乳化・エマルションの基礎と調製・安定化技術

乳化系のトラブル解決に向けた具体的な乳化技術や安定性評価法など、そのコツやヒントを視覚的に分かりやすく解説します!

セミナー趣旨

  多くの身の回りの製品はその用途と目的に適った剤型に設計されています。その中で、乳化系は多くの製品に利用されている一方で、安定性のような悩ましいトラブルにしばしば直面します。本セミナーでは、乳化系のトラブル解決を前提に、乳化・エマルションの基本的な性質とその構成物質について解説し、具体的な乳化技術や安定性評価法などの実用面へと話を展開していきます。また、同じ液体組成物である可溶化系と対比することで乳化系への理解を深め、溶液系モノ作りやそれらの評価法のコツやヒントを視覚的に分かりやすく解説します。
  本セミナーは一つ一つの分野を深く掘り下げるものではなく、できる限り多くのキーワードを概説し、乳化・エマルションを学んだことがない初学者が専門書を自身で読み解けるように考え方を習得してもらいます。

習得できる知識

・乳化剤の基本的な性質と利用法
・乳化に関わる専門用語と理論
・相平衡図(相図)の読み方と利用法
・構造解析と安定性評価法

セミナープログラム

1.乳化と乳化物(エマルション)
 1-1.エマルションとは?
 1-2.連続相と分散相
 1-3.エマルションの種類
 1-4.コロイド科学
 1-5.エマルションと熱力学
 1-6.エマルションを構成する物質
 1-7.乳化剤の種類と役割
 Short Break:分散滴のサイズは見た目で分かる?
2.乳化のための界面活性剤基礎知識
 2-1.界面活性剤の化学構造と分類法
 2-2.界面活性剤の基本的性質(界面科学)
  2-2-1.界面物性と臨界ミセル濃度
  2-2-2.吸着・分散・可溶化・乳化・起泡
 2-3.溶液中の界面活性剤の挙動
  2-3-1.クラフト点と曇点
  2-3-2.自己組織体の形成(ミセル、リオトロピック液晶、αゲル)
 2-4.界面活性剤の性質を規定するパラメーター
  2-4-1.親水性-親油性バランス(HLB)
  2-4-2.臨界充填パラメーター(CPP)
  2-4-3.界面曲率
 2-5.界面活性剤の性質に影響する因子
 Short Break:身の回りの界面活性剤の名前のアレコレ
3.相図から見る乳化の本質
 3-1.相図の基本的なルール:相と相律
 3-2.界面活性剤系特有のルール:相の連続性(Phase Sequence)
 3-3.界面活性剤/水の2成分系の相図の読み方
 3-4.界面活性剤/水/油の3成分系の相図の読み方
 3-5.多成分系の相図:4成分以上の相図の描き方
 3-6.相図中のエマルション領域
 Short Break:相状態の判定は難しい?
4.乳化理論とエマルションの調製技術
 4-1.エマルションの動力学的安定性
  4-1-1.クリーミング
  4-1-2.凝集
  4-1-3.合一
  4-1-4.オストワルド熟成
 4-2.エマルションを安定化するための基本原理
 4-3.機械力による安定化技術
 4-4.乳化剤の性質を活かした安定化技術
  4-4-1.転相(温度)乳化法
  4-4-2.液晶乳化法
  4-4-3.D相乳化法
 4-5.界面制御を利用した最新の乳化技術
 Short Break:マイクロエマルションとナノエマルションの勘違い
5.乳化・エマルションの関連評価技術
 5-1.表面(界面)物性
 5-2.自己組織体構造の同定
 5-3.エマルションタイプの判定方法
 5-4.エマルションの物性評価方法
 5-5.エマルションの安定性評価方法
 Short Break:測定機器の得手・不得手
<質疑応答>

セミナー講師

 山下 裕司 先生   千葉科学大学 薬学部薬学科 准教授/Doctor of Natural Science (Bayreuth大学)

■講師紹介
2005年3月 バイロイト大学理学部 博士課程後期修了
2005年4月~2009年3月 チッソ石油化学株式会社 研究第一センター 研究員
2009年4月~2011年9月 聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター ポストドクター
2011年10月~2014年3月 千葉科学大学 薬学部 助教
2014年4月~2018年3月 千葉科学大学 薬学部 講師
2018年4月~現在 千葉科学大学 薬学部 准教授
2012年4月~現在 東北医科薬科大学 薬学部 非常勤講師
2017年4月~2018年3月 物質・材料研究機構 客員研究員

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

※本講座は、お手許のPCやタブレット等で受講できるオンラインセミナーです。

配布資料・講師への質問等について

  • 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
    (開催1週前~前日までには送付致します)。

    ※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
    (土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
  • 当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
    (全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。)
  • 本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり、
    無断での録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止致します。

下記ご確認の上、お申込み下さい

  • PCもしくはタブレット・スマートフォンとネットワーク環境をご準備下さい。
  • ご受講にあたり、環境の確認をお願いしております(20Mbps以上の回線をご用意下さい)。
    各ご利用ツール別の動作確認の上、お申し込み下さい。
  • 開催が近くなりましたら、当日の流れ及び視聴用のURL等をメールにてご連絡致します。

Zoomを使用したオンラインセミナーとなります

  • ご受講にあたり、環境の確認をお願いしております。
    お手数ですが下記公式サイトからZoomが問題なく使えるかどうか、ご確認下さい。
    確認はこちら
    ※Skype/Teams/LINEなど別のミーティングアプリが起動していると、Zoomでカメラ・マイクが使えない事があります。お手数ですがこれらのツールはいったん閉じてお試し下さい。
  • Zoomアプリのインストール、Zoomへのサインアップをせずブラウザからの参加も可能です。
    ※一部のブラウザは音声(音声参加ができない)が聞こえない場合があります。
     必ずテストサイトからチェック下さい。
     対応ブラウザーについて(公式) ;
     「コンピューターのオーディオに参加」に対応してないものは音声が聞こえません。

申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です

  • 開催5営業日以内に録画動画の配信を行います(一部、編集加工します)。
  • 視聴可能期間は配信開始から1週間です。
    セミナーを復習したい方、当日の受講が難しい方、期間内であれば動画を何度も視聴できます。
    尚、閲覧用のURLはメールにてご連絡致します。
    ※万一、見逃し視聴の提供ができなくなった場合、
    (見逃し視聴有り)の方の受講料は(見逃し視聴無し)の受講料に準じますので、ご了承下さい。
    こちらから問題なく視聴できるかご確認下さい(テスト視聴動画へ)パスワード「123456」

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

47,300円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   化粧品・医薬部外品技術   医薬品技術

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10:30

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47,300円(税込)/人

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化学反応・プロセス   化粧品・医薬部外品技術   医薬品技術

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