丸わかり粉砕技術 ～基礎から装置の選定・トラブルシューティング・メカノケミカル効果まで～

粉体処理に必須！粉砕技術が丸ごとわかるチャンス！
粉砕機の選定方法は？メカノケミストリーとは？

講師

東北大学　名誉教授 工学博士　齋藤 文良 先生

受講料

1名46,440円(税込（消費税8％）、資料・昼食付)
＊1社2名以上同時申込の場合 、1名につき35,640円
＊学校法人割引 ；学生、教員のご参加は受講料50％割引。

セミナーポイント

■はじめに
粉砕操作に携わる技術者・研究者が抱える課題の一つは、粉砕操作の適切な処理、その過程では様々なトラブルである。本セミナーでは、粉砕の基礎から、粉砕装置・システムの選定、トラブルシューテング、メカノケミカル効果まで紹介し、より効果的な粉砕、課題解決法に役立つ情報の修得を目指す。

■本講座で得られる知識
固体の破壊の本質、粉砕は個々の粒子の破壊の集積とその確率過程的現象であることの理解、粉砕機（ミル）内における媒体（ボールやビーズなど）の運動のシミュレーションによるミル内破壊現象の把握と対処法、トラブルシューテング事例による問題解決法、メカノケミカル現象の理解と積極的利用/制御法など。

■受講対象
若手研究者・技術者、現場で実際に粉砕操作を行っておられる技術者、粉砕処理前後の粉体技術者、粉砕ならびにその周辺粉体処理現場責任者、粉砕処理関係企業経営者・技術者、粉砕処理技術セールス担当者など

なお、以下のような方にはぜひ受講をお勧めします。
１． 粉砕に取り組んでまだ間もない技術者・研究者
２． 粉砕操作を行っている中で問題・課題を抱えておられる方
３． 新しい粉砕法（シミュレーション法を含む）を模索されておられる方
４． 物質に含有する有価物などを回収したいと考えている方
５． 従来の物質処理、資源処理を進めておられる方で、お困りになっておられ、別の解決策を考えておられる方 など

セミナー内容

１．粉砕の基礎知識
　（１）粉体の生成〜ビルドアップ法（成長法）とブレークダウン法（粉砕法）
　（２）粉砕による微粒子製造のメリット・効果
　（３）粉砕の目的
　（４）粉砕現象の理解は、原料と生成物サイズ、雰囲気中の水分、荷重速度の効果の理解が大切
　（５）粉砕速度論とその表示法
　（６）粉砕助剤の使い方とその効果

２．粗砕から微粉砕までの適切処理
　（１）粉砕の目的に応じた粉体処理・技術
　（２）粗砕、中砕、粉砕そして微粉砕の各工程のポイント
　（３）微粉砕過程での逆粉砕（凝集）現象とその対策
　（４）微粉砕による産物とその特性

３．各種粉砕機の特徴と選定法
　（１）粉砕機の分類と特性
　　　a）乾式粉砕機
　　　 ・圧縮、せん断、高速衝撃等による粉砕機
　　　 ・自生粉砕機
　　　 ・媒体（ボールなど）利用粉砕機
　　　 ・気流粉砕機（無媒体粉砕機）など
　　　b）湿式粉砕機
　　　 ・媒体利用粉砕機
　　　 ・流体利用粉砕機（気流粉砕機を含む）
　（２）粉砕機の選定基準
　　　a）乾式粉砕機選定のポイント
　　　　・粉砕動力の予測、粉砕機のスケールアップ、
　　　　　スケールアップ時の粒度分布に関する留意点、粉砕助剤使用、コンタミ 等
　　　b）湿式粉砕機選定のポイント
　　　　・処理品質、運転条件（低速か高速）、洗浄性、乾燥、コンタミ 等
　（３）遊星ミルや媒体攪拌ミルなどによる超微粉砕
　（４）新しい粉砕機

４．最適粉砕操作・粉砕機構造とスケールアップの最適化
　（１）離散要素法（DEM）シミュレーションによる媒体運動
　（２）最小限度の実験情報とDEMシミュレーション結果の融合による最適粉砕処理と
　　　　ミルスケールアップ法
　（３）各種微粉砕機・材料への展開

５．微粉砕に付随する現象　〜メカノケミストリー〜
　（１）メカノケミカル法、メカノケミカル現象とその制御
　（２）結晶構造変化
　（３）非加熱での材料合成（ナノ粒子製造を含む）
　（４）相転移例と石膏などの構造水の移動
　（５）機能性粉体合成（資源の高付加価値化と新機能材料開発）
　（６）微粉砕＋化学的処理/物理的処理による原料からの有価物回収
　　　（各種原料のリサイクル）
　（７）微粉砕＋低温加熱による各種バイオマスからの高純度水素製造
　　　（エネルギー回収）

６．微粉砕におけるトラブルとその対策
　（１）微粉砕における課題概論
　（２）粒子設計と処理
　（３）付着・帯電
　（４）偏析防止
　（５）摩耗（コンタミネーション）
　（６）異物混入と除去法
　（７）微粉砕を良くするためのポイント（分級、助剤添加など）
　（８）粉塵爆発防止

 ＜質疑応答＞