初心者向けセミナーです 環境対応型塗料・塗装におけるVOC削減塗料への転換による影響の理解【オンデマンド配信】

水性塗料、粉体塗料、静電塗装を中心に、溶剤系との違い
/製造方法・特徴/技術課題とその対策 等を解説

塗料・塗装における溶剤型との差異/塗装仕上がり性向上への塗装要件を整理

水性塗料、粉体塗料などといった「環境対応型塗料 (環境配慮型塗料) 」の更なる開発、全面的な切り替えが加速。
従来の溶剤系とは、分散性・調製・仕上がり品質・塗装手順などが異なり、
これまで培ってきたノウハウだけでは対応しきれない、技術課題があるのではないでしょうか。

環境対応型塗料が抱える技術課題を解決に導くために、
溶剤型塗料との比較をもとに、環境対応型塗料の現状と特徴を見つめなおし、
今一度事実や考えを整理するなどして、課題解決への道筋を示すことを目指したセミナーです。

このセミナーは2021年7月に開催したセミナーの【オンデマンド配信】です。
※お申込み日から14日間ご視聴いただけます。

2021年12月17日(金)まで申込み受付中
【収録日:2021年7月29日】※映像時間:4時間51分

セミナー趣旨

 工業塗装の原点は、塗装から乾燥に至る全ての工程を管理された環境下で行うことです。有機溶剤を使用する溶剤型塗料は塗装の仕上がり性を制御出来るため、工業塗装の主役を演じてきました。しかし、VOC(揮発性有機化合物)は光化学スモッグや大気汚染を発生させるために、その削減が塗料工業の最も大きな課題になりました。この環境対応という要請の中で塗料はハイソリッド化、水性化、粉体化に転換している過程にあります。
 本セミナーでは、環境対応型塗料とはどのような塗料なのかを溶剤型塗料と比較しながら、整理して行きます。そして、良い仕上がり外観を得るために必要な考え方を述べ、欠陥対策について解説します。

習得できる知識

塗料の必要条件は、1.流動すること、2.くっつくこと、3.固まることに集約できます。
塗料は有機材料、無機材料の混合物であり、絶妙なバランスで塗装効果を発揮しています。環境対応型塗料の導入は、言いかえれば、油絵具を水彩絵具に替えて、同じ仕上がり外観を出せと言うことであり、さらには、粉末絵の具を与えるから、液体のそれと同じように仕上げろと要請されることです。工業塗装では宿命として、環境対応を積極的に進め、環境負荷の軽減に努力しています。

本セミナーでは塗料と塗装における環境対応を次に示す見方で解説して行きます。
(1) バランスよく作られてきた従来の溶剤型塗料から有機溶剤なる成分を取り去ると何が起きるのか。
(2) ネガティブなバランス状態から欠陥現象が現れやすい。どのように対応すれば良いのか。
(3) 工業塗装では塗着効率の良い静電塗装を用いることが多い。静電塗装に対する理解を深め、良い仕上がり外観を得る基礎力を身に付ける。

なお、水性塗料と言えども有機溶剤を塗料中に10%程度含有しており、粉体塗料でようやくほぼ完全に取り除くことができます。
受講後に疑問点が一つでも解消できることを期待しています。

セミナープログラム

  1. 塗料とはどんな材料か
    1. 塗料の原料と製造
    2. 塗料の必要条件とは
    3. 塗料の分類
      1. 樹脂の形態
      2. 塗料から塗膜への変化
      3. 下、中、上塗り塗膜の役割と原料組成
    4. 樹脂が違うと何が異なるのか
    5. 塗装とは塗料のチームワーク(塗装系)で成立する
  2. 塗料と環境問題
    1. 世界のVOC規制
    2. VOCを減らすには-塗着効率も含む
    3. ハイソリッド・無溶剤塗料を使う
    4. 水性塗料を使う
    5. 粉体塗料を使う
  3. 静電塗装入門
    1. 静電塗装を理解するために役立つ知識
    2. 液体塗料の静電スプレー
      1. 空気霧化
      2. 回転カップ式
      3. 電気抵抗値が及ぼす影響
    3. 粉体塗料の静電スプレー
      1. コロナ放電式
      2. 摩擦帯電(トリボ)式
      3. 粉体塗料ゆえの問題点
  4. 環境対応型塗料の利用と技術課題-液体塗料
    1. 車用ハイソリッドクリヤコートの酸性雨対策
    2. 水性塗料への期待(VOC規制)
    3. 水性塗料の現状と課題
    4. 水性塗料の形態と特徴
    5. 塗料用水性樹脂(樹脂の水性化技術)
      1. アクリル樹脂
      2. ポリエステル樹脂
      3. ウレタン樹脂
      4. エポキシ樹脂
    6. 水性塗料における架橋反応
    7. 仕上がり外観を支配する表面張力の作用
      1. 表面張力とは
      2. 表面張力差による流動-はじきと対流
      3. 水性塗料のはじきを防止する添加剤の配合実験から分かること
    8. 植栽型塗料とは
      1. 油性塗料
      2. 新開発漆
  5. 粉体塗料の利用と技術課題
    1. 原料と製造法
    2. 粉体塗料の分類と設計
      1. 熱可塑性樹脂
      2. 熱硬化性樹脂
    3. 熱硬化性粉体塗料用樹脂と架橋反応について
    4. 溶剤型塗膜と比較して分かること-粉体塗料の特徴
      1. 溶融粘度
      2. レベリング
      3. エッジカバー性
      4. 塗膜のTg
      5. 架橋密度
    5. 鋼管塗装に有効な流動浸漬法について
    6. 塗装鋼管のはく離事例から分かること
    7. 実用面から見た環境対応型塗料の比較と改良点
  6. 焼付け温度の低温化と塗膜物性向上へのアプローチ
    この技術は、塗料の硬化エネルギーを節約できるので環境対応になり得ると考え、本セミナーで紹介する。
    〔参考文献 坪田実, 福井寛:塗装工学, Vol.55 No.1, 4-17(2020)〕

[概要]
TiO2粒子表面にエポキシ基を化学的に付加し、この粒子を焼付け塗料用樹脂(メラミン/アクリル樹脂)中に
分散させたところ、塗料の硬化速度は高まり、焼付け温度の低温化に寄与した。
同時に、従来の顔料効果では得られない塗膜強度の向上と熱膨張係数の低下をもたらし、付着性を向上させた。

□ 質疑応答 □

セミナー講師

坪田 実 氏 

セミナー受講料

※お申込みと同時にS&T会員登録をさせていただきます(E-mail案内登録とは異なります)。

1名 35,200円( E-mail案内登録価格33,440円 )

2名で49,500円 (2名ともE-Mail案内登録必須​/1名あたり24,750円) 
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり24,750円で追加受講できます。
※請求書(PDFデータ)は、代表者にE-mailで送信いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。

受講について

オンデマンド配信の受講方法・視聴環境確認

  • 録画セミナーの動画をお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 申込み後すぐに視聴可能です。S&T会員マイページ(無料)にログインいただき、ご視聴ください。
  • 視聴期間は申込日より営業日で14日間です。ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナーに関する質問に限り、後日に講師にメールで質問可能です。
    (テキストに講師の連絡先が掲載されている場合のみ)
  • 以下の視聴環境および視聴テストを事前にご確認いただいたうえで、お申込みください。
    セキュリティの設定や、動作環境によってはご視聴いただけない場合がございます。
    ≫ 視聴テスト【ストリーミング(HLS)を確認】  ≫ 視聴環境

配布資料

  • PDFテキスト(印刷可/編集不可)

申込締日:2021/12/17

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時

オンデマンド

受講料

35,200円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   高分子・樹脂加工/成形   環境負荷抑制技術

申込締日:2021/12/17

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時

オンデマンド

受講料

35,200円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   高分子・樹脂加工/成形   環境負荷抑制技術

関連記事

もっと見る