超臨界流体の基礎と「ものづくり」への応用

【対象者】


 超臨界流体の利用に興味・関心のある研究者・技術者
 超臨界流体を現在利用しており、さらにものづくりに関心のある研究者・技術者


【セミナーで得られる知識】


 ・ 超臨界流体に関する基礎知識、超臨界流体の用途、超臨界流体を取り巻く法規制などの環境
 ・ 超臨界流体を用いての薄膜形成技術の基礎と応用例
 ・ 超臨界流体の性質を利用した材料合成技術の基礎とプロセス操作・設計


【趣旨】


 超臨界流体は古くから知られており、溶媒としての用途は早くから注目されています。さらに幅広い用途で、有機溶媒に代わる環境負荷の小さい新たな分離・反応溶媒として大きく期待されています。ところが、日本国内においては「高圧ガス保安法」による規制の対象となる場合もあり、導入時費用やランニングコストが高価となったり、技術の一部が実現できなかったりと、規制の無い外国と比して不利な状況となっていました。しかし、2016年11月に高圧ガス保安法が改正され、少量の高圧ガスを利用する内容積100mL以下の超臨界流体システムが規制の適用除外となりました。これをきっかけに技術の進展が期待されます。今回のセミナーでは、「超臨界の基礎とものづくりへの応用」と題して、技術の基礎、日本での研究・技術開発の置かれた現状、法規制およびものづくりへの応用の期待される薄膜形成と材料合成についてお話いただきます。


【プログラム】


講演1
超臨界流体の基礎と今後の展望
10:00~11:30
(質疑応答含)
 講 師
依田 智 氏
産業技術総合研究所 化学プロセス研究部門
階層的構造材料プロセスグループ 研究グループ長
 【講師略歴】
 1993年3月 東北大学大学院工学研究科博士前期課程修了
同年4月 通商産業省工業技術院物質工学工業技術研究所に入所、組織改編等を経て現在(国研)産業技術総合研究所化学プロセス研究部門階層的構造材料プロセスグループ研究グループ長。
 この間1998年10月~2000年9月 東北大学大学院工学研究科博士後期課程(社会人特別選抜)。
 2003年6月~2004年5月 英国ノッティンガム大学理学部化学科客員研究員
 2009年7月~2010年6月 経済産業省研究開発課。
 博士(工学)。技術士(化学部門)。現在はNEDO超先端材料超高速開発プロジェクト等にて超臨界流体を利用した断熱材の開発に従事。また断熱材に関するJIS改定や、住宅断熱推進等の公的事業の各種委員を務める。
【セミナー概要】
 超臨界流体を利用した各種プロセスは、一時の研究開発ブームを経て、その特徴と実力が冷静に見極められる段階になった感があります。本セミナーでは、これから新しいものづくりへ超臨界流体を利用したいと考えておられる方を対象に、基礎知識や特徴、用途等を概説すると共に、開発のケーススタディや、関連法規の動向などを紹介します。

【講演プログラム】
1.超臨界流体とは

2.超臨界流体の特徴と用途
3.超臨界流体と材料製造
4.実験室から製品まで -シリカエアロゲルのケーススタディ―
5.法規制と最近の動向
6.今後の展望



講演2.
超臨界流体を用いた薄膜形成

12:30~13:55
(質疑応答含)
講 師
百瀬 健 氏  
東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻 講師
 【講師略歴】
 東京大学工学部マテリアル工学科卒,東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻単位取得の上退学,後に博士号(工学)取得
 東京大学生産技術研究所にて特任研究員,特任助教の後,東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻にて助教,講師,現在に至る
【セミナー概要】
 超臨界二酸化炭素中において有機金属化合物の化学反応を利用して薄膜を堆積する超臨界流体薄膜堆積法(Supercritical Fluid Deposition; SCFD)は従来にない高い段差被覆性を有しており、複雑な3次元形状への均一な薄膜堆積や材料充填が可能な技術です。本セミナーでは,本技術の基礎から応用までを紹介します。
【講演プログラム】
1.薄膜堆積技術概論

2.超臨界流体を用いて薄膜堆積を行う意義
3.SCFDの特徴
4.SCFDの研究動向
5.高い段差被覆性のメカニズム
6.既存技術との段差被覆性の比較
7.デバイス応用事例
8.大型装置の設計指針
9.段差被覆性と成長速度の向上策
10.将来展望
 
講演3.
超臨界流体を用いた材料合成 
14:05~15:30
(質疑応答含)
講 師
下山裕介 氏  東京工業大学物質理工学院応用化学系 准教授
 【講師略歴】
2001年 九州大学工学部物質科学工学科 退学(学部3年次より大学院へ飛び級進学のため
2003年 九州大学大学院工学府化学システム工学専攻 修士課程 修了
2004年 日本学術振興会特別研究員 (DC2)
2005年 九州大学大学院工学府化学システム工学専攻 博士課程 修了:工学(博士)
2005年 九州大学大学院工学研究院化学工学部門 助手
2007年 九州大学大学院工学研究院化学工学部門 助教
2009年 東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻 助教
2011年 東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻 准教授
2016年 東京工業大学物質理工学院応用化学系 准教授、現在に至る
<兼任(現在まで)>2014年東京理科大学工学部工業化学科 非常勤講、2014年 東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻 特定客員准教授
【セミナー概要】
 超臨界流体の溶解性、拡散性、浸透性を利用した材料合成について紹介します。特に、超臨界流体の性質が、材料のサイズ、形態、機能性へどのような影響を及ぼすかについて説明し、超臨界流体を利用した材料プロセスの設計,操作条件の最適化について紹介します。
【講演プログラム】
1. 材料プロセスにおける超臨界流体の性質

2. 超臨界流体を溶媒として利用する材料プロセス
 2.1. 超臨界溶体急速膨張法
 2.2. 超臨界乾燥
 2.3. 超臨界含浸法
 2.4. 超臨界エマルション抽出法
3. 超臨界流体を貧溶媒として利用する材料プロセス
 3.1. 超臨界流体貧溶媒法
 3.2. 超臨界噴霧溶媒除去法
4. 超臨界流体を反応溶媒として利用する材料プロセス
 4.1. 超臨界ゾルゲル法
 4.2. 水熱合成法
5. まとめと今後の展望

受講料


49,000円(税込)※ 昼食・資料代含
* CMCリサーチメルマガ登録者は 44,000円(税込)
* アカデミック価格は 15,000円(税込)


★ アカデミック価格
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49,000円(税込)/人

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主催者

キーワード

化学反応・プロセス

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