宇宙産業への民生部品転用とその要求特性、信頼性、評価方法

38兆円といわれる宇宙ビジネス市場へ
どのように参入すればよいか!
打ち上げ環境、宇宙放射線、温度保証範囲…
求められる品質・信頼性とは!

セミナープログラム

<10:00〜11:30>

【第1部】宇宙ビジネスへの新規参入と 民生品転用の留意点

元・(株)日本総合研究所、元 ・JAXA 齊田 興哉氏

【講演趣旨】
 本講演では、非宇宙企業様が既に既存市場で投入している部品、部材、機器などを宇宙ビジネスの市場へと新たに投入する際の民生品転用についてご説明します。まず、宇宙ビジネスの全般を把握していただくために、国内外の市場動向や宇宙ビジネスの最新動向の概要をお伝えします。そして、人工衛星などを中心とした対象となる部品、部材、機器など、そして、民生転用にかかる信頼性・品質の考え方などの留意点についてお伝えします。また、本講演において、宇宙ビジネスに参入をお考えの企業様に重要となる考え方、視点をお伝えできればと考えています。貴社の宇宙ビジネスへの参入のお役に立てれば幸いです。

【講演項目】
1.はじめに
2.日本と世界の宇宙ビジネスの全体像
  2.1 宇宙ビジネスの分類
  2.2 国内外の宇宙ビジネスのプレイヤー
  2.3 日本と世界の宇宙国家予算
  2.4 日本と世界の宇宙ビジネスの市場規模
  2.5 日本と世界のロケットの打ち上げ機数の比較
3.宇宙ビジネスの最新動向
  3.1 輸送機(ロケット等)による輸送ビジネス分野
    ・ )輸送ビジネスの定義とビジネスモデルの概要
    ・大型ロケットと小型ロケットの相違
    ・大型ロケット企業
    ・小型ロケットベンチャーの台頭
    ・3Dプリンターによるロケット製造
    ・Space X、Blue Origin、Vulcanなどのコスト削減策
  3.2 ライドシェアビジネス分野
    ・ライドシェアビジネスの定義とビジネスモデルの概要
    ・衛星軌道投入支援ビジネス(Spaceflight、Momentus、Exolaunchなど)
  3.3 衛星ビジネス分野
    ・衛星ビジネス分野の定義とビジネスモデルの概要
    ・衛星の分類と大型衛星メーカ
    ・ICEYE、Capella、QPS研究所、NECなどの小型SAR衛星ビジネス
    ・Planet、アクセルスペースなどの小型光学衛星ビジネス
    ・ALEやAstroflashなどの衛星を活用したエンターテイメントビジネス
    ・SpaceX、Amazon、Onewebなど小型衛星群によるインターネットサービス
    ・中国などの量子暗号鍵配送衛星
    ・Airbus、Raytheon、General Atomics、Blue Canyonの小型衛星大量生産化
  3.4 軌道上衛星ビジネス分野
    ・軌道上衛星ビジネスの定義とビジネスモデルの概要
    ・Astroscale、SJSAT、ALE、欧州のデブリ除去ビジネス
    ・Northrup Grumman、Astroscaleなどの燃料注入ビジネス
    ・Maxar、Orbital Fabなどの軌道上修理ビジネス
  3.5 宇宙旅行分野
    ・宇宙旅行の定義とビジネスモデルの概要
    ・Space Perspective、スペースバルーンなどの成層圏旅行ビジネス
    ・Virgin Galactic、Blue Originなどのサブオービタル旅行ビジネス
    ・Space X、Reaction Engineなどの短時間海外渡航サービス
    ・Bigelow Aerospace、Orion Spanなどの宇宙ホテル
    ・Beams、Adidasなどの船内宇宙服アパレルビジネス
  3.6 月探査分野での最新動向
    ・惑星分野の定義とビジネスモデルの概要
    ・アルテミス計画
    ・ispaceの月面計画
4.宇宙ビジネスへの民生部品転用の考え方(衛星にフォーカス)
  4.1 宇宙ビジネスの民生部品転用の考え方
  4.2 宇宙ビジネスでの製造工程、試験などの概要
  4.3 宇宙用の電子部品、材料、機器などとその信頼性・品質の概要
  4.4 信頼性・品質の考え方
  4.5 New SpaceとOld Spaceの違い
  4.6 実例を交えた宇宙ビジネスの課題など
5.まとめ
【質疑応答】


<12:15〜13:45>

【第2部】宇宙開発における小型衛星開発と求められる技術,開発テーマ

静岡大学学術院工学領域機械工学系列 助教 有田 祥子 氏

【講演趣旨】
 本テーマでは、主に50kg以下の小型衛星を対象とした技術開発を紹介する。人工衛星は、国家機関のみならず、大学やアマチュア技術家等によっても開発され、打ち上げられてきた。最近の15年あまりで民間の手による小型衛星開発が爆発的に普及し、特にこの数年はコンポーネント開発への民間企業の参入拡大や、防衛衛星としての小型衛星利用など、宇宙ビジネスの幅が大きく広がる転機を迎えている。講演では、小型衛星の歴史、目的などの背景や、衛星内部システムについて説明し、近年の小型衛星ミッションを紹介しながら、小型衛星開発に求められる技術や開発テーマについて述べる。

【講演項目】
1.宇宙機とは何か
  1.1 どのように飛んでいるのか
  1.2 どこを飛んでいるのか
  1.3 宇宙機が晒される宇宙環境
  1.4 高度別・ミッション別・サイズ別に見た宇宙機の分類
  1.5 人工衛星の内部システム
2.Nano/Pico衛星の登場と基本技術
  2.1 歴史的背景
  2.2 設計・開発プロセスと全体システム
  2.3 打上げ・運用
3.最近の小型衛星開発の動向
  3.1 地球観測ミッション
  3.2 コンステレーション
  3.3 スペースデブリの除去
  3.4 宇宙探査
【質疑応答】


<14:00〜15:30>

【第3部】宇宙・航空用材料の要求特性、 開発動向と強度、耐久性の予測

東京理科大学 先進工学部 マテリアル創成工学科 教授 小柳 潤 氏

【講演趣旨】
 講師は、現在理科大の教授で、理科大9年目、前職はJAXAで7年間を通して宇宙と材料に関わる業務を経験している。この経験に基づいて宇宙もしくは航空宇宙に用いられる材料、主に複合材料に関する話題を中心に、宇宙と材料について講演する。宇宙エレベーターの可能性や、大気圏再突入時の耐熱材について、および材料から見る宇宙開発について紹介する。炭素繊維強化プラスチックの強度と耐久性については極めて専門的な内容を紹介し、本質的な長期信頼性を評価する方法を紹介する。

【講演項目】
1.脱ロケットのために
  1.1 宇宙エレベータの原理
  1.2 宇宙エレベータの材料
  1.3 近年の開発状況紹介
2.大気圏再突入時の耐熱技術
  2.1 火星大気突入時の懸念
  2.2 アーク風洞試験
  2.3 地球大気圏突入
  2.4 酸化の問題
  2.5 熱解析の紹介
  2.6 軽量耐熱材の開発状況
  2.7 熱応力に関するき裂発生シミュレーション
3.CFRP製軽量鏡の開発
  3.1 表面の平滑化について
  3.2 温度変化に対する変形
  3.3 現在の開発状況紹介
4.三軸織物CFRPの力学特性
  4.1 DICによるひずみ測定
  4.2 クリープ試験
  4.3 破壊試験
5.CFRPの初期損傷について
  5.1 トランスバースクラックとは
  5.2 トランスバースクラックの解明
  5.3 界面強度の評価
6.CFRP最終強度と耐久性
  6.1 SFFモデル
  6.2 CFRP強度の温度依存性
  6.3 強度の時間依存性
  6.4 耐久性の評価方法
【質疑応答】


<15:45〜17:15>

【第4部】人工衛星搭載用の電子部品の信頼性

(国研)宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 教授 廣瀬 和之 氏

【講演項目】
1.電子部品への要求
  1.1 打ち上げ環境
  1.2 宇宙放射線環境
  1.3 温度保証範囲
2.宇宙放射線の影響
  2.1 トータルドーズ効果
  2.2 シングルイベント効果
3.温度の影響
  3.1 能動素子
  3.2 受動素子
4.衛星搭載用電子部品の信頼性設計
  4.1 品質レベル(部品の選び方:スクリーニング・品質確認試験・調達方法)
  4.2 信頼性(部品の使い方:ディレーティング・耐放射線設計)
  4.3 品質保証レベル(プロジェクト適用先)
5.衛星搭載用電子部品の選定基準の動向
  5.1 宇宙研/JAXA/海外
6.民生部品の衛星搭載法
  6.1 ロット保証・まとめ買い
  6.2 放射線環境シミュレーション
  6.3 評価手法・対策
  6.4 Emerging technologyの可能性

【質疑応答】

セミナー講師

1.元・(株)日本総合研究所、元 ・JAXA 齊田 興哉 氏
2.静岡大学学術院工学領域機械工学系列 助教 有田 祥子 氏
3.東京理科大学 先進工学部 マテリアル創成工学科 教授 小柳 潤 氏
4.(国研)宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 教授 廣瀬 和之 氏

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込み、資料付) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

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