吸着技術のメカニズムと吸着操作の最適設計術

~吸着材・吸着分離装置の選定ポイント、吸着操作のトラブルシューティング~

吸着・分離技術の基礎から実務まで包括的に解説!
活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、ゼオライトなど 用途に合った吸着材を選定するには…
吸着技術に関する日々のトラブル対応策へのヒントを伝授します。

セミナー趣旨

 吸着分離は、排ガス中の希薄な溶剤蒸気、有害成分の回収・除去、炭化水素の分離、脱湿、大気浄化、諸工業における液相精製、排水処理、浄水処理など多方面で用いられてきた。
 吸着技術の基礎として、吸着の原理、吸着相互作用、吸着平衡、吸着速度と拡散の考え方を解説し、吸着平衡と吸着速度のどちらが重要なのかを提示する。次に、吸着材の性質・構造と吸着特性の関係を説明し、用途に合った吸着材の選定法を紹介する。目的に合った吸着分離装置の設計のために、固定層吸着装置、回分吸着装置、移動層吸着装置、擬似移動層吸着装置、流動層吸着装置、脱着装置、吸着材の再生装置の設計のポイントを解説する。また,吸着分離の利用技術として、水質浄化と大気浄化に分類して講述し、吸着材の効率的な再生とコスト低減策を述べる。講演の最後には吸着操作のトラブルシューティングに関する質問を受け付ける。

習得できる知識

・吸着分離の基礎
・吸着特性の評価と吸着材選定
・吸着分離装置設計のポイント
・吸着分離の利用技術
・吸着材の効果的な再生技術

セミナープログラム

1.吸着技術の基礎
 1.1 吸着の原理
  1.1.1 吸着と脱着
  1.1.2 吸着材と吸着質
  1.1.3 物理吸着と化学吸着
  1.1.4 吸着の親和力
 1.2 吸着相互作用
  1.2.1 各種吸着相互作用
  1.2.2 液体吸着における相互作用
  1.2.3 気体吸着における相互作用
 1.3 吸着平衡
  1.3.1 吸着量の測定と吸着平衡
  1.3.2 吸着等温線の分類
  1.3.3 吸着平衡データ解析の考え方
  1.3.4 吸着熱と吸着平衡の温度変化
 1.4 吸着速度と拡散の考え方
  1.4.1 多孔性固体における物質移動
  1.4.2 境膜での拡散と粒子内拡散
  1.4.3 線形推進力近似
 1.5 吸着平衡と吸着速度のどちらが重要なのか
  1.5.1 平衡時間に及ぼす粒子径の影響
  1.5.2 吸着速度向上策
 
2.用途に合った吸着材の選定
 2.1 吸着材の性質と分類
 2.2 吸着材の密度と空隙率(気孔率)
 2.3 吸着材の比表面積
 2.4 細孔の形状・分布と細孔容積
 2.5 吸着特性の指標と支配因子
 2.6 表面特性と細孔特性を考慮した選定
 
3.吸着分離装置設計のポイント(目的・状況に合った吸着設計)
 3.1 回分吸着装置の設計
  3.1.1 回分吸着の特徴
  3.1.2 回分吸着装置の設計
 3.2 固定層吸着装置の設計
  3.2.1 固定層吸着の特徴
  3.2.2 破過曲線とは
  3.2.3 固定層における吸着速度論
  3.2.4 近似計算
  3.2.5 破過時間と破過曲線の計算
 3.3 移動層吸着装置・擬似移動層吸着装置の設計
  3.3.1 移動層吸着装置・擬似移動層吸着装置の特徴
  3.3.2 装置設計のポイント
 3.4 流動層吸着装置の設計
  3.4.1 流動層吸着装置の特徴
  3.4.2 流動層吸着装置設計のポイント
 3.5 脱着装置の設計
  3.5.1 脱着の速度論
  3.5.2 脱着装置設計のポイント
 3.6 再生装置の設計
  3.6.1 再生装置設計のポイント
  3.6.2 加熱再生での滞留時間の決定
 
4.吸着分離の利用技術(留意点からトラブル対策まで)
 4.1 水質浄化への利用法
  4.1.1 吸着材の必要条件
  4.1.2 浄水処理
  4.1.3 排水処理
 4.2 大気浄化への利用法
  4.2.1 排ガス処理
  4.2.2 溶剤回収
  4.2.3 悪臭除去
 
5.吸着材の効率的な再生とコスト低減策
 5.1 吸着材の脱着・再生法の特徴とその比較
  5.1.1 脱着(PSA操作,TSA操作,水蒸気脱着)
  5.1.2 加熱再生
  5.1.3 溶媒再生
  5.1.4 生物再生
 5.2 再生による吸着材の変化と吸着効率低下の防止策
  5.2.1 表面化学構造の影響
  5.2.2 繰り返し再生の影響
  5.2.3 吸着効率低下の防止策
 5.3 効率の良い再生によるコスト低減策
 
6.吸着操作のトラブルシューティング(質疑応答を中心に)

セミナー講師

京都大学  名誉教授 田門 肇 氏
 
【専門】
乾燥工学、吸着工学、分離工学
 
【略歴】
1974年3月 京都大学工学部化学工学科卒業
1976年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程化学工学専攻修了
1977年3月 京都大学大学院工学研究科博士課程化学工学専攻中退
1977年4月 京都大学工学部助手(化学工学科)採用
1986年8月 京都大学工学部助教授(化学工学科)昇任
1998年4月 京都大学大学院工学研究科教授(化学工学専攻)昇任
2017年3月 京都大学定年退職
2017年4月 京都大学名誉教授
現在に至る

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受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

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開催場所

全国

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術

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