誘電エラストマの開発と応用【Live配信・WEBセミナー】

次世代通信・ミリ波レーダーセンサー・
リニューアブルエネルギーなどへの誘電エラストマの展開

セミナー趣旨

 誘電エラストマ(アクチュータ、センサ及び発電素子)は、進化を続け、現在-40℃から150℃の範囲で使用が可能になった。また2020年時点で0.19gの誘電エラストマで、8kgの重りを88msecで駆動できる様になった。そのため各種国際学会で称賛を浴びている!
 この誘電エラストマの電極は、日本ゼオン(株)のシングルウオ―ル・カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いている。このCNTを用いたスプレー塗料が完成し、これを用いて、超フレキシブル電極や、その延長として、誘電エラストマが容易に出来る様になった。またCNTをシート化したものも完成しており、それをエラストマの上下に貼るタイプで簡単に誘電エラストマを作ることができる。これは、CNTスプレーが使えない環境では、大変ハンディである。
 これらを用いることで、主材に金属を使わない直動アクチュエータや変位・加重センサーなどを作ることが可能となる。これは、構造が簡単で軽量なことから、周波数可変アンテナやフィルターなどへの応用が可能であり、今まで電磁モーターやソレノイドアクチュエータに頼っていた駆動構造などにも応用できる。また、このアクチュエータを外力により伸張させることで、電気エネルギーを得ることができる。この発電デバイスは、駆動スピードに依存しないことから、リニュアブルエネルギーを用いた発電に最適である。
 近年、ますます多様化が進む高周波を利用した5Gやミリ波レダーセンサーなどの各種システムでは、電波環境のコントロールは重要な課題の1つとなっているが、これらの技術を応用することで、障害物の影響や他システムからの干渉改善などを行うことが可能になってきた。 設置場所により環境が変わり、それにより発生するような問題であっても、現場で対応が可能なことから、研究開発や製造現場以外でも、設置・保守・メンテンスや障害調査・対策など、幅広い場面で活用が可能な技術である。 

セミナープログラム

  1. 人工筋肉型アクチュエータについて
    1. エレクトロアクティブポリマー(EAP)概論
    2. イオンや磁気などを利用したエレクトロアクティブポリマーとその特徴
    3. 電気を利用するエレクトロアクティブポリマーとその特徴
    4. 誘電エラストマの開発の歴史
    5. 誘電エラストマとの比較
    6. 誘電エラストマの素材例
      • 誘電エラストマの電極
      • 特に誘電エラストマにCNTを用いた場合との比較!
      • 誘電エラストマに向くCNT
      • 優れた柔軟性と高伝導性を有しかつ透明なCNT誘電エラストマの解説
      • 誘電エラストマ用のポリマー/エラストマ
      • 温度特性、もれ電流、寿命、効率、ヒステリシス等の解説
    7. CNT電極技術の応用
      • 高導電性で伸び縮み可能な導電性材料(フレキシブルPCB、導電性パッキンなどへの応用)
        @各種素材へのCNTスプレー塗布実演をビデオをご紹介。
      • GHz帯からミリ波まで、幅広い周波数帯で威力を発揮するCNTスプレーの電波吸収効果(シート型、塗布型電波吸収素材への応用)
      • ヒーターとしても使えるCNTスプレー
    8. 日本および海外の研究開発動向
  2. 誘電エラストマ・アクチュエータの現状と近未来
    1. アクチュエータの動作原理、素材等の解説、電極のアノマリー、製作法や使用時のポイント
    2. 誘電エラストマ・アクチュエータの各種応用例
      • ポンプ、モータ、スイッチなどへの応用
      • スマートマテリアルなどへの応用(マイクロ工場への応用など)
      • 指向性を有したスピーカ、ソナー、ノイズリダクション・システムなどへの応用
      • 上記技術を応用した各種医療用デバイス(義手・義足を含む)の開発状況
      • 高出力アクチュエータへの挑戦
      • 各種ロボット、リハビリ等を含む各種介護機器、パワースーツ等の開発状況
      • 車への応用(特に電気自動車用)
        @各種用途の詳しい解説および重さに対する出力、効率や発売時期等の解説
        ※8kgを持上げる最新のDEAのデモビデオも公開予定
      • 地震から建物を守る誘電エラストマ
      • 宇宙への挑戦
        @JAXA、JAMSTECとの共同実験もご紹介。
      • 素材等の今後の改善点
    3. 誘電エラストマ・アクチュエータの無線通信への応用
      • 周波数可変アンテナ及びフィルタへの応用
      • ビームフォーミングへの応用
  3. 誘電エラストマのセンサへの応用と市場
    • 原理・特徴及び求められる素材・特性と構造
    • 医療、スポーツ、ロボットや車載センサへの応用
    • 誘電エラストマ技術を応用した水分センサー
  4. 高効率人工筋肉発電システムへの応用
    1. 発電システムの動作原理と今後
    2. 誘電エラストマ発電システムとその応用例
      • 小型発電システムとワイヤレスシステムなどへの応用
        (医療機器への応用も含む)
      • ウエアラブル発電システム
        (医療機器への応用も含む)
      • 車載用発電機(特に電気自動車用)
        @車は誘電エラストマ発電の利用の宝庫!
    3. IoT時代の通信システムとの相性が良い、リニュアブルエネルギーを用いた発電
      • 波発電システムと水産業などへの応用
      • マイクロ水力発電システムと一次産業への応用
      • 回転翼を持たない新しい風力発電への挑戦
      • 廃熱や太陽熱を利用した発電システムへの応用
      • 誘電エラストマ発電システムの今後の改善点及び将来
  5. 誘電エラストマの今後の展開
    • 誘電エラストマの今後の展開及び纏め
    • 誘電エラストマを今後自社で研究・開発をしたい企業・研究機関への支援

【質疑応答】


キーワード:人工筋肉、ソフトアクチュエータ、誘電エラストマー、ウエアラブル、リニュアブルエネルギー、発電、CNT、導電性塗料、ミリ波、電波吸収体

セミナー講師

千葉科学研究所 代表 Ph.D. 千葉 正毅 氏

(有)Wits 代表取締役社長 和氣 美紀夫 氏

日本ゼオン(株) 総合開発センター CNT研究所 新製品開発チーム 竹下 誠 氏

セミナー受講料

【1名の場合】39,600円(税込、資料作成費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。

※本講座は講師の意向で資料のご提供が難しいのでご了承ください。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:30

受講料

39,600円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   メカトロ・ロボティクス   省エネルギー

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高分子・樹脂材料   メカトロ・ロボティクス   省エネルギー

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