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高分子絶縁材料の絶縁破壊はなぜ起こるのか?
電子的・順熱的破壊、部分放電劣化等の原因を詳解!
絶縁破壊、劣化を防ぐには?
電解集中の防止、電極配置の最適化を徹底解説!
セミナー趣旨
電気を使用する全ての機器やデバイスにとって、必須の絶縁を担っているのは、多くの場合、高分子である。機器の小型化や高機能化に伴い、高分子絶縁体はますます苛酷な環境に置かれるようになって来ており、絶縁破壊や絶縁劣化の懸念が避けられない。本セミナーでは、高分子絶縁体(誘電体)の性質について基礎的な考え方を講義した後、高分子の絶縁性(絶縁破壊と絶縁劣化)、中でも絶縁破壊や劣化のメカニズムや絶縁特性の計測や対策(防止方法)に焦点を当てて分かり易く講義していく。
最後に、時間が許す限り、汎用高分子とエンジニアリングプラスチック・スーパーエンプラ、さらに、最近の話題となっている高分子である生分解性高分子の電気的物性を詳しく紹介していく。世界的に大きな話題となっているナノコンポジット化による更なる機能性向上を目指す研究の現状についてもできるだけ詳しくお話しします。また、報告例の少ない高周波領域での複素誘電率の周波数依存性の実測例も詳しく紹介していく。
受講対象・レベル
高分子絶縁材料の開発・利用を行っている企業・研究機関の方
高分子絶縁材料の劣化に悩んでおられる企業・研究機関の方
高分子絶縁材料の新たな展開を考えておられる企業・研究機関の方
習得できる知識
絶縁破壊や劣化のメカニズム、絶縁特性の計測法、絶縁破壊や劣化の対策(防止方法)
高分子の電気絶縁特性の実例、汎用高分子・エンジニアリングプラスチック・スーパーエンプラ・生分解性高分子の電気的物性、ナノコンポジット化による機能性向上
セミナープログラム
1.誘電体とは?
1-1 誘電体の重要性(誘電体の性質と用途) 〜電気の時代にも,光の時代にも重要〜
1-2 誘電体(絶縁体)のエネルギー構造 〜導体,半導体,絶縁体のちがい〜
1-3 誘電分極 〜サブナノ秒から日以上まで〜
2.高分子の導電性
2-1 電気絶縁材料としての高分子 〜「高分子ならでは」の長所と欠点〜
2-2 電気伝導の基礎理論 〜イオン、電子、正孔はどのように運ばれるか〜
2-3 電極よりの電荷注入 〜熱、光、電界はどのように作用するか〜
2-4 誘電体内での電荷の発生 〜電子、正孔はどのように発生するか〜
2-5 空間電荷 〜厄介な空間電荷 〜
2-6 高分子の導電性 〜「高分子ならでは」の電気伝導〜
3.絶縁破壊・劣化とその理論 〜絶縁破壊は何故起こってしまうのか〜
3-1 絶縁破壊メカニズムの種類と破壊過程の違い 〜電子的破壊から純熱的破壊まで〜
3-2 絶縁劣化の種類とそのメカニズム 〜部分放電劣化からトラッキングまで〜
4.用途に応じた絶縁破壊や劣化の対策 〜こうすれば絶縁破壊は防げる〜
4-1 電界集中の防止 〜電界を下げる工夫〜
4-2 電極配置/機器構造の最適化 〜破壊を防ぐ知恵〜
4-3 材料・材質の選択 〜材料選択の考え方〜
5.導電性・絶縁性の測定と劣化診断の技術
5-1 導電率 〜導電率を正しく測るためには〜
5-2 絶縁破壊電界 〜簡単には測れない真の値〜
5-2-1 部分放電
5-2-2 沿面放電の防止
5-3 空間電荷 〜最近可能となった空間電荷測定〜
5-4 ケーブルの劣化診断の一手法 〜高感度なFDR法〜
6.特殊環境下で使用される高分子絶縁材料
6-1 耐熱性 〜耐熱性に対する1つの視点〜
6-2 耐放射線性 〜意外な材料が放射線に弱い〜
7.高分子の複素誘電率の周波数・温度依存性の実測例
7-1 汎用高分子とエンジニアリングプラスチック・スーパーエンプラ
7-2 各種高分子の高周波領域での複素誘電率
7-3 各種高分子のTHz領域での複素誘電率
7-4 生分解性高分子の高周波領域での複素誘電率特性
7-5 生分解性高分子の他の特性
8.高分子絶縁材料の高機能化の実例
8-1 高分子ナノコンポジット(有機・無機ナノコンポジット)
8-2 我が国における実用化例
8-3 高機能化を可能としたメカニズム
【質疑応答】
セミナー講師
早稲田大学 理工学術院 教授 工学博士 大木 義路 氏
セミナー受講料
1名につき55,000円(税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき49,500円(税込)〕
受講について
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