電磁波・ノイズ対策部品の5G/Beyond5Gに向けた開発

近傍界、遠方界での電波、ノイズ対策の方法は? ミリ波対応の電波吸収、シールド技術を詳解! 
広帯域に対応するには? 設計コンセプト、メタサーフェスやメタマテリアルに技術について徹底解説!

セミナープログラム

<10:00〜11:30>
1.5G/Beyond5Gと電磁波シールド・電磁波吸収体の材料設計
防衛大学校 名誉教授、大阪公立大学 客員教授 工学博士 山本 孝 氏  

【講座概要】
  情報通信分野においてIoT:Internet of Thingsが進展し, 第5世代の通信技術5Gと結合してきた。使われる周波数は、Sub6と呼ばれる3.7GHzと4.5GHz、 28.8GHz更に60GHz、で ”ミリ波”である。更に6Gも多く語られている。自動車の自動走行や衝突防止は移動革命実現の中核技術であり、それらの誤動作を防ぐ ”電波シールド・電波吸収体”は必須である。今までTVゴースト(〜800MHz)や船舶レーダーの橋体による偽像(700MHz〜26GHz)対策に、近年は、無線LAN(2〜60GHz)、携帯電話(800MHz〜2GHz)、blue tooth (2.4GHSubz)、電力線通信(〜2GHz)、実用化したETC (自動料金支払いシステム、5.8GHz)やITS (高度道路交通システム、〜76GHz)に主として電波吸収体が開発されてきた。いずれも、マイクロ波が中心であった。更に、5G,Beyond5G、6G 何れにおいても、シールド・吸収技術がノイズ対策として重要である。本講座では5Gの基礎技術、アンテナ、アナログフロントエンドの最新技術を紹介し、これらの電波障害対策に、そして5G・6Gの完全な実現のために”近傍界及び遠方界”“メタサーフェイス、メタマテリアル“考慮した電波シールド・電波吸収技術を紹介する。

【受講対象】
・電気関係、電波関係 電波吸収体関係 導電体材料関係 磁性体材料関係
・ゴム関係 高分子関係

【受講後、習得できること】
電波シールド・電波吸収体の設計、ノイズ対策

1.5G通信の世界とは?
 1.1 5G/beyond5G,6Gとは
 1.2 ミリ波応用に向けて
 1.3 EMCの考え方
2.5Gの材料を中心にした話題(5G通信の世界とは?)
 2.1 アンテナ
 2.2 5G通信技術
 2.3 GaNアンプ
 2.4 高周波基板
 2.5 フィルター
 2.6 RFフロントエンド
 2.7 高周波測定法
3.電磁波の基礎と材料透磁率測定法
 3.1 電波伝搬と反射
 3.2 ループアンテナ
 3.3 ロッドアンテナ
 3.4 ループアンテナ近傍の電磁界
 3.5 波動インピーダンス
 3.6 複素誘電率・複素透磁率測定法
 3.7 測定理論
 3.8 測定例(CバンドからWバンドまで)
4.シールド効果と反射・吸収損失の導出
 4.1 シェルクノフの式
 4.2 シールド効果
 4.3 反射損失、吸収損失の導出と計算例
 4.4 遠方界と近傍界のシールド効果の式導出
 4.5 磁界源近傍のシールド効果の改善
 4.6 KEC法による磁界源近傍のシールド効果測定例
 4.7 筐体形状によるシールド効果
 4.8 ワイヤーメッシュのシールド効果
 4.9 長・短金属線配列構造によるシールド効果(メタマテリアル、FSS)
 4.10 メタサーフェイス(周波数選択表面、FSS)の基礎
5.シールド特性評価法(遠方界と近傍界)
 5.1 自由空間法(遠方界)
 5.2 KEC法(近傍界)
 5.3 近傍界プローブ法(近傍界)
 5.4 ストリップライン法(Rtp)
6.電波吸収体の設計と応用例(遠方界、近傍界応用)
 6.1 広帯域ミリ波電波吸収体のETC対応・ミリ波対応電波吸収体の試作・評価
 6.2 無線LAN用電波吸収体の試作・評価 FSS・自由空間・遠方界
 6.3 テラヘルツ帯の電波吸収体の試作・評価
【質疑応答】


<12:10〜13:40>
2.GHz帯用広帯域電磁波吸収材の開発設計
(株)KRI スマートマテリアル研究センター エコマテリアル研究室 室長 博士(工学) 中嶋 孝宏 氏  

【講座概要】
  GHz帯の高周波の電磁波を吸収するためには、低周波とは異なる材料の設計が必要となります。この帯域の吸収材として、樹脂にカーボン系フィラーを添加したものなどが知られていますが、吸収する帯域が狭かったり、厚みや形状が限定されたりするといった課題があります。KRIでは、樹脂中でのフィラーの分散状態を制御するという手法によって、これまでに無かった広帯域の電磁波吸収材を開発しました。講演では、その設計コンセプトや開発品の性能について説明します。

1.開発の背景
 1.1 従来の高周波用電磁波吸収材と課題
 1.2 広帯域の吸収材開発の狙い
2.広帯域電磁波吸収材の開発
 2.1 設計コンセプト
 2.2 電磁波吸収フィラーの分散状態制御
 2.3 開発品の性能
3.今後の展望
【質疑応答】


<13:50〜15:20>
3.低コストFSSを使用した広帯域CA電波吸収体の開発
三菱電機(株) 情報技術総合研究所 EMプラットフォーム技術部 電磁制御グループ 古谷 航一 氏

【講座概要】
  CA(Circuit analog)電波吸収体の概要を説明する。また、CA電波吸収体の関連技術として、メタマテリアルの概要について説明する。さらに、等価伝送線路モデルを用いた、広帯域CA電波吸収体の設計技術について説明する。続いて、CA電波吸収体の低コスト化技術について説明する。最後に、CA電波吸収体の今後の展望について述べる。

【受講対象】
CA(Circuit analog)電波吸収体の概要、メタマテリアルの概要、広帯域CA電波吸収体の設計技術、CA電波吸収体の低コスト化、CA電波吸収体の適用例

1.CA(Circuit analog)電波吸収体の概要
 1-1 CA電波吸収体とは
 1-2 製造方法
 1-3 動作原理
2.メタマテリアルの概要
 2-1 メタマテリアルとは
 2-2 FSS(周波数選択表面)の特徴
 2-3 CA電波吸収体の構成
3.広帯域CA電波吸収体の設計
 3-1 等価伝送線路モデル
 3-2 インピーダンスの計算方法
 3-3 吸収特性の計算方法
4.CA電波吸収体の低コスト化
 4-1 非対称素子によるチップ抵抗数削減
 4-2 チェスボード配列による反射低減
 4-3 解析結果
 4-4 測定結果
5.今後の展望
 5-1 アクティブ素子による動的制御技術
 5-2 将来無線への適用
【質疑応答】


<15:30〜17:00>
4.電磁波吸収・ノイズ抑制体の設計とEMC対策
大同特殊鋼(株) 技術開発研究所 軟磁性材料研究室 工学博士 齋藤 章彦 氏

【講座の趣旨】
  従来のノイズ抑制シート等の電磁波吸収ゴムシートは、EMC対策として使用されてきたが対策部品であり、設計段階からの参入は困難である。そこで、電磁波吸収シートの設計と、EMC問題を設計段階から使用できるように高周波モジュール(自動車衝突防止レーダ)を例にとり、理論設計を行い、シートの設計部品と化を行った事例を解説する。

1.電波吸収・ノイズ抑制ゴムシートの製造と基礎特性の把握
 1-1 軟磁性金属粉末の箔片化処理
 1-2 複合材料のμr、εrの把握
 1-3 同軸短絡法によるμrの測定
 1-4 粒子含有量、粒子形状・配向、粒子径の複合材料特性への影響
 1-5 導波管Sパラメータ法による異方性定数の測定
2.電波吸収・ノイズ抑制ゴムシートのEMC対策
 2-1 高周波(例、自動車衝突防止レーダ)筐体内不要結合抑制の最適設計と実例
 2-2 (例えば、準ミリ波、ミリ波)電子機器筐体内カップリング抑制の最適設計
 2-3 回路基板(マイクロストリップ線路)上に貼付したコモンモードノイズの抑制効果の測定と解析
 2-4 トロイダル型ローパスフィルター効果
 2-5 ゴムシートの各種適用事例
【質疑応答】

セミナー講師

1.山本 孝 先生   防衛大学校 名誉教授、大阪公立大学 客員教授 工学博士 
2.中嶋 孝宏 先生   (株)KRI スマートマテリアル研究センター エコマテリアル研究室 室長 博士(工学) 
3.古谷 航一 先生   三菱電機(株) 情報技術総合研究所 EMプラットフォーム技術部 電磁制御グループ 
4.齋藤 章彦 先生   大同特殊鋼(株) 技術開発研究所 軟磁性材料研究室 工学博士 

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕

受講について

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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

通信工学   電子デバイス・部品   複合材料・界面技術

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通信工学   電子デバイス・部品   複合材料・界面技術

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