車載リチウム電池の高電圧対応部材の開発と安全設計

★航続距離を長くするためには? 発火等の安全対策はどのようにしているのか?


平成29年6月29日(木) 10:00~17:00
平成29年6月30日(金) 10:00~16:20


受講料


1名につき80,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき75,000円(税抜)〕 


1日目【10:00〜11:30】

1.車載電池用電解液の高電圧化対応と分解抑制、ガス発生低減技術


日本電気(株) IoTデバイス研究所 主任研究員 野口 健宏 氏


【講座概要】

リチウムイオン電池は、電気自動車などにも適用されており、市場が拡大しつつある。電気自動車の航続距離の増加の要求から、電池の高エネルギー密度化の検討されている。その手段の一つとして、電池の電圧化がある。一方、高電圧化は、電解液の分解による寿命劣化などの課題がある。本講演では、電解液溶媒に、耐酸化性の高い材料を使用することによる特性改善を検討した内容について報告する。


1.はじめに

2.カーボネート系電解液の検討

3.耐酸化性電解液候補の検討

4.5V級リチウムイオン電池への耐酸化溶媒の適用検討
 4-1 フッ素化エーテル適用検討
 4-2 フッ素化カルボン酸エステル適用検討
 4-3 フッ素化リン酸エステル適用検討
 4-4 フッ素化エーテルとフッ素化リン酸エステルを含む電解液の検討
 4-5 フッ素化環状カーボネート適用検討
 4-6 フッ素化エーテルとフッ素化リン酸エステルの組成検討

5.まとめ

【質疑応答】 


1日目【11:40〜12:50】

2.リチウムイオン電池用セパレータの車載用途への展開


東レ(株) BSF技術第1部 技術サービスグループリーダー 山田 一博 氏


【講座概要】

LIBにとってセパレータは重要な材料の一つと言われている。
車載向けLIBでは、高エネルギー密度化だけでなく高入出力化も求められ、 電池は大型化し高信頼性化や高安全化も高度になり、さらに低コスト化も必要。 このような状況の中、セパレータ開発も高度化している。
セパレータの基礎から最新技術、課題並びに今後の見通しについて概説する。


1.LIBの動向

2.LIBセパレータの基礎 (役割と製造プロセス)

3.車載向けLIBセパレータの設計と課題

4.LIBセパレータの最近の技術動向

5.今後に向けて(車載向けを中心に)


【質疑応答】


1日目【13:30〜15:10】

3.車載電池での応用に向けたバインダーの技術動向


アルケマ株式会社 京都テクニカルセンター シニアビジネスディベロップメントマネージャー 鈴木 孝典 氏


【講座概要】

正極用バインダーとしてなぜPVDFが使われ続けているかをベースに、車載用電池のバインダーとしてのPVDFの役割、今後の電池バインダーの方向について広くお伝えできると思います。


1.バインダーの役割

2.なぜPVDFがバインダーに使われるのか?

3.PVDFの特徴

4.自動車用電池に求められる性能とバインダーの関係

5.高電圧化、高容量化、長寿命化

6.次世代の電池への対応


【質疑応答】


1日目【15:20〜17:00】

4.車載用リチウムイオン電池の最新動向


(国研)産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 電池技術研究部門 総括研究主幹
                               兼 蓄電デバイス研究グループ 研究グループ長 小林 弘典 氏



1.車載用LIBの市場動向

2.車載用LIBの概要

3.車載用LIBのセル構成

4.車載用LIBの高性能化への展開


【質疑応答】


2日目【10:00〜11:40】

5.車載リチウム電池への応用に向けた高容量ケイ素系負極の創製


鳥取大学 大学院工学研究科 化学・生物応用工学専攻 教授 工学博士 坂口 裕樹 氏


【講座概要】

単体のSiを用いた高容量負極の実用化が現実味を帯びてきている。しかしながら、乏しい電子伝導性や激しい体積変化に由来する電極性能劣化の問題は未だ十分に解決されたとは言い難い。
演者らはSiの欠点を補う性質を持つ種々の金属や化合物をSiとコンポジット化させたり不純物をドープさせたりすることで種々の活物質を創製してきた。
一方,演者らが初めて採用したガスデポジション(GD)法で得た電極は、活物質粒子同士および活物質と集電体とを強く密着させることができるため集電性に優れ、また活物質層内部に適度な空隙を持たせることができるため崩壊しにくいという特長を持つ。得られたSi系活物質粉末を原料としてGD法を用いて電極化したところ、高容量と高サイクル安定性を兼ね備えた非常に高性能な負極が得られた。また、ケイ素負極の潜在能力を一層引き出すと共に安全性の向上を図るために、イオン液体などを用いて電解液の最適化も行った。


1.ケイ素負極の課題
 1-1 研究・開発の現状
 1-2 ケイ素の基本的性質
 1-3 ケイ素の長所を活かすためのコンポジット化の概念

2.活物質のコンポジット化と厚膜電極化技術
 2-1 メカニカルアロイング(MA)法
 2-2 無電解析出(ELD)法
 2-3 リンのプレドープ
 2-4 ガスデポジション(GD)法による電極作製

3.ケイ素系コンポジット電極の負極特性
 3-1 遷移金属シリサイド/Siコンポジット
 3-2 遷移金属被覆Siコンポジット
 3-3 リンのプレドープ
 3-4 ケイ素電極の特長を一層引き出すと共に安全性を高める電解液


【質疑応答】


2日目【12:30〜14:10】

6.車載リチウム電池への応用に向けた5V級高電圧正極の開発


兵庫県立大学 大学院工学研究科 電気物性工学専攻 教授 理学博士 中村 龍哉 氏


【講座概要】

リチウムイオン二次電池の正極材料は高原子価の遷移金属イオンを含んでいるため、低温でさまざまな興味ある磁性を示す。ここで紹介する高電圧スピネル酸化物は約150Kの磁気転移温度を示すフェリ磁性体である。
しかし、これら高原子価の遷移金属イオンを含む化合物(酸化物)は、典型的な非化学量論組成の化合物である。
その非化学量論性が電気化学特性に大きく反映される。そこで、低温磁性を材料設計のプロ−ブとして用いることが本研究の特徴である。


1.高電圧スピネル正極の問題点

2.高電圧スピネル正極の粒子制御

3.高電圧スピネル正極の低温磁性

4.高温で安定な高電圧スピネル酸化物の同定

5.高結晶性高電圧スピネル酸化物の合成

6.高結晶性高電圧スピネル酸化物の低温磁性

7.高結晶性高電圧スピネル酸化物の充放電特性

8.高結晶性高電圧スピネル酸化物のレート特性

9.高結晶性高電圧スピネル酸化物のサイクル特性

10.高結晶性高電圧スピネル酸化物のOperand測定

11.高結晶性高電圧スピネル酸化物の充放電メカニズム

12.高結晶性高電圧スピネル正極の今後の課題


【質疑応答】 


2日目【14:20〜16:20】

7.次世代自動車におけるバッテリーマネジメント技術、安全性試験と車載電池の要求


(株)SUBARU 技術研究所 中村 光雄 氏



1.燃費規制、ZEV規制の動向
 1-1 世界の燃費規制
 1-2 ZEV規制

2.次世代自動車の開発動向
 2-1 普及目標
 2-2 最近の開発事例

3.次世代自動車と蓄電デバイス
 3-1 電動車と蓄電デバイス
 3-2 LIBの開発動向

4.自動車用蓄電デバイスの使い方とマネージメント
 4-1 次世代自動車における電池の使い方
 4-2 車種により異なる使い方
 4-3 超急速充電への対応

5.自動車用蓄電デバイスの評価
 5-1 評価試験概要
 5-2 セル評価試験
 5-3 パック/モジュール評価試験
 5-4 車両評価試験

6.自動車用蓄電デバイスの安全性
 6-1 事故事例
 6-2 安全性評価試験
 6-3 車両安全性試験
 6-4 REESSの安全性認証

【質疑応答】 


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開催日時


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80,000円(税込)/人

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東京都

主催者

キーワード

自動車技術

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