固体表面の動的濡れ性(滑水性,液滴の濡れ拡がり)の基礎およびそのコントロールと評価,設計方法

★撥水性が高いはずなのに水滴が付着しやすい・親水性であるはずなのに濡れ拡がりが良くない・・・近年重要視されてきている動的濡れ性について、専門外の方でもわかりやすく、より実践的に解説します!


講師


工学院大学 先進工学部 応用化学科
准教授 博士(理学) 吉田 直哉 先生


受講料


1名46,440円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき35,640円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


 固体表面の濡れは身近な現象であり、様々な分野に密接に関係しています。
 そのうち、水平面での固体表面の静的な濡れ性の考え方は、目視できることから直感的にイメージしやすく、既に確立されています。
 ところが、例えば傾斜面における動的な濡れ性(滑水性)の挙動については、実際の水滴が滑り落ちる角度(転落角)や滑り落ちる速度(転落速度・加速度)を考慮する必要があり、その予測は非常に困難です。また、その解釈に関しては誤解も多く見受けられます。
 市販の撥水材料において、水滴の接触角が高く撥水性が高いはずにもかかわらず、滑水性が悪いため水滴は付着しやすいことも数多くあります。また、コーティング表面・接着界面などにおいては、動的濡れ性を考慮に入れていないため、現場で所定の性能が得られない、というケースも考えられます。
 逆に親水性が要求される場合にも,接触角が低く親水的であることと濡れ拡がりが良いことは必ずしも一致しません。
 本セミナーでは,このように近年重要視されてきている動的濡れ性を中心に、固体表面の濡れ性を評価するために必要な知識と方法・濡れ性の制御について、実際的な問題点と解決法を絡めながら最新の知見を含めて解説します。
 なお,専門外の方でもわかりやすくなるよう,定義・理論などの説明では最低限の数式にとどめて,特に測定・解釈に関する実践的な解説に重点を置きます。
 
受講対象
 ・濡れの関わる表面処理等に携わる技術者・研究者
 ・濡れ性に興味をお持ちの方
 ・製品等の濡れ性の制御にお困りの方
 
受講後、習得できること
 ・固体表面の静的・動的濡れ性の理論
 ・評価方法および設計・制御方法
 ・撥水・滑水処理,親水処理の基礎知識


セミナー内容


1.静的濡れ性とその測定法および設計・制御
 1)接触角の定義と解釈

  a)理想的な均質・平滑表面;Youngの式
  b)凹凸のある理想的な均質表面;Wenzelの式
  c)物理的・化学的に不均一な表面;Cassieの式
 2)接触角測定法(Sessile drop法)
  a)測定条件
  b)解析方法
 3)接触角測定における注意点
  a)液滴量の影響
  b)解析における誤差
  c)測定値の信頼性
  d)経時変化
 4)液体の表面張力測定
  a)懸滴法
  b)Wilhelmy法・輪環法
 5)固体の表面エネルギー測定
  a)臨界表面張力の見積;Zismanプロット
  b)表面エネルギーの成分分けによる評価;Owens-Went法
 6)静的濡れ性のまとめ;静的濡れ性の設計・制御
 
2.動的濡れ性(滑水性)とその測定法および設計・制御
 1)動的濡れ性の定義と解釈

  a)動的濡れ性研究の背景
  b)液滴転落角
  c)接触角ヒステリシス
  d)液滴転落挙動
  e)接触角の経時変化(親水・親液表面の評価)
 2)動的濡れ性の測定法
  a)滑落法による液滴転落角と接触角ヒステリシスの測定
   a-1)測定条件
   a-2)液滴量依存性
  b)拡張収縮法による接触角ヒステリシスの測定と液滴転落角の推定
  c)液滴転落挙動評価
   c-1)測定条件と測定・解析システム
   c-2)液滴転落挙動の解析
   c-3)液滴転落挙動の解釈
  d)3相界面の移動
   d-1)測定方法
   d-2)測定例と解釈
  e)接触角の経時変化測定
 3)動的濡れ性測定・解釈における注意点
 4)動的濡れ性のまとめ;設計・制御のヒント

3.いくつかの材料表面での実例
 1)有機高分子薄膜表面
 2)自己組織化単分子膜表面
 3)金属酸化物(薄膜)表面


4.質疑応答


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

46,440円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【北区】北とぴあ

【JR・地下鉄】王子駅 【都電】王子駅前

主催者

キーワード

応用物理   化学技術

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