大気中CO2の直接回収技術とその材料、プロセス開発

大気中のCO2を直接分離、回収する注目技術!
低濃度のCO2を回収する最新技術や課題、
今後の展望までを詳解!

セミナープログラム

<10:30〜11:50>

1.CO2分離回収技術の研究動向と空気中CO2回収技術の展望

東京工業大学 伊東 章 氏

【講座概要】
これまでCO2分離・回収の対象は火力発電所からの排ガスが中心であったが,最近注目・期待されているのが空気中のCO2の直接回収技術(DAC)である。400 ppmという低濃度のCO2を空気中から回収するには,吸収力の大きいアミン系化合物が最適であり,アミン系液体,固体による回収技術が開発されている。DAC技術の基礎と現状を解説する。

1.CO2分離回収技術の開発動向
 1.1 各種CO2分離法の特徴と適用範囲
 1.2 吸収法
 1.3 吸着法
 1.4 膜分離法
2.CO2分離回収のためのアミン系物質の性能
3.空気中のCO2回収技術(DAC)の展望
 3.1 アミン系固体吸収材による濃縮・回収技術
 3.2 アミン系液体膜によるCO2濃縮空気供給装置
【質疑応答】


<12:40〜14:00>

2.アミン系化合物による大気中CO2の選択的吸収剤の開発

神戸学院大学 稲垣 冬彦 氏 

【講座概要】
CO2削減技術として、大気中のCO2を回収するDAC技術に注目が集まっている。CO2回収方法としては、アミンを用いた化学吸収法がある。従来、アミンは親水性基、炭酸水に代表されるようにCO2は水溶性のため、アミンとCO2における反応では含水することが常識であった。しかしながら、含水は、CO2の加熱放出時に水加熱分の余分な熱エネルギーを必要とし、ボトルネック課題であった。以上の背景の元、我々は、大気中の水分を含まずCO2を選択的に回収する技術を開発するに至った。本技術により、水加熱分の余分なエネルギーの削減が可能である。また、条件によってはCO2のみを回収することができるため、放出時には高純度のCO2を得られる。本発表ではその経緯を含め、我々の技術について紹介する。

1.CO2回収技術
 1.1 CCS(Carbon dioxide Capture and Storagege)、DAC(Direct Air Capture)技術について
 1.2 CCSとDACの違い、メリットとデメリット
2.低分子アミンを利用したDAC手法の開発
 2.1 開発経緯
 2.2 化学吸収法の課題抽出
3.水分を分離可能なDAC技術の開発
 3.1 概念技術の獲得経緯
 3.2 応用技術の最新情報について
【質疑応答】


<14:10〜15:30>

3.冷熱を利用した大気中CO2直接回収技術

名古屋大学 則永 行庸 氏

【講座概要】
燃焼排ガス中のCO2分離回収技術として,排ガスを冷却しCO2を液化あるいは固化して,他の成分と分離する方法が有る.これまで様々なプロセスが提案されているが,これらに共通するのは,分離対象ガス全体を冷却して,CO2をドライアイスあるいは液化炭酸として分離する方法である.これらは,投入する冷熱を有効利用する視点からは,集めたいCO2以外の成分(窒素など)にも冷熱を与えなければならず,非効率的と思われる.本講演では,まず,従来型の分離対象ガス全体を冷却するCO2回収システム開発のうち,実用化に向けて開発が進んでいる有望な技術を選び解説する.次いで,名古屋大学が提案する排ガス中や大気中のCO2を,化学吸収法により吸収液に濃縮し,そこからCO2を回収する過程においてLNGの排冷熱を活用する新しい省エネルギーCO2分離回収システムについて解説したい.

1.Cryogenic Carbon Capture (CCC) プロセス
2.クライオジェニックポンピングによる圧力スイング型化学吸収法による低濃度CO2の分離回収
 2.1 プロセスの概要
 2.2 燃焼排ガスを対象とするCryo-Capture
 2.3 冷熱を利用する大気中CO2直接回収 Cryo-DAC
 2.4 Cryo-DACを想定した大気中CO2吸収塔の概念設計
【質疑応答】


<15:40〜17:00>

4.DAC技術への応用に向けたCO2吸収セラミックス

埼玉大学 柳瀬 郁夫 氏

【講座概要】
本講演では,熱に強いセラミックスならではの中温〜高温域でのCO2吸収特性をまずは取り上げつつ,いくつかのセラミックス材料の室温におけるCO2吸収特性に及ぼす因子に焦点をあてた研究例を紹介する。また,CO2吸収反応を利用したセラミックス材料の機能化について紹介する。

1.ケイ酸塩化合物のCO2吸収
 1.1 高温域でのケイ酸塩化合物のCO2吸収
 1.2 ケイ酸塩化合物の室温CO2吸収
2.金属酸化物のCO2吸収
 2.1 中温域での金属酸化物のCO2吸収
 2.2 金属酸化物の室温CO2吸収
3.層状複水酸化物のCO2吸収
 3.1 層状複水酸化物の室温CO2吸収
 4.2 CO2吸収による層状複水酸化物の発光特性
4.CO2を利用したセラミックス微粉末の合成
 4.1 CO2吸収から得られる金属酸化物微粒子
 4.2 CO2吸収から得られる金属炭酸塩と発光特性
【質疑応答】

セミナー講師

1. 東京工業大学 名誉教授 工学博士 伊東 章 氏
2. 神戸学院大学 薬学部 教授 博士(薬学) 稲垣 冬彦 氏
3. 名古屋大学 大学院工学研究科 化学システム工学専攻 教授 博士(工学) 則永 行庸 氏
4. 埼玉大学 大学院理工学研究科 准教授 博士(学術) 柳瀬 郁夫 氏

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込・資料付き) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

受講について

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    万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術

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66,000円(税込)/人

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化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術

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