【中止】セルロースナノファイバーの複合化、配向制御と分散安定化技術

セルロースナノファイバー複合材料の均一複合達成には?
複合に向けた界面設計のポイントを詳解!
分散を安定させるには?
添加剤の選定、利用のポイントを徹底解説!

セミナープログラム

<10:30〜11:30>

1.TEMPO酸化セルロースナノファイバーの基本特性と複合化技術

東京大学 大学院農学生命科学研究科 准教授 博士(農学) 齋藤 継之 氏  

【講座概要】
 セルロースナノファイバー(CNF)の量産体制も整い、機能用途を中心に商品化にいたる事例も出てきました。演者らは、TEMPO酸化法と呼ばれるCNF生産プロセスを世界に先駆けて開発しています。
 本講座では、TEMPO酸化CNFの精密構造と固有特性を概説したのち、フィルムやエアロゲル等のCNF集積体の形成と物性へと進み、樹脂等との複合化および理想的な補強に要する界面構造などに関する最新の研究事例を順次解説していきます。

1.TEMPO酸化CNFの基本特性
 1.1 CNF1本の精密構造:結晶性、表面官能基と欠陥の分布
 1.2 CNF分散体の自己組織化、液晶相の形成
 1.3 フィルム(透明な紙)
  1.3.1 フィルムの基本特性
  1.3.2 成膜プロセスとナノ構造及び物性との相関
  1.3.3 厚みのある透明板材への展開、高強度・熱的異方性・耐水性・難燃性
 1.4 エアロゲル(透明な断熱材)
  1.4.1 エアロゲルの基本特性
  1.4.2 蒸発乾燥によるエアロゲル形成、高強度・自己消火性
  1.4.3 凍結乾燥によるエアロゲル形成、透明性・断熱性
2.複合化:界面構造と相互作用の制御
 2.1 プラスチックとの均一複合化、理想的な補強に要する界面構造、界面の厚みと密度
 2.2 プラスチック複合化の最新動向、Pickeringエマルションの活用
 2.3 無機ナノ粒子との複合化、機能性の発現、担体としてのポテンシャル
 2.4 その他の複合化事例
【質疑応答】


<12:30〜13:30>

2.ナノ繊維配向制御によるセルロース単繊維の高強度・高靭化

東北大学 流体科学研究所 准教授 博士(工学) 高奈 秀匡 氏  

【講演概要】
 電場および流れ場を用いたセルロースナノファイバーの配向制御法およびセルロース単繊維の創製法について解説する。さらに,セルロースの光学特性を利用したナノ繊維の配向評価法やナノ繊維配向に関する数値シミュレーショ手法について詳細に述べる。

1.交流電場に対するセルロース微小繊維の応答性
 1.1 微小繊維の動的挙動の可視化
 1.2 電場印加による繊維配向特性
2.流動下でのセルロースナノファイバーの静電配向に関する数値シミュレーション
 2.1 基礎方程式
 2.2 繊維の誘電分極モデル
 2.3 セルロースナノファイバーの配向メカニズム
 2.4 繊維長が繊維配向に与える影響
3.流れ場と交流電場を組み合わせたセルロースナノファイバー配向制御による単繊維創製法
 3.1 交流電場印加型フローフォーカシング装置
 3.2 ナノ繊維配向制御によるセルロース単繊維の材料特性向上
【質疑応答】


<13:45〜14:45>

3.セルロースナノファイバー(CNF)複合材料の開発

静岡大学 農学部 ふじのくにCNF寄附講座 特任教授 博士(工学) 青木 憲治 氏

【講座概要】
 セルロースをナノレベルに解繊したセルロースナノファイバー(CNF)をPP中に均一分散させることは容易ではなく、現時点で大きな技術課題となっています。当研究室では、複合材料設計において必須添加剤である無水マレイン酸変性PP(MAPP)に着目し、CNFの分散性向上に適したMAPPの設計およびCNF/MAPP複合化プロセスの開発を行ってきました。CNFを樹脂中に均一分散させることで網目状構造を形成させ、軽量、高強度以外のCNFの特長をPP系複合材料で発現させることを目指しております。本講演では、研究内容や機能の事例について御紹介します。CNFのみならずPP系複合材料開発全般に通ずる内容であり、フィラー界面と樹脂とを如何に馴染ませるかについて説明させていただきます。

1.新素材CNFへの期待と現状」
 1.1 「バイオエコノミー」、「海洋プラスチック問題」
 1.2 CNFの特徴と産業への利用
2.CNF製品の社会実装向けた課題と課題解決へのアプローチ」
 2.1 「技術的課題」と「ビジネス的課題」
 2.2 「樹脂添加剤」としての展開
 2.3 「静岡レシピ」と「Cellmapp」
 2.4 CNF分散観察例
 2.5 技術の応用展開分野
【質疑応答】


<15:00〜16:00>

4.添加剤によるセルロースナノファイバーと樹脂コンパウンドの分散安定化と脱泡・脱臭

ビックケミー・ジャパン(株) イノベーション ディベロプメント 統括 若原 章博 氏

【講演概要】
 セルロースナノファイバー(CNF)は親水性基を持ち、分子間の相互作用が強く、水中での分散安定化するも高粘度になりがちである。また相対的に低極性であるプラステック材料への混合にも困難が伴う。 本講座では、基本となる粒子の液中での分散安定化のメカニズムと、湿潤分散剤の構造と特徴を解説する。またスラリー作成時の泡や濡れの課題について、表面調整剤や消泡剤による解決方法を紹介する。 またCNFのコンパウンド製造で懸念される、臭い・VOC成分の生成物での残留を少なくするため、プロセス中での揮発・排気を促進する添加剤について紹介する。

1.セルロースナノファイバーなど粒子・フィラーの分散安定化
 1.1 基本となるディスパ—ジョン安定化のメカニズム
 1.2 主な湿潤分散剤の構造と選定のポイント
2.フィラーの濡れと表面張力
 2.1 表面張力の調整による濡れの促進
 2.2 表面調整剤の構造と表面張力を上げる新たな添加剤の構造と特徴
3.CNFディスパ—ジョンの設計とプラステックへの添加
 3.1 ワックス系添加剤と無水マレイン酸グラフト変性の添加剤の特徴
 3.2 消泡剤・脱泡剤の作用機構と使い方
4.コンパウンド製造プロセス中の脱泡と添加剤
 4.1 VOC・臭気の排出を促進し、残留を低減する添加剤
【質疑応答】

セミナー講師

1. 東京大学 大学院農学生命科学研究科 准教授 博士(農学) 齋藤 継之 氏
2. 東北大学 流体科学研究所 准教授 博士(工学) 高奈 秀匡 氏
3. 静岡大学 農学部 ふじのくにCNF寄附講座 特任教授 博士(工学) 青木 憲治 氏
4. ビックケミー・ジャパン(株) イノベーション ディベロプメント 統括 若原 章博 氏

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕

受講について

  • 本講座はZoomを利用したLive配信セミナーです。セミナー会場での受講はできません。
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    お申込みが直前の場合には、開催日までに資料の到着が間に合わないことがあります。ご了承ください。
  • 当日は講師への質問をすることができます。可能な範囲で個別質問にも対応いたします。
  • 本講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、
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  • 本講座はお申し込みいただいた方のみ受講いただけます。
    複数端末から同時に視聴することや複数人での視聴は禁止いたします。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。
    部外者の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

繊維技術   高分子・樹脂材料   複合材料・界面技術

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

繊維技術   高分子・樹脂材料   複合材料・界面技術

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