マイクロ/ナノカプセル作製の基礎と製品応用展開のポイント

セミナー趣旨

　各種製品への高付加価値付与の可能性を秘めているマイクロ/ナノカプセルはこれまでにも多くの分野で応用されてきたが、なおかつ新規機能を発現するマイクロ/ナノカプセルの開発は活発におこなわれている。
　本講では、マイクロ/ナノカプセルの基礎(機能・構造・粒径・形状・調製法・機能評価のイロハ)を詳細に説明するとともに、調製装置の最適操作法についても説明する。そして、それぞれの応用分野におけるマイクロ/ナノカプセルの応用の現状と、マイクロ/ナノカプセル調製の考え方・調製のポイントを詳述する。

習得できる知識

　・マイクロ/ナノカプセルの基礎的事項
　・マイクロ/ナノカプセルの調製装置・手順
　・マイクロ/ナノカプセルの調製法のイロハ
　・各分野におけるマイクロ/ナノカプセルの応用例と調製の留意点

セミナープログラム

1.マイクロ/ナノカプセルの基礎
　1)マイクロ/ナノカプセル化の目的と機能
　①保護隔離機能――貯蔵安定性
　②徐放制御　―――刺激応答性
　③表面改質――――各種物性付与、
　　　　　　　　　　分散安定性付与(混合性)
　2)マイクロ/ナノカプセルの種類・構造・形状・粒径
　3)マイクロ/ナノカプセルの機能評価法
　　①粒径分布・平均粒径・モルホロジー・形状
　　②内部構造・シェル厚・比表面積
　　③徐放性・透過係数
　　④含有率・カプセル化効率
　　⑤機械的強度
4)調製の手順(事前に必用な情報)
　　①マイクロ/ナノカプセルの全体像(応用環境条件)
　　②マイクロ/ナノカプセルの機能　
　　③コア・シェル材に関する情報
5)調製装置の種類と最適操作法　
　　①攪拌槽型反応装置
　　②特殊調製装置

2.マイクロ/ナノカプセル調製法のイロハ
　(反応系・調製手順・カプセルの構造)
1)化学的調製法
　・懸濁重合法　・ミニエマルション重合法　・ソープフリー重合法
　・界面重縮合法(界面反応法)　・液中硬化法　・in-situ重合法
2)物理化学的調製法
　・液中乾燥法　・コアセルベーション法　・ヘテロ凝集法(layer-by-layer法)
　・溶融分散冷却法　・スプレードライ法　・乾式コーティング法
3)両調製法の併用

3.マイクロ/ナノカプセルの製品応用展開のポイント
　(カプセル構造・調製のアプローチ・調製の実際―――最近の文献から)
　①食品分野への応用
　②自己修復材への応用
　③潜熱蓄熱材への応用
　④農医薬分野への応用
　 　⑤ナノオーダーカプセルの調製例
　⑥気泡含有カプセルの調製例
　⑦カプセル化法の併用の実施例(マイクロカプセルの機能強化法)
　　・(ヘテロ凝集 +界面重縮合反応)によるハイブリッドシェル型潜熱蓄熱
　　　　材含有マイクロカプセルの調製
　　・(懸濁重合　+ 界面重縮合反応)による染料水溶液のカプセル化
　　・(懸濁重合　+ 液中乾燥)による蛍光顔料のカフセル化
　　・(ヘテロ凝集　+　懸濁重合)による含水カプセルの調製と発泡剤への応用
　　・(液中硬化　+　ヘテロ凝集)による親水性粉末のカプセル化
　　・その他

<質疑応答>

セミナー講師

新潟大学 自然科学系　名誉教授  田中 眞人 先生
【略歴】
1966年　新潟大学工学部化学工学科卒
1974年　新潟大学講師工学部
1981年　工学博士
1982年　新潟大学助教授
1988年　新潟大学教授
■専門および得意な分野・研究
・懸濁重合におけるポリマービーズ粒径制御
・複合微粒子調製
・マイクロ／ナノカプセル調製
■本テーマ関連学協会でのご活動
化学工学、高分子学会、粉体工学、日本食品科学工学会、色材協会

セミナー受講料

1名47,300円(税込（消費税10％）、資料・昼食付)
　＊1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
　＊学校法人割引；学生、教員のご参加は受講料50％割引。