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ディープニューラルネットワークを用いた
顔画像識別の仕組みや動作を、
多数の画像を示して分かりやすく解説!
本セミナーは、Zoomを使用して行います。
セミナー趣旨
わが国は、顔画像識別技術とデジタル監視カメラ技術の双方で、世界のトップランナーです。特に、ここ数年来、顔画像識別技術の性能は、ディープニューラルネットワークの活用により、飛躍的に向上しています。その結果、今日では、「人の目」を遥かに凌駕する驚異的な識別性能が実現しています。例えば、整形手術や長期間の経年変化で別人としか思えないような顔でも、あるいは、表情の違いや撮影角度が大きく影響して本人であることの確認が難しい顔でも、瞬時に見分けられます。顔画像には7次元(縦、横、高さ、撮影角度、表情、経年変化、メガネ等の有無)の変動要因があるので、識別方法の明示的なルール化は難しい対象でした。このような対象こそ、ディープニューラルネットワークを用いた膨大な識別学習により、ネットワークの中に暗示的に最適な識別ルールを生成する方法が、大きな効果を発揮できるところなのです。
そこで、本セミナーでは、ディープニューラルネットワークを用いた顔画像識別の仕組みや動作(性能・機能)を、多数の顔画像を例示して分かりやすく説明します。また、顔画像識別技術を活用していく上で深く関連する事項についても、例えば、デジタル監視カメラの特徴、顔画像識別技術と監視カメラを組み合わせた「機械の目」の特性と最適化方法、顔画像識別における「人の目」と「機械の目」の特性の違いなどについても、分かりやすく説明します。
習得できる知識
本セミナーでは、以下の習得を目指します。
顔画像識別の動作原理と動作特性 / 顔画像の品質と識別精度との関係 / ディープニューラルネットワークで識別精度が飛躍的に向上する理由 / ディープニューラルネットワークの仕組みと動作(学習フェーズと推論フェーズ) / GPUによるディープニューラルネットワークの実装 / デジタル監視カメラの機能と性能 / 顔画像識別技術と監視カメラを組み合わせた「機械の目」の特性 / トレードオフの関係にある本人発見率と他人誤認率 / 他人誤認率を低減しつつ本人発見率を高める方法 / 顔画像識別における「人の目」と「機械の目」の特性の違い
セミナープログラム
1 顔画像識別技術の動作原理と動作特性
1.1 我が国の顔画像識別技術は世界のトップランナー
1.2 顔画像識別技術の動作原理
1.2.1 顔画像の検出と正規化
1.2.2 ディープニューラルネットワークによる顔画像からの特徴抽出
1.2.3 顔画像の照合
1.3 顔画像識別技術の動作特性
1.3.1 照合速度は超高速
1.3.2 顔画像の品質と識別精度との関係
顔画像の緻密さ / 顔画像の鮮明さ / 顔の撮影角度 / 顔の表情 / 顔の経年変化 / 顔の整形手術 / メガネ等のアクセサリーの有無
2 ディープニューラルネットワークによる識別精度の向上
2.1 ディープニューラルネットワークの仕組み
2.2 ディープニューラルネットワークの動作
2.2.1 学習フェーズ
2.2.2 推論フェーズ
2.3 顔画像識別への適用
2.3.1 ディープニューラルネットワークによる識別用特徴ベクトルの生成
2.3.2 GPUによるディープニューラルネットワークの実装
2.3.3 ディープニューラルネットワークで識別精度が向上する理由
3 米国立標準技術研究所の「顔認識技術に係るベンダーテスト」
3.1 2013年実施のベンダーテストと2018年実施のベンダーテストの概要
3.1.1 両ベンダーテストにおける参加企業等
3.1.2 両ベンダーテストで用いたMugshot画像とWebカメラ画像の品質
3.1.3 Mugshot画像とWebカメラ画像の識別精度の違い
3.2 2018年実施のベンダーテスト結果の分析
3.2.1 ディープニューラルネットワークが識別精度向上の源
3.2.2 顔の経年変化に対する識別特性
3.2.3 真横顔に対する識別特性
3.2.4 同一人物の複数ショット照合による識別精度の向上
3.3 ベンダーテストの結果から、高精細デジタル監視カメラの活用が鍵
4 法務省の「日本人出帰国審査における顔認証技術に係る実証実験」
4.1 実証実験の概要
4.2 静止中撮影実験
4.3 歩行中撮影実験
4.4 実証実験の結果から、監視カメラ側の工夫が鍵
5 監視カメラの動作原理と動作特性
5.1 我が国の監視カメラ技術は世界のトップランナー
5.2 高精細デジタル監視カメラの機能と性能
5.2.1 誤り訂正機能
5.2.2 3次元ノイズリダクション機能
5.2.3 ワイドダイナミックレンジ機能
5.2.4 最低被写体照度
5.3 デジタル監視カメラの2つのタイプ
5.3.1 ネットワークカメラ
5.3.2 HD-SDIカメラ
5.4 デジタル監視カメラ選定上の留意点
5.4.1 高速シャッター撮影が可能か?
5.4.2 プログレッシブスキャン方式か?
6 顔画像識別技術と監視カメラを組み合わせた「機械の目」の特性
6.1 本人発見率と他人誤認率はトレードオフの関係
6.2 顔画像識別技術の性能の発揮は監視カメラ次第
6.3 他人誤認率を低減しつつ本人発見率を高める方法
7 「機械の目」の活用~被疑者写真検索システム
7.1 システムの概要と構成~オフラインシステム
7.2 システムに求める要件
7.3 検索精度は、遺留顔画像の品質次第
7.4 システムの発見率向上方策
7.4.1 最も品質の良い遺留顔画像の選択と切り出し
7.4.2 遺留顔画像の鮮明化処理
7.4.3 監視カメラの高精細デジタル化
7.4.4 「人の目」による確実な確認
8 「機械の目」の活用~ターゲット発見システム
8.1 システムの概要と構成~オンラインシステム
8.2 ターゲットを発見するためのポイント
8.2.1 顔画像を捉えてから発見の警報を出すまでの所要時間は秒の単位
8.2.2 他人誤認率を極力低減した上で本人発見率を向上
8.2.3 「人の目」による迅速確実な確認
9 顔画像識別における「人の目」の特性
9.1 「機械の目」の特性との違い
9.2 被疑者写真検索システムやターゲット発見システムの課題
9.3 「人の目」による顔の異同判断
9.3.1 顔の細部形状の異同判断が苦手で「印象」が判断を左右
9.3.2 感情に伴う表情を造り出す部位によく注目
9.3.3 「平均顔」からのずれが大きい部位によく注目
9.4 「人の目」が顔を記憶する特性~「再生」
9.4.1 「再生」は意識レベルの特性
9.4.2 「再生」で犯人の似顔絵を作成
9.4.3 犯人の似顔絵と実物との対比
9.4.4 顔画像識別技術は似顔絵が苦手
9.5 「人の目」が顔を記憶する特性~「再認」
9.5.1 「再認」は無意識レベルの特性
9.5.2 「再認」は非常に高精度
セミナー講師
澤田雅之(さわだまさゆき)) 氏
澤田雅之技術士事務所 所長
技術士(電気電子部門)
<略歴>
1978年に京都大学大学院工学研究科修士課程を修了し、警察庁入庁。警察では、1985年から2013年までの通算10年間にわたって、顔画像識別技術の警察活動への応用研究に従事。1986年には、ニューラルネットワークの原型である「ネオコグニトロン」を調査。1987年からの1年間は科学技術庁派遣長期在外研究員として、英国スコットランドのアバディーン大学にて、顔画像識別における人の目の特性の研究に従事。
2013年に警察情報通信研究センター所長を退職後、技術士資格(電気電子部門)を取得して、2015年に技術士事務所を開業。
2018年には、「同一人物映像に対する顔画像間欠切出し制御機構を用いたターゲット発見システム」の特許を取得。
セミナー受講料
お1人様受講の場合 46,000円[税別]/1名
1口でお申込の場合 57,000円[税別]/1口(3名まで受講可能)
受講申込ページで2~3名を同時に申し込んだ場合、自動的に1口申し込みと致します。
受講について
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