製造業における有効な防虫管理と社員学習

現状における研究結果に基づく数値管理システムと,主要害虫の混入実体から,防虫管理対策を述べる


講師


環境生物研究会 代表 辻 英明 先生

■ 経歴
京都大学大学院博士課程修了(農林生物学科昆虫学)
三共株式会社中央研究所、農林生物研究室
三共株式会社農薬研究所 生物研究室長
岡山大学農学部非常勤講師(応用昆虫学)
京都教育大学非常勤講師(生物学)

■ 専門および得意な分野・研究
工場における防虫管理IPMに関する研究、普及活動
微小飛来昆虫の屋内侵入の原因研究 (家屋害虫学会賞受賞)
ゴキブリ類の生態研究 (日本衛生動物学会賞受賞)
ノシメマダラメイガ、タバコシバンムシ、コクヌストモドキ等、食品害虫の研究

■ 本テーマ関連学協会での活動
都市有害生物管理学会(前家屋害虫学会)会長、現在名誉会員
公益財団法人・文化財虫菌害研究所評議員
公益財団法人・日本ペストコントロール教誡顧問
日本農薬学会終身会員  個体群生態学会終身会員
日本ペストロジー学会評議員  日本衛生動物学会、日本進化学会会員
日本環境動物昆虫学会理事  日本昆虫学会会員、
日本応用動物昆虫学会会員  日本生態学会会員


受講料


1名41,040円(税込(消費税8%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき30,240円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


■ 講座のポイント
 全品回収や操業停止などの危害をまねく異物混入や直接加害は, ネットシステムの急激な膨張によって,いやが上にも製造業に対する脅威となっている.自発的な行動をともなう昆虫などの生き物の混入は,彼らの生活や行動に対応した監視システムと対策が必要である.現状における研究結果に基づく数値管理システムと,主要害虫の混入実体から,その対策を述べる.

■ 受講後、習得できること
・混入頻度の高い昆虫名, 昆虫の発生・侵入経路,事業所内のモニタリング方法,
 昆虫の侵入対策, 記録・報告書の形式,

■ 本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・工場(製造所): 感染症新法,食品衛生法,薬事法,労働安全衛生法,畜場法
  検疫法,外来生物法,学校保護法,文化財保護法 等
・特定建築物: 建築物衛生法,(3,000㎡以上の興業場,店舗,図書館,博物館
  美術館,遊技場,事務所,旅館,8000㎡以上の学校)

■ 講演中のキーワード
・IPM.HACCP,CCP,CL,数値管理,ゾーニング,モニタリング,トラップ指数,


セミナー内容


■ 講演プログラム

 はじめに

1.混入虫の見分け方
 1−1 ダニ,クモ,昆虫,その他
 1−2 種と種より上の分類
 1−3 侵入頻度の高い虫
 1−4 主要な昆虫目(もく)の区別点
 1−5 種類の多い飛来侵入昆虫

2.施設による虫の種類の特徴
 2−1 どの施設でも問題となるゴキブリ
 2−2 食品工場 1.乾燥食品害虫
 2−3 食品工場 2.生ゴミ・カビ・排水系からの発生昆虫
 2−4 医薬品工場
 2−5 包装材料.製紙・フィルム工場

3.侵入経路と対策
 3−1 屋内発生する虫
 3−2 飛来侵入する虫
 3−3 歩行侵入する虫
 3−4 排水系発生侵入虫
 3−5 人為的移入

4.誘引・移動の要因と対策
 4−1 匂い(餌・水・フェロモン)
 4−2 光
 4−3 気流
 4−4 人為的運搬

5.主要害虫 ケーススタディ
 5−1 ゴキブリの発生と侵入
 5−2 ノシメマダラメイガの侵入
 5−3 タバコシバンムシの侵入
 5−4 匂いへの飛来と発生
 5−5 微小昆虫の飛来侵入

6.工場における総合的有害生物管理(IPM)
 6−1 防虫管理の基本的考え方
 6−2 工場におけるIPMの要素
 6−3 具体的IPMのステップ
 6−4 調査用トラップと捕獲昆虫の判定
 6−5 モニタリングにおけるCCPとCLの設定

7.報告書の例と必要項目
 必要項目
 要旨(要約)の重要性
 7−1 臨時インスペクション報告書
 7−2 昆虫分布(昆虫相)調査報告
 7−3 モニタリング報告書 (定期インスペクション報告を兼ねる)
 7−4 施工(作業)報告書

8.コストを考慮したモニタリング
 8−1 データのフォーマット化・簡易報告書
 8−2 小規模物件のIPMをコストと記録用紙から考える

9.殺虫剤の種類と使用上の注意 (スライド印刷)
 9−1 ポジティブリスト
 9−2 ppm,mg, ml
 9−3 その他の関連用語
 9−4 殺虫剤の種類と名称
 9−5 使用上の注意
 9−6 殺そ剤

10.組織と社員学習
 10−1 人員組織
 10−2 委員の学習と実習
 10−3 一般社員の協力と学習
 10−4 工場と防虫業者との協力
 10−5 防虫業者への希望
 10−6 防虫管理業者・工場委員会の共通問題
 
以下順不同
【プログラムは随時更新する予定です。変更の可能性もありますので、ご了承ください。】


混入昆虫の見分け方
ダニ・クモ・昆虫  種・グループ, 昆虫の30目(もく)
混入頻度の高い虫, 主な目の見分け方, 
ハエ目,コウチュウ目,チョウ目,ハチ目,チャタテムシ目,ゴキブリ目,シミ目,
カメムシ目,アザミウマ目,アミメカゲロウ目,トビムシ目
種類が多い飛来侵入昆虫
施設によるムシの種類の特徴
食品工場 1.乾燥食品害虫
ノシメマダラメイガ,タバコシバンムシ,コクヌストモドキ
食品工場 2.生ごみ,かび,排水系
ノミバエ,ショウジョウバエ,チャタテ武rし
薬品工場
コナチャタテ,チョウバエ,ノミバエ,チカイエカ,ゴキブリ,
包装材料,製紙,フィルム工場
飛来侵入昆虫,チャタテムシ
侵入経路と対策
屋内発生昆虫
貯蔵食品害虫
屋外からの侵入昆虫
飛来侵入昆虫,歩行侵入昆虫,排水系発生昆虫,人為侵入昆虫
誘引と移動の要因
匂い (餌,水,フェロモン)
光  (夜間の照明)
気流 (換気扇の稼働)
人為運搬(運搬パレット,包装容器)
ケーススタディ
ゴキブリ,ノシメマダラメイガ,タバコシバンムシ,微小飛来侵入昆虫

総合的有害生物管理(IPM)
基本的な考え方
虫がいるから混入する
殺虫剤散布からIPMへ
調査・記録なしでは対策なし
具体的手順
初期(臨時)インスペクション視察
定期インスペクション
昆虫相調査(主として臨時)
モニタリング(継続監視)(数値管理のためのトラップによる捕獲数調査)
管理施工と効果の判定
社員学習

調査用トラップと捕獲虫の判定
トラップの種類
昆虫の優先指標グループ
モニタリングにおけるCCPとCLの設定 (IPMとHACCPの対応)
ゾーニング,トラップの配置,管理水準(基準)
報告書の例と必要項目
必要項目,要旨,臨時インスペクション記録
モニタリング記録
施工作業記録
コストを考慮したモニタリング
データのフォーマット化,簡易報告書,種名判定の費用対効果
小規模物件のIPM


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

41,040円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【江東区】江東区産業会館

【地下鉄】東陽町駅

主催者

キーワード

品質マネジメント総合   食品加工   人財教育・育成

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