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ゼオライトの機能について、
主に触媒作用について基礎から解説!
セミナー趣旨
ゼオライトは無リン洗剤、放射性汚染水処理、排ガス処理、デシカント冷房、酸素製造、二重窓の曇り止め、重質油から高価値炭化水素、樹脂原料の合成などの分野で環境・エネルギー・資源問題の解決に貢献し、石油文明を実現させ、PETの製造法をもたらすなど、実力ある機能性物質である。その機能は細孔による形状選択性とイオン交換特性(酸性質)に由来している。近年これらの特性が精密な構造によって発現していることがわかり、具体的な応用分野に対してどのようなゼオライトを用いるべきかという指針も確立されつつある。少し昔には謎と思われたことが、簡単な知識で理解できるようになっており、新規ビジネスへの展開も急である。このようなゼオライトの機能、主に触媒作用について、基礎から解説する。
受講対象・レベル
・本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
必要な予備知識
・大学の共通教育(教養)課程における物理や化学の知識。
・石油精製、地球環境問題、福島第一原発の汚染水浄化について学んでおくとより理解が深まる。
・書籍「化学マスター講座: 触媒化学」(江口浩一編著・丸善出版・2011/6)、 https://www.maruzen-publishing.co.jp/item/b293949.html を一読するとより理解が深まる。
習得できる知識
・固体触媒、吸着、イオン交換の基礎知識、研究動向
・石油精製、化学プロセス、環境浄化に関する基礎知識、研究動向
・化学プロセスの開発に対する環境問題の影響の動向
・ゼオライトに関する基礎知識、研究動向
セミナープログラム
1.本講義のハイライトを先取り説明
1)10 pmの分子構造の違いを見分けるゼオライトが、PETボトルの時代を実現した!
2)10 pmの原子位置の違いが、石油時代をもたらしたゼオライトの触媒活性の由来であった!
2.固体酸触媒
1)背景
a) BronstedとLewisは対立していた!?
b)酸はどのような反応を触媒として促進するか、どのような酸がどのような反応に対して活性か
2)資源・環境問題を解決する固体酸触媒
a)固体酸触媒による手品のような無廃棄物プロセス
b)ガソリン・ナフサは原油から取りだすのではなくゼオライトを触媒とする化学反応によって創り出されている
c)物価はゼオライトの働きで決まっている!?
3.ゼオライトおよび類縁化合物
1)ゼオライトの用途
a)イオン交換: 無リン洗剤、放射性汚染水浄化、熱帯魚の水槽浄化、畜産の防臭、土壌再生
b)吸着: デシカント冷房、酸素(窒素)製造、ガス分離、二重窓の曇り止め、溶剤の脱色・脱水、鉄道模型の砂利
c)石油精製での触媒: 軽油から高価値炭化水素、重油の水素化分解、難脱硫性化合物の分解、ベンゼン誘導体 の相互転換、ナイロン・スチロール樹脂・フェノール・PET原料の合成
d)化学工業での触媒: 廃棄物を出さない各種機能材料の製造
e)触媒担体: メタンの高価値物質への転換、ガソリン・ディーゼル排ガスの浄化、燃料電池用オンサイト燃料製造
2)いろいろなゼオライト
a)ゼオライトの生成・合成
b)昔ながらの役立つゼオライトと、芸術家が創る役立たないゼオライト類縁化合物: シリカライト、メタロシリケート、 AlPO、SAPO、MeAPO、PCP-MOF、メソポーラス物質
c)ゼオライトの命名は行き当たりばったり!
4.必要な分子だけを製造するシリカ被覆ゼオライト触媒
1)抗体・Molecular Imprinting・PCP-MOF・・・形状選択的触媒作用を目指した失敗の歴史と、唯一の成功例: ゼオライト
2)化学蒸着(CVD)法によるゼオライト細孔入口径の制御
3)シリカ被覆MFIゼオライトによるPET原料の99.7%選択合成
5.ゼオライトの酸性質と触媒機能
1)アンモニアIRMS-TPD (赤外/質量分析-昇温脱離)法による固体酸性質の解析
2)各種ゼオライトの酸性質と、これらを貫く原則
3)触媒機能の発現機構: どのようなゼオライトを使えばどのような反応が進むか
4)酸性質と担体としての機能の関係
■ご講演中のキーワード:
ゼオライト、固体触媒、未利用資源の付加価値化、環境浄化、形状選択性、石油精製
セミナー講師
鳥取大学 工学部附属GSC (Green Sustainable Chemistry)研究センター
教授 片田 直伸 先生
■ご略歴:
1990.3 名古屋大学大学院工学研究科応用化学および合成化学専攻博士前期(修士)課程修了
1990-1992 株式会社日本触媒勤務
1990 鳥取大学助手に採用、講師、助教授、准教授を経て、2011から現職(鳥取大学教授、工学部附属GSC研究センターおよび大学院工学研究科応用化学分野)
■ご専門および得意な分野・研究:
固体触媒化学(固体酸触媒の原理と応用、吸着、イオン交換、活性点の化学機能解析、表面設計、ゼオライト化学、メタンの高価値化学製品への転換、石油中の重質成分の高価値化学製品への転換)
■本テーマ関連学協会でのご活動:
2014-2016触媒学会理事
2012-現在 日本ゼオライト学会理事(2014から庶務理事)
2018 国際石油・ガス協力機関/石油学会 クウェート派遣団長
2016-現在 International Zeolite Association, Catalysis Commission, Joint Research Leader
2006 ZMPC (International Symposium on Zeolites and Microporous Crystals) Secretary
2002-2005 JSTさきがけ研究者
2017-現在 JST CREST研究代表者
など
セミナー受講料
1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
※本講座は、お手許のPCやタブレット等で受講できるオンラインセミナーです。
配布資料・講師への質問等について
- 配布資料は、印刷物を郵送もしくはメール送付のどちらかを検討中です。
お申込については4営業日前までのお申込みを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキストが郵送となった場合、資料の到着がセミナー後になる可能性がございます。 - 当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
(全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。) - 本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり、
無断での録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止致します。
下記ご確認の上、お申込み下さい
- PCもしくはタブレット・スマートフォンとネットワーク環境をご準備下さい。
- ご受講にあたり、環境の確認をお願いしております(20Mbbs以上の回線をご用意下さい)。
各ご利用ツール別の動作確認の上、お申し込み下さい。 - 開催が近くなりましたら、当日の流れ及び視聴用のURL等をメールにてご連絡致します。
Zoomを使用したオンラインセミナーとなります
- ご受講にあたり、環境の確認をお願いしております。
お手数ですが下記公式サイトからZoomが問題なく使えるかどうか、ご確認下さい。
→ 確認はこちら
※Skype/Teams/LINEなど別のミーティングアプリが起動していると、Zoomでカメラ・マイクが使えない事があります。お手数ですがこれらのツールはいったん閉じてお試し下さい。 - Zoomアプリのインストール、Zoomへのサインアップをせずブラウザからの参加も可能です。
※一部のブラウザは音声(音声参加ができない)が聞こえない場合があります。
必ずテストサイトからチェック下さい。
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