EV向けワイヤレス給電の電力伝送技術と実用化動向

★実用化に向けた国内・国際動向、法規制の状況は? 標準化の動向は?


★走行中給電になると何が変わるのか? 導入の利点とは?


受講料


1名につき60,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円(税抜)〕 


【10:00〜11:30】

1.電磁誘導方式によるワイヤレス給電技術とEVへの応用


埼玉大学 理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム領域 教授 博士(工学) 金子 裕良 氏 


【講座概要】

近年注目されているワイヤレス電力伝送(非接触給電)について、特に電磁誘導方式の基礎理論から応用技術まで解説します。ワイヤレス給電は接点不良、磨耗、火花が無く、クリーンルーム内の搬送車や電話受話器などの家電品に用いられている技術で、電力を効率良く伝送するために電気的な共振現象が用いられ、主に磁界共振と電界共振の方式が使われています。磁界共振方式の中でも電磁誘導方式は比較低い周波数で数kWの大電力を伝送でき、一次と二次に適切な共振コンデンサを配置すれば、効率90%以上での給電が可能です。特に電気自動車(EV)などの電動モビリティ用のワイヤレス充電システムの開発は重要で、プラグ抜忘れの安全対策やケーブルレス化による利便性向上など様々な利点があります。本講演では、まず、電磁誘導方式の原理や給電パット部分の形状や磁界分布の種類と特徴について研究開発の流れに沿って解説します。次に、実用化しつつあるEV用非接触給電の現状や最新技術動向(標準化)についてお話し、その課題と解決策などについて説明いたします。そして、ワイヤレス電力伝送技術の今後の応用(走行中給電やマイクロモビリティー向けなど)についてもお話しします。
 
1.電磁誘導方式の原理

2.給電パット部分の形状

3.磁界分布の種類と特徴

4.EV用非接触給電の現状

5.標準化に向けた最新技術動向

6.標準化に向けた課題と解決策

7.ワイヤレス電力伝送技術の今後の応用
 7-1 走行中給電
 7-2 マイクロモビリティー向け


【質疑応答】


【12:10〜13:40】

2.磁気共鳴方式による走行中ワイヤレス給電技術の開発


静岡大学 工学部 教授 博士(工学) 桑原 義彦 氏


  【講座概要】

電磁誘導や磁気共鳴現象を利用し,路面下に送電コイルを並べ,その上を,受電コイルを持つ車両が走行するシステムが提案されています。このような方法では,送受電コイルが正対していれば高効率で送電できますが,位置がずれると,送電効率が大きく低下します。伝送効率を高く維持したまま移動中の車両にワイヤレス送電できるシステムの考え方と事例について解説します。


1.はじめに

2.磁気共鳴方式ワイヤレス送電システム
 2-1 磁気共鳴方式の等価回路
 2-2 回路パラメータの導出
 2-3 帯域フィルタ理論に基づく設計理論
 2-4 最大有能電力効率

3.フラクタルループの設計
 3-1 はじめに
 3-2 形状の最適化
 3-3 性能評価
 3-4 フラクタルの適用効果

4.配置を工夫した長方形コイル

5.開発事例
 5-1 走行中セニアカーへの送電システム

6.まとめ

【質疑応答】


【13:50〜15:20】

3.e-mobilityの国際的市場動向とワイヤレス給電の標準化・法規制動向


拓殖大学 客員講師 横井 行雄 氏(ワイヤレス給電システム技術部門委員会 幹事)


  【講座概要】

フォルクスワーゲン(VW)社の燃費不正などを契機にEV化への機運が欧州を中心に高まっています。昨年のパリモーターショーに続きジュネーブモータショーでもEV展示が多くなっています。ダイムラーはパリでワイヤレス充電機能の世界初搭載のアナウンスを行いました。欧州では乗用車型のEVに留まらず、バス・トラック等のEV化を含めてe-mobilityと括って、地球環境の改善を視野に総合的に取り組んでいます。中国でもpm2.5問題などもあり、新エネ車の普及政策が熱を帯びています。主要な通信機器メーカのZTE(中興)までEVバス会社を買収して、公共交通向けワイヤレス給電に取り組んでいます。中国はe-mobilityの一大市場になっています。 日本は2011年ころから先駆的にワイヤレス給電の検討が進められて、総務省による規則の見直し、ARIBによる標準化が先行しました。一方でIEC、ISOにおける標準化が最終段階に入ってきています。研究レベルでは非常に活発な状況が続いていますが、今こそ日本企業が国際的な市場で、存在感を示すことが求められています。本セミナーがその一助になればと考えます。


1.はじめに

2.ワイヤレス給電技術とe-mobilityの市場動向
 2-1 世界のBEV・PHEV市場の動向
 2-2 充電インフラとワイヤレス給電の市場

3.ワイヤレス給電の法制度と規則
 3-1 日本国内での法制度・規則の整備
 3-2 CISPR(国際無線,障害特別委員会)における国際的検討
 3-3 利用周波数の選定;ITU,WRCでの国際的検討
 3-4 ICNIRP・電波防護指針での人体安全の側面

4.EV向けワイヤレス給電の国際標準化
 4-1 IEC/ISOでの標準化動向
 4-2 SAE/ULでの標準化

5.EV向けワイヤレス給電と自動充電の今後の展開

【質疑応答】 【15:30〜17:00】

4. 磁界共鳴方式を用いた無人搬送車用ワイヤレス給電システムのEVへの応用と展望

(株)ダイヘン ワイヤレス給電システム部 部長 鶴田 義範 氏   【講座概要】

電磁誘導現象を利用したワイヤレス給電システムは古くから様々な用途に利用されてきたが、2006年のMITによる磁界共鳴方式発表により議論や研究開発が活発化し、特に電気自動車向けの利便性の高い充電技術として期待されている。ダイヘンでは産業機器向けシステムの販売を先行させているが、自動車業界では電気自動車の実用化・製品化を前倒しし普及を早める取り組みを行っており、電気自動車向けワイヤレス給電システムの需要も早期に広がる可能性が高い。 今回の発表ではダイヘンのワイヤレス給電システム開発の取り組みを中心に、産業機器向けから電気自動車向けへの展開について述べる。


1.磁界共鳴方式ワイヤレス給電システム技術について
 1-1 ワイヤレス給電システムの分類
 1-2 磁界共鳴方式の原理

2.無人搬送車用ワイヤレス給電システム開発への取り組みについて
 2-1 ワイヤレス給電導入の利点
 2-2 ダイヘン製品の特長
 2-3 導入事例

3.走行中ワイヤレス給電システム開発に関する取り組みについて

4.電気自動車向けワイヤレス給電システム開発に関する取り組みについて
 4-1 無人搬送車用との違い
 4-2 電気自動車向けシステムの概要

【質疑応答】


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自動車技術

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