高分子の劣化・変色メカニズムと添加剤処方による対策,その試験評価

どの波長の光が、どんな樹脂を劣化させやすいのか?

樹脂用添加剤の選び方,使い方,「脱落させない」長持ちさせるコツ

どのくらいの窒素酸化物によって高分子材料は黄変するのか?
・・・ 「排気ガス」付着による樹脂の変色・劣化メカニズムとは?

変色・劣化部分の物質を,スピーディーに効率よく特定するコツ
・・・ 変色・劣化部の組成や構造変化の解析テクニック


講師


【第1部】 (株)プライムポリマー 自動車材研究所 所長付 博士(理学) 小林 豊 氏

【第2部】 (株)ADEKA 樹脂添加剤本部 添加剤開発室 課長補佐 常泉 洋太 氏

【第3部】 (元)群馬産業技術センター 所長 博士(工学) 宮下 喜好 氏

【第4部】 クレスール(株) 取締役 木嶋 芳雄 氏


受講料


1名につき60,000円(消費税抜,昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕


プログラム


【10:00〜11:45】 
第1部 ポリプロピレンを中心としたプラスチックの
 (黄色・ピンク変などの) 変色のメカニズムと対応について 
● 講師 (株)プライムポリマー 小林 豊 氏 


【講座の趣旨】 
 プラスチック製品の変色は日常的に経験される。ポリウレタン,ポリカーボネート,ABSのように,それ自体が反応しやすいプラスチックがある。一方,ポリプロピレンやポリエチレンは,可視光線を吸収する化学構造を持たない。実際に,純粋なポリプロピレンを酸化劣化しても簡単には変色しない。市販のポリプロピレンは,環境により著しく変色する。中国やインドでは,PM2.5が問題になっていることからも分かるように,燃焼に伴う排気ガスは,世界的な視点では大きな問題で,NOx, SOxは,プラスチックを変色させる重大な要因です。シェールガスとプラスチックの変色に何の関係があるのかと思われるでしょう。
 本稿では,プラスチックの変色問題を広く浅く整理します。 
 
【セミナープログラム】
1.プラスチックの概要
 1.1 プラスチックの化学構造
 1.2 プラスチックの使用環境
 1.3 プラスチックを劣化させる因子

2.プラスチックの変色
 2.1 プラスチック自体の変色
 2.2 添加剤の変色
 2.3 色材の変色
 2.4 実は変色ではない変色
 
3.添加剤,色材の利用
 3.1 プラスチックに対する作用
 3.2 相乗作用
 3.3 拮抗作用

【質疑応答】



【12:30〜14:00】 
第2部 酸化防止剤,(光)安定剤,結晶核剤などの処方による
 プラスチック(樹脂)製品の劣化および (黄色・ピンク変などの)変色対策 
● 講師 (株)ADEKA 常泉 洋太 氏 


【講座の趣旨】
 我々の生活に必要不可欠となっているプラスチック製品だが,その製造過程や使用中,酸化劣化や光劣化等により変色が問題となるケースは少なくない。
 本セミナーではそれを防止する酸化防止剤,光安定剤等の添加剤の使用方法について紹介・解説する。

【セミナープログラム】 
1.添加剤とは
 ・樹脂製品のかかえる問題
 ・添加剤の種類

2.酸化防止剤
 ・フェノール系酸化防止剤
 ・リン系酸化防止剤(ホスファイト)
 ・硫黄系酸化防止剤

3.光安定剤
 ・HALS
 ・UVA(紫外線吸収剤)

4.結晶核剤
 ・剛性核剤/透明化剤(成形サイクルの短縮)

5.その他添加剤の紹介 〜銅害防止剤等〜

6.各種添加剤の併用
 ・添加剤の選び方
 ・実用配合処方の紹介

【質疑応答】



【14:15〜15:45】 
第3部 劣化・変色部分の分析・解析技術とその応用 
● 講師 (元)群馬産業技術センター 宮下 喜好 氏 


【セミナープログラム】 
1.高分子材料と劣化・変色の要因

2.高分子材料の劣化箇所・変色部分の分析手法
 2-1 高分子材料分析手法と劣化・変色部解析
 2-2 赤外/ラマン分析法の特徴と劣化物・変色部解析
 2-3 GC/LC分析法による劣化物・変色部解析
 2-4 熱抽出GC-MS分析法による劣化物・変色部解析
 2-5 ソフトイオン化精密質量分析法による劣化物・変色部解析
 2-6 熱抽出精密質量分析法(ASAP-TOFMS)による劣化物・変色部解析
 2-7 LC導入精密質量分析法(LC-ESI-TOFMS)による劣化物・変色部解析
 2-8 GPCおよびDOSY(NMR)法による劣化物の分子量依存化学構造解析
 2-9 XPS/TOF-SIMS表面分析法による表面劣化と変色部解析

3.最近の動向など

【質疑応答】 



【16:00〜17:30】 
第4部 樹脂の耐光(候)性試験の概要と劣化評価 
● 講師 クレスール(株) 木嶋 芳雄 氏 


【講座の趣旨】
 耐光(候)性試験は,長い時間と経費のかかる厄介な試験である。それを短時間で行うためには人工促進耐光(候)性試験機が使われるが,試験機メーカが劣化因子をどのようにコントロールしているか,ユーザーがどの程度知っているかが,試験精度と再現性を良くするポイントである。
 これらの解説と劣化因子である紫外線強度,温度,水などの試験条件を変動させたらどうなるか? などを紹介する。 
 
【セミナープログラム】 
1.「たいこうせい」とは何か? 何故試験を行うのか?
 1.1 促進耐候性試験(機)とは何か?
 1.2 企業におけるクレーム対応
 1.3 規格試験の位置付け
 1.4 耐候性に関して,間違われやすい一般概念

2.耐光(候)性試験の種類
 2.1 耐光(候)性試験の分類
 2.2 人工促進耐候性試験機の種類

3.屋外暴露と人工促進暴露との関係
 3.1 暴露環境が変動する試験は再現性のある試験方法か?  
 3.2 相関性か促進性か,どちらの性能を追求するか?

4.各種試験機の特徴と課題
 4.1 キセノンウエザーメータ
 4.2 紫外蛍光ランプウエザーメータ
 4.3 カーボンアーク灯式試験機
 4.4 メタルハライドランプ方式試験機

5.人工促進試験機に取り込める劣化要因と再現性向上
 5.1 光   
 5.2 熱
 5.3 水 etc

6.耐候性試験はお金がかかる!

7.試験条件設定違いによる試験データの紹介

【質疑応答】 


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

64,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

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開催場所

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【品川区】技術情報協会セミナールーム

【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料

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