粉体装置・プラントの設計・エンジニアリング

粉体プロセスの組み立て方から配置計画、
変更・スケールアップ対応等


★ 粉体設備・装置の設計上、実際に問題となる数々の課題と考え方を明らかにすることで、トラブルを防ぐ力をつける具体的・実践的なセミナーです。


講師


フルード工業(株) 執行役員 研究開発室長
鹿児島大学等 非常勤講師 工学博士 技術士(機械部門) 小波 盛佳 先生

*関連のご活動:
 日本粉体工業技術協会「粉体技術」誌編集委員、砥粒加工学会顧問兼専門委員


受講料


1名47,520円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき36,720円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


 粉体の単位操作に関する書籍はあるが、粉体プロセスの組み立て方を記述したものはほとんどない。この講座は、技術者が粉体装置のプロセス設計や粉体プラントの計画・設計を行う中で経験したこと、掘り下げて考えてきたことを整理し、実際に役立つ例を多く挙げ、丁寧に解説するという、他に例のないものである。
 まず粉体設備におけるプロセス値を決める考え方を示し、プロセス組み立ての手順、配置計画、バッチと連続の組み方、タイムスケジュール、各種変更に伴う設備の臨機応変性について順に解説する。最後に粉体プラントのトラブルについて例を挙げながら説明する。付録資料として、粉体物性測定法、粉体を取り扱うコツを載せる。
 テキストは分かりやすい文章形式になっていて復習に役立ち、トラブル時にそのまま参照できる。本講座は、粉体設備全体はもちろん、粉体機械の計画、設計にも有用である。

○ 受講対象:
 粉体設備・装置の設計、計画、工程管理・運転に携わっている方
 
○ 受講後、習得できること:
 粉体設備・装置に関わる実務的な基礎知識と計画・設計するための考え方が身につく


セミナー内容


第1章 プロセス値の決め方
 1. プロセスの基準となる物性値
  1.1 粉体の主な基本物性
  1.2 適正なサンプルと物性値の余裕の意味
 2. プロセス用物性値の測定例
  2.1 安息角
  2.2 かさ密度
  2.3 付着・閉塞・固結
  2.4 偏析
  2.5 摩耗
 3. スケールアップの基準
  3.1 スケールアップ検討が行われる対象の例
  3.2 スケールアップしにくい対象の例
 4. 補外(外挿)の難しさ
  4.1 安息角の推定
  4.2 エアスライド
  4.3 粉砕と風力分級
 5. 処理能力の適正な余裕
  5.1 一般的な設計余裕
  5.2 プロセスにおける処理能力の余裕
  5.3 連続流れのときの上流・下流の能力
  5.4 バッチ操作の場合の能力

第2章 プロセス組み立ての流れ
 1. プロセス組み立ての手順
 2. ブロックフローの作成
 3. プロセスフローの作成
 4. 輸送方法の特徴とプロセスへの適用
 5. 機器データサマリー(機器の主要仕様リスト)
 6. エンジニアリングフローシート
  6.1 配管類
  6.2 計装制御

第3章 配置計画
 1.プロセスと配置
  1.1 フローならび型の配置
  1.2 機能ブロック集中型の配置
  1.3 分散配置型
 2. 高さ関係からみた配置
  2.1 重力を最大限利用する配置
  2.2 最初の搬送以外は重力利用の配置
  2.3 1フロア型
  2.4 中間型配置
 3. 粉体を移動させる方向と方法
  3.1 自由落下
  3.2 ほぼ水平に移動させる方法
  3.3 斜め上方に移動させる方法
  3.4 鉛直上方向に上げる方法
  3.5 空気輸送
  3.6 移動容器システム
  3.7 配置計画で考慮すべき点

第4章 バッチ処理と連続処理
 1. バッチ処理と連続処理の長短
  1.1 バッチと連続の経済性
  1.2 処理の流れ
  1.3 操作間バッファ槽の要否
  1.4 装置内の滞留時間
  1.5 製品品質の差
  1.6 ロット管理
  1.7 品種が多いか変動する生産
  1.8 制御の方式
 2. 粉体の単位操作におけるバッチと連続
 3. バッチか連続かの選択
  3.1 連続混合機内の粉体の動き
  3.2 簡便な連続混合
  3.3 カスケード型の混合

第5章 タイムスケジュールの組み方
 1. プラントの処理能力とタイムスケジュール
  1.1 一貫連続ラインの場合のスケジュール
  1.2 全部の工程の生産を同時に開始
  1.3 バッチシステムの場合のスケジュール
 2. 故障を考慮した生産計画と保証
  2.1 稼働率と故障
  2.2 故障の種類
  2.3 故障に関する保証
  2.4 製品保証と製造物責任
 3. 複数の空気輸送機の並列運転
  3.1 並列運転の意味
  3.2 複数の輸送機を並列で使用する場合の比較
  3.3 空気輸送機3台を使ったスケジュールの例
 4. 並列の多くの装置を均等に使用する方法
  4.1 単純な方法
  4.2 質量管理する方法
  4.3 順送りする方法

第6章 対象物、処理量等、各種の変更対応 〜設備の臨機応変性〜
 1. プロセスに影響を及ぼす生産の変更と基本的な対応
 2. 製造ラインの系列数
 3. ハンドリング上の対応
  3.1 空気輸送の障害
  3.2 計量精度
  3.3 流動化特性
  3.4 貯槽の排出
  3.5 各所への残留
 4. 配置の変更への対応
  4.1 空気輸送
  4.2 機械式輸送
  4.3 移動式または移動可能な工夫
  4.4 増設のスペース
  4.5 重力利用型の配置の変更
 5. 洗浄のシステム
 6. 移動容器システムの採用

第7章 粉体プラントのトラブルの分析と対策
 1. トラブルに対する心構え
  1.1 トラブルは発生する
  1.2 原因はさまざまである
  1.3 トラブルに対する心構え
 2. トラブルが発生する工程とトラブルの内容
 3. 粉体トラブルの具体的な事象
 4. トラブルが発生するタイミング
 5. 取り合いにおけるトラブル
  5.1 全体配置上の問題
  5.2 機器の付属物による配置上の干渉
  5.3 取り合い部の規格と所掌範囲
  5.4 分野ごとの常識の違い
 6. 実際のトラブルと対策の例
  6.1 空気輸送配管の施工不良による食品調味料の閉塞
  6.2 特殊カオリンの貯槽での閉塞とシュートへの付着
  6.3 輸送機が原因の粉じん爆発
 7. プラントのスケールアップ比率
  7.1 流体(気・液)プラント
  7.2 微生物を扱う発酵プラント
  7.3 医薬品製造プラント
  7.4 粉粒体プラント
 8. スケールアップに伴うトラブル
  8.1 偏析トラブル
  8.2 高濃度空気輸送
  8.3 機械式輸送
  8.4 貯槽の粉体圧
  8.5 供給速度
  8.6 フラッシング(噴流)
  8.7 凝集、付着、固結
  8.8 粒子の軟化
  8.9 ジェット(高圧気流)粉砕

付録資料1 粉体を取り扱うコツ
 1. 粉体、粒体、ナノ粒子の違い(サイズによる取り扱いの違い
 2. 粉体、ナノ粒子の効用(粉体の形状で扱う利点と特徴)
 3. 粉体と液体の違い(設備における差を多面的に解説する)
 4. 粉体を扱う上での落とし穴(扱いの違いに影響する物性を明確にする)
 5. 面倒な扱いをなくすために(扱いの難しさを数値化してトラブルを抑え込む)

付録資料2 粉体物性測定法
 1. 粒子径
 2. 粒子径分布
 3. 代表粒子径
 4. サンプリング
 5. 粒子径測定法
 6. 比表面積(径)の測定
 7. 粒子の密度
 8 .粒子の形状
 9. 粉体層の剪断特性

 <質疑応答>


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

47,520円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【品川区】きゅりあん

【JR・東急・りんかい線】大井町駅

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   応用物理一般   生産工学

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