering 博士課程に入学
1992. 06 同大 Ph.D. 取得
1995. 09 三菱マテリアル(株) 総合研究所次世代技術研究所 主任研究員
1998. 04 同社 電子技術研究所主任研究員 グループリーダー
2003. 04 東北大学金属材料研究所 結晶材料化学研究部門 教授

学位
米国スタンフォード大学 Ph.D. (1992)
学位論文:Interface Field Effect-Dominated Redistribution of Multiple Lithium Niobate Melt Species during Crystallization


1999年度日本鉱業協会賞
2003年度日本結晶成長学会論文賞
2003年度韓国結晶成長学会学術賞

■ご専門および得意な分野・研究
・ 融液からの酸化物結晶成長の基礎と応用
・Si、たんぱく質、コロイドの結晶成長ダイナミクス
・ 電場、磁場などの外場を用いた新しい結晶成長法の展開
・ 溶質偏析の熱力学
・ 新しい化学量論物質の開発

本テーマ関連学協会でのご活動
・ 国際結晶成長学会(IOCG)評議員
・ 日本結晶成長学会 会長
・ Journal of Crystal Growth エディター
・ 学術振興会第161委員会幹事
・ 国際結晶成長学会サマースクールの講師

セミナー受講料

1名47,300円(税込(消費税10%)、資料・昼食付)
 *1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
 *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

47,300円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【江東区】豊洲文化センター

【地下鉄・ゆりかもめ】豊洲駅

主催者

キーワード

化学反応・プロセス

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化学反応・プロセス

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