データの利用規制を極小化するサービス設計の実務

セミナー趣旨

我が国においてもAIやビッグデータの利活用を経営課題とする企業は増えてきていますが、その実態はRPAやチャットボットの導入により、単に社員の業務を機械に代替させて省人化を図っているだけで、人では実現できない高度化を目指した真のデータドリブン経営を実践できている企業は少ないように思われます。

本セミナーでは、単なる法規制の解説書ではなくビジネス側から個人情報を積極的に利活用するために留意すべきポイントがまとめられた「『個人データ』ビジネス利用の極意」（商事法務・2021年）の著者としても知られる福本洋一弁護士を講師として、長年にわたりさまざまな規模の企業におけるデータ利活用のスキーム設計・構築支援に携わってきた知見に基づき、具体的な実例を踏まえて、ドリブン経営の考え方やビジネスにおけるデータの利活用に関して、基本から実践まで実例を挙げて解説します。

受講対象・レベル

経営企画部門、法務部門、マーケティング部門、情報システム部門、IT部門、開発部門、営業部門、その他関連部門のお客様

セミナープログラム

１. データ利用の重要性とデータの利用規制の概要
　（１）データが生み出す価値に対する事業部門の正確な理解が重要
　（２）新たな価値を生み出す履歴データ利用の事例
　（３）データは法的には自由に無料で利用できるのが原則
　（４）データ内容に基づく法的な利用規制 ― 営業秘密・限定提供データ、個人情報等
　（５）契約に基づく利用規制 ― 秘密保持契約、ライセンス契約、データ利用に関する契約

２.センシングデータに対する利用規制
　（１）ビッグデータと営業秘密の関係
　（２）AIサービスにおける学習済みモデルと法的保護
　（３）限定提供データとしてビッグデータの保護要件
　（４）データ利用に関する契約の類型と法的な位置づけ

３.センシングデータの利用規制の極小化
　（１）利用規制の極小化は収集段階がポイント
　（２）データ利用の機会はサービス設計時の意識が重要
　（３）サービス設計前の企画段階でのリーガル視点が重要
　（４）サービス設計時のポイント ー 価値あるデータの対価設定

４.個人情報に対する法的な利用規制
　（１）DMPやCookieSyncと個人関連情報の提供規制
　（２）データ開示への対応と仮名加工情報の活用
　（３）プロファイリング（行動履歴分析）と不適正な利用方法の禁止
　（４）サービス設計はコンプライアンスではないープライバシーガバナンス

５. 個人情報の利用規制の極小化
　（１）BtoBビジネスにも個人情報と無関係か？（ネットワーク効果）
　（２）個人情報のフリーライドはもはや許されない
　（３）個人情報を直接取得するサービスでの極小化スキームと事例
　（４）個人情報を間接取得するサービスでの極小化スキームと事例

６. 質疑応答

※申込状況により、開催中止となる場合がございます。
※講師・主催者とご同業の方のご参加はお断りする場合がございます。
※録音、録画・撮影・お申込者以外のご視聴はご遠慮ください。

セミナー講師

弁護士法人第一法律事務所　パートナー 弁護士　公認システム監査人　福本 洋一 氏

99年同志社大学法学部卒業。03年弁護士登録。弁護士法人第一法律事務所・パートナー弁護士。主な取扱い分野はIT、情報管理、知的財産など。著書『「個人データ」ビジネス利用の極意』（商事法務）、『最近のサイバー攻撃を踏まえたポリシー・規程類の見直しのポイント』(「経営法友会リポート」582号、2022年8月号)ほか。弁護士としては全国に数名しかいない、公認システム監査人及びシステム監査技術者の国家資格をも保有し、日本システム監査人協会の理事として、システム監査の実務についても精通。「２０２５年日本国際博覧会 万博ICT-PF整備業務委託事業予定者」選定委員会の委員の委嘱を受け、次世代のシステム開発に関して情報関連法制及びシステム監査の両面からその評価に携わる。

セミナー受講料

会員　35,200円（本体　32,000円）

一般　38,500円（本体　35,000円）

※会員価格適用については、企業研究会会員が対象となります。
（所属先の会員登録有無がわからない場合、
お申込みの際に備考欄へ「会員登録確認希望」とご記入ください。）
※最少催行人数に満たない場合には、開催を中止させて頂く場合がございます。
※お申込後のキャンセルは原則としてお受けしかねます。
お申込者がご出席いただけない際は、代理の方のご出席をお願い申し上げます。

受講について

【本セミナーはZoomを利用して開催いたします】

• 視聴用アカウント・セミナー資料は、原則として開催1営業日前までにメールでお送りいたします。※最新事例を用いて作成する等の理由により、資料送付が直前になる場合がございます。
• ネットワーク環境により（社内のセキュリティ制限等）ご視聴いただけない場合がございます。
  事前に「動作確認ページ」より動作確認をお願いいたします。