熱伝導率測定の種類とメカニズム,用途別の選択法と使い方

 

セミナープログラム

【10:00〜11:30】

第1部 熱伝導率測定の基礎と各種固体材料の熱伝導率測定

●講師 (株)ベテル ハドソン研究所 副所長 博士(工学)  羽鳥 仁人 氏 

【講座の趣旨】
  熱伝導率測定の基礎について解説するととも に,各種の熱伝導率測定方法の概要と,種々 の材料をどのような熱伝導率測定法で測定す れば良いかについて解説します。

1.概要
  1.1 熱伝導率測定の必要性
  1.2 熱伝導率とその仲間
  1.3 熱伝導率に類似した物性

2.熱伝導率測定方法
  2.1 熱伝導率測定法の分類
  2.2 定常法
  2.3 非定常法(バルク)
  2.4 非定常法(微小領域測定)
  2.5 熱伝導率の関連規格

3.各種材料の熱伝導率測定
  3.1 各種材料の熱伝導率範囲と熱伝導機構
  3.2 断熱材料
  3.3 熱伝導材料
  3.4 先端材料(薄膜,微小領域)

【質疑応答】


【11:40〜13:10】

第2部 定常法による試験片の厚さ方向および面内方向の熱伝導率測定法

●講師 (株)アドバンスドナレッジ研究所 技術顧問 工学博士  大串 哲朗 氏

 本セミナーでは接触熱抵抗低減材料(TIM)としてシリコーンラバーを例として試験片の熱伝導率および試験片と伝熱面間の界面熱抵抗の測定法について,また導電性接着剤を例として“カートリッジ方式一方向熱流定常比較法”について,また試験片の熱伝導率の温度変化を短時間で測定できる準定常法について解説する.さらに金属板やプリント基板の面内方向熱伝導率が測定可能な直線フィン温度分布フィッティング法について解説する.

1.試験片の厚さ方向熱伝導率測定法
 1.1 接触熱抵抗低減材料(TIM)(一方向熱流比較法)
  (1) 接触熱抵抗の原因
  (2) 従来の測定方法
  (3) 熱伝導率測定装置と熱伝導率の算出式
  (4) シリコーンゴムシートの仕様
  (5) シリコーンゴムシートの接触熱コンダクタンス実測値
  (6) シリコーンゴムシートの界面熱抵抗実測値
  (7) まとめ
 1.2 導電性接着材 (カートリッジ方式一方向熱流比較法)
  (1) 導電性接着剤と用途
  (2) 従来の測定方法
  (3) 熱伝導率測定装置と熱伝導率の算出式
  (4) 熱伝導率測定範囲
  (5) 測定不確かさの実験検証
  (6) 導電性接着剤の厚さによる熱抵抗変化
  (7) 導電性接着剤の有効熱伝導率
  (8)まとめ
 1.3 準定常法による測定例(カートリッジ方式一方向熱流比較法)
  (1) 準定常法の測定原理
  (2) 測定装置概要
  (3) 測定結果
  (4) 熱伝導率の温度変化
  (5) 熱流を遮断した場合
  (6) まとめ

2. 試験片の面内方向熱伝導率測定法
 2.1 金属薄板
  (1) 直線フィン温度分布フィッティング法による熱伝導率測定原理
  (2) 本測定法の特長
  (3) 試験片仕様
  (4) 熱伝導率測定値と物性値の比較
  (5) フィン効率に対する測定誤差
 2.2 多層プリント基板
  (1) プリント基板面内方向熱伝導率測定装置
  (2) 赤外線カメラによる画像例
  (3) 試験片一覧
  (4) 多層基板層数による熱伝導率の変化
  (5) プリント基板と基材の密度比に対する熱伝導率の変化
  (6) 多層プリント基板の熱伝導率予測モデル
  (7) 多層プリント基板熱伝導率の予測値と実測値との比較
  (8)まとめ

【質疑応答】


【14:00〜15:00】

第3部 熱流センサーの基礎と応用およびフラッシュ法を用いた熱拡散率測定について

●講師 (国研)産業技術総合研究所  計量標準総合センター 物質計測標準研究部門 
      熱物性標準研究グループ博士(工学)  阿子島 めぐみ 氏 

【講座の趣旨】
 本講座では,近年熱流の見える化のツールとして使用されることが多くなってきた 熱流センサーについて,その原理と校正技術を解説し,熱流センサーの使用時の 注意点に関連する実用的な評価技術を紹介する。また,固体材料の熱拡散率 測定技術として広く普及しているレーザフラッシュ法について,その原理と適用範囲, 測定におけるコツについて解説する。

1.熱流センサーの基礎と応用
  1.1 熱流センサーの原理
  1.2 熱流センサーの校正技術
  1.3 熱流センサーの実用評価技術

2.フラッシュ法を用いた熱拡散率測定
  2.1 フラッシュ法の原理
  2.2 フラッシュ法で測定可能な熱拡散率の範囲
  2.3 フラッシュ法による熱拡散率測定のコツ

【質疑応答】


【15:10〜15:50】

第4部 FTIRによる放射率測定の考え方とその応用

●講師 (株)島津製作所 分析計測事業部 Solutions COE 鈴木 康志 氏 

【講座の趣旨】
表面加熱・表面検出レーザフラッシュ法を用いてケイ酸塩融体の熱浸透率を測定し, 比熱,密度のデータを用いて熱伝導率を評価してきた。また,るつぼ回転粘度計を用いて 金属(合金)融体の粘度熱伝導率も系統的に測定してきたことについても解説する。

1.ケイ酸塩融体の熱伝導率測定
  1.1 ホウケイ酸塩融体の熱伝導率測定
  1.2 最近注目しているケイ酸塩融体の熱伝導率測定
  1.3 今後のケイ酸塩融体の熱物性測定

2.金属(合金)融体の粘度測定
  2.1 合金融体の粘度測定の現状
  2.2 高温における合金融体の粘度測定
  2.3 今後の低粘度融体の粘度測定

【質疑応答】


【16:00〜17:00】

第5部 熱電対の基本的な使い方と測定誤差の要因について

●講師 名古屋工業大学 大学院 工学専攻(機械工学分野) 教授 工学博士  田川 正人 氏 

【講座の趣旨】
 熱電対は,多くの特長を兼ね備えた温度計測法の基準となる接触式センサである. 本講演では,熱電対が本来もつ性能を十分に発揮させるために必要な基礎知識 (測定誤差の要因と精度向上への鍵)を中心として解説する.

1. 熱電対の静特性
  1.1 「よい」熱電対の条件
  1.2 金属素線の熱起電力
  1.3 熱電対の熱起電力
  1.4 JIS熱電対の熱起電力

2.種々の熱電回路と測定原理(Moffatの図式解法)
  2.1 熱電回路の基本形
  2.2 熱電回路の図式解法と熱起電力の表現
  2.3 均質回路の法則
  2.4 中間金属の法則
  2.5 熱電対素線における不均質の影響
  2.6 差動型熱電対の熱電回路と測定原理(図式解法)
  2.7 サーモパイル(熱電堆)の熱電回路と測定原理(図式解法)
  2.8 固体表面温度の測定と測定精度向上への基本的な対策

3.熱電対の測定誤差要因(熱流体計測への適用を想定して)
  3.1 熱伝導誤差とその定量的評価
  3.2 熱電対の動特性と応答遅れ誤差の定量的評価
  3.3 熱電対の応答特性(時定数)の解析と応答遅れの補償技術
  3.4 熱電対による流体温度測定と可視化計測への展開

【質疑応答】

セミナー講師

【第1部】(株)ベテル ハドソン研究所 副所長 博士(工学)  羽鳥 仁人 氏
【第2部】(株)アドバンスドナレッジ研究所 技術顧問 工学博士  大串 哲朗 氏
【第3部】(国研)産業技術総合研究所  計量標準総合センター 物質計測標準研究部門 
                熱物性標準研究グループ博士(工学)  阿子島 めぐみ 氏
【第4部】(株)島津製作所 分析計測事業部 Solutions COE  鈴木 康志 氏
【第5部】名古屋工業大学 大学院 工学専攻(機械工学分野) 教授 工学博士  田川 正人 氏

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込み,資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕

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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

機械技術一般   計測工学

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