大気圧プラズマの基礎と表面処理・殺菌等への応用−基本知識から、応用時の注意点、技術課題、最近の技術動向まで−

　最新の大気圧プラズマ装置開発の現状と表面処理、接着、
　殺菌、医療、環境浄化等への最先端の応用例をご紹介します

講師

東京工業大学 未来産業技術研究所　准教授 博士（工学）　沖野 晃俊 先生

【講師紹介】
　大阪大学工学部応用物理学科卒業，東京工業大学大学院原子核工学専攻博士後期課程修了。
　東工大電気・電子工学科助手、東工大総合理工学研究科准教授を経て、
　2016年4月から現職。
　2011年から神戸大学大学院医学研究科客員准教授を兼務。
　1998年-1999年ジョージワシントン大学客員研究員、2006年-2007年UCLA客員教授。

受講料

1名46、440円(税込（消費税8％）、資料・昼食付) 　
＊1社2名以上同時申込の場合 、1名につき35、640円 　　　　　
＊学校法人割引 ；学生、教員のご参加は受講料50％割引。

セミナーポイント

■はじめに
　大気圧プラズマは真空容器や排気設備を必要とせず、また高密度な活性種を生成できるため、
産業応用には大変多くのメリットがあります。このため、材料表面の親水化処理、接着性の向上、
クリーニング等の分野を中心に急速に利用され始めています。しかし、大気圧プラズマの発生や
利用法についてはブラックボックスな部分が多いため、利用への敷居が高いのも事実です。
　そこで本講演では、大気圧プラズマの物理・化学や応用時の注意点などをわかりやすく
解説するとともに、最新の大気圧プラズマ装置開発の現状と、表面処理、接着、殺菌、医療、
環境浄化等への最先端の応用例をご紹介します。

■想定される受講対象
大気圧プラズマの利用を検討されている、もしくはすでに利用されている、
企業等の研究者・技術者、学生　など

■必要な予備知識
高校程度の物理、化学の知識

■受講後、習得できること
1. 大気圧プラズマの中身（物理、化学、装置）
2. 大気圧プラズマの装置開発と応用の現状
3. 大気圧プラズマの有効な利用法

セミナー内容

（1）大気圧プラズマの基礎
　 1. 教科書に書かれているプラズマ
　 2. なぜ大気圧プラズマ？
　 3. 様々な大気圧プラズマの生成法

（2）大気圧プラズマの中身
　 1. プラズマ中では何が起こっているか
　 2. プラズマ中粒子の衝突・励起・発光など
　 3. 大気圧プラズマの温度・密度
　 4. 大気圧プラズマの特性測定

（3）大気圧高温プラズマとその応用
　 1. 大気圧高純度マルチガスプラズマ
　 2. 地球温暖化ガスの分解
　 3. 高速半導体プロセシング

（4）大気圧低温プラズマ
　 1. マルチガス化の必要性
　 2. マルチガスプラズマジェット
　 3. リニア型ダメージフリープラズマ
　 4. 大気圧プラズマを用いた表面処理
　 5. 接着性向上、コーティング

（5）大気圧低温プラズマの応用
　 1. 高速親水化処理・クリーニング
　 2. コーティング、接着性の向上
　 3. 金属酸化膜の超高速還元
　 4. 表面付着物の超高感度分析
　 5. 液体の殺菌処理
　 6. 粉体の表面処理
　 7. ゲノム編集への応用
　 8. マイクロバブル、超音波との併用

（6）大気圧プラズマの近未来展望と利用のポイント