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リチウムイオン電池におけるバインダーの基礎から次世代二次電池のバインダーについて
全国41,8002024-06-13
充放電時の体積膨張のメカニズムとは? 膨張時の応力を緩和する方法とは?
添加剤、カーボンコーティング、バインダー最適化、、、
サイクル特性改善に向けたアプローチ手法を詳解!
講師
1.東京農工大学 工学部 応用分子化学科 准教授 博士(工学) 齋藤 守弘 氏
2.(国研)物質・材料研究機構 二次電池材料グループ
主任研究員 学術博士 太田 鳴海 氏
3.東北大学 大学院環境科学研究科 准教授 博士(工学) 下位 法弘 氏
4.JFEテクノリサーチ(株) 機能材料ソリューション本部 電池試作・解析センター
課長 大森 滋和 氏
受講料
1名につき60,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円(税抜)〕
プログラム
【10:00〜11:30】
1.リチウム二次電池及び次世代蓄電デバイス応用へ向けた高容量シリコン負極材料の開発のポイント東京農工大学 工学部 応用分子化学科 准教授 博士(工学) 齋藤 守弘 氏
【講座概要】
シリコン負極は、リチウム二次電池において現行の黒鉛負極の10倍以上の理論容量(約4,200 mAh/g)を有する極めて魅力的かつ期待されている電極材料の一つです。
本講座では、そのようなシリコン負極を使いこなすためのコツについて、鱗片状およびナノ粒子状シリコン粉末を例に挙げ、サイクル寿命の向上や初期および後続する不可逆容量の低減など、 シリコン負極に関連する諸問題とその解決法についてわかりやすく解説します。
また、シリコン負極の応用例について、ハイブリッドキャパシタや次世代電池などへの展開を中心に紹介します。
1.諸言 〜シリコン負極の現状と課題〜
2.鱗片状シリコン 〜応力緩和とサイクル寿命の向上〜
3.有機系添加剤の効果 〜SEI皮膜の形成と充放電特性に及ぼす影響〜
4.カーボンコーティングの効果 〜電解液分解と不可逆容量の低減?〜
5.リチウムプレドーピングの利用 〜電解液分解と不可逆容量の低減?〜
6.ハイブリッドキャパシタへの展開 〜動作範囲制御による長寿命利用〜
7.次世代電池への展開 〜グライム電解液系への応用と高容量動作化〜
8.新規リチウムプレドープ法 〜リチウム源溶液の開発〜
9.総括
【質疑応答】
【12:10〜13:40】
2.シリコン負極膜材料のサイクル特性改善と全固体電池への適用
(国研)物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点 二次電池材料グループ
主任研究員 学術博士 太田 鳴海 氏
【講座概要】
有機電解液が越えられない電気化学還元の課題を乗り越えることが可能な無機固体電解質を利用した全固体リチウム電池へのSi負極適用について現状と展望を解説します。
1.全固体リチウム電池の現状
1-1 高イオン伝導性固体電解質
1-2 正極活物質の酸化物被覆
1-3 負極活物質
2.Si負極
2-1 充放電時に起こる体積変化
2-2 体積変化が引き起こす容量低下の各種モード
3.全固体リチウム電池へのSi負極膜の適用
3-1 チオフォスフェート系固体電解質中での充放電試験
3-2 アモルファスSi負極膜の適用
3-3 Siをより多く含むアモルファスSiOx負極膜の適用
3-4 高面容量化に向けた取り組み
4.今後の展望
【質疑応答】
【13:50〜15:20】
3.ケイ素を用いた負極用バインダーの最適選択による充放電特性改善に向けたアプローチ
東北大学 大学院環境科学研究科 准教授 博士(工学) 下位 法弘 氏
【講座概要】
我々はリチウムイオン二次電池用正負極活物質の合成研究開発を行っており、活物質の高容量化・長寿命化のためには電極を構成する素材の最適化が必要不可欠である。
そこで、本講座ではシリコン粉体をベースにした負極活物質と共に電極を構成するマトリクス素材としてバインダーの物理的・電気化学的特性制御に着目し、活物質の膨張収縮による合材層構造崩壊抑制などの諸効果を検証した。
1.背景
1-1 ケイ素負極活物質(研究開発実績)
1-2 粉体活物質とバインダー
1-3 バインダーの種類
2.バインダー評価
2-1 バインダーと活物質、集電体との密着性(剥離強度)
2-2 バインダーの圧縮強度
2-3 電極作製プロセス
2-4 充放電サイクル特性評価
2-5 バインダーのみ負荷特性評価
3.メカノケミカルプロセス合成ケイ素(粉体)負極活物質の充放電特性
3-1 メカノケミカル法による粉体ケイ素の合成
3-2 負極活物質合成プロセス
3-3 充放電特性の評価
4.まとめ
【質疑応答】
【15:30〜17:00】
4.充放電に伴うシリコン系負極活物質の形態変化、微細構造解析
JFEテクノリサーチ(株) 機能材料ソリューション本部 電池試作・解析センター
課長 大森 滋和 氏
【講座概要】
リチウムイオン電池用新規負極材料としてSiが注目されてきた。
Si負極の性能調査としては、充放電試験による劣化挙動の解析は一般的に行われてきたが、充放電時におけるSi材料そのものの構造変化については十分に把握されているとは言い難い状況にある。
そこで、Si材料の充放電挙動について電子顕微鏡を用いて微細構造の変化を詳細に調べた結果を発表する。本発表では、Si材料へのLiの挿入脱離現象について、結晶学的なアプローチも含めて考察している。さらに、Siの微粉化や表面被膜生成などの劣化現象に関係する副反応がどのようなスキームで発生しているかについて微細構造分析の立場で評価した例を示す。
1.Liイオン電池開発におけるSi負極分析について
2.結晶Si粒子を用いたセル作製と充電時の電極形状変化
3.Si粒子の初回充電挙動の微細構造分析
4.電子線後方散乱回折法(EBSD)を用いたLiのSi結晶への挿入経路推定
5.透過電子顕微鏡を用いた充電時のSi活物質の微細構造解析1
6.Si活物質の微細構造解析2-容量を制限した充放電による微細構造の変化-
7.Si活物質の微細構造解析3-活物質表面被膜の形態と成分分析-
8.活物質表面被膜分析の新しいアプローチ
9.非曝露FIBによる活物質のナノエッジ加工
10.ナノエッジSi負極の充放電挙動のEx-situ TEM分析
【質疑応答】
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