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量子ドットを基礎から学ぶ!
実用化に必要な「耐久性」の問題も解説!
講師
産業技術総合研究所 関西センター 総括主幹 博士(工学) 村瀬 至生 先生
【講師紹介】
東京大学理学系研究科化学専攻修士課程修了(分子分光学)、日立製作所中央研究所(超高密度光メモリ)にて博士号取得の後、現在の産業技術総合研究所に入所(関西センター、池田)、量子ドットの合成と機能化の研究に従事。大阪電気通信大学、関西学院大学、中国 済南大学の客員教授を経験。
【専門研究分野】
蛍光性量子ドットの合成、ガラスコートによる機能化、分光学的評価
受講料
1名46,440円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき35,640円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
セミナーポイント
量子ドットは、色素や希土類イオンとは違った特徴を持つ新しいタイプの蛍光体として知られるようになった。4Kディスプレイとして実用化され、医療分野では診断薬としての検討も進み、太陽電池への応用も考えられている。
本講座では、量子ドットの合成や評価といった基礎事項を概説するとともに、実用化を考えた際に必ず直面する耐久性の問題を解説する。分子1000個程度からなる量子ドット結晶は、表面の割合が大きく、表面の僅かな欠陥で発光特性が変化する。また、表面は、太陽電池や電界発光のように励起電子が通過する応用の場合にも、重要な役割を果たす。この表面の状態をより深く理解し、蛍光の耐久性を上げるための各方策・指針を、他の最新の研究とも比較しながら、講師独自の見解を加えて解説する。
■受講対象
量子ドットの研究開発者
発光材料、発光デバイス・モジュールの研究開発者
ナノテクノロジー関連技術の研究者・開発者
量子ドット関連の案件を取り扱っている特許庁の審査担当者
新規事業/新規技術テーマの調査・探索担当者 など
■修得知識/ノウハウ
量子ドットの基本・概要、特徴
コロイド量子ドットの作製方法、サイズの制御技術、評価方法、ガラスコート技術
量子ドットの耐久性向上に関わる技術情報
量子ドットの各分野への応用・最新動向と将来展望
■同講師の過去セミナー受講者の声(アンケートより)
「内容が充実していました。丁寧な資料・解説、ありがとうございました」(光学部材設計・解析)
「合成法の所が特に面白かった」(開発技術)
「過去の代表論文の解説も非常に参考になった」(経営企画)
「ガラス中への分散安定化の話題が大変興味深かった」(研究開発テーマ探索)
セミナー内容
1.量子ドット研究の背景と歴史
1-1 量子ドット合成法と研究の歴史
1-2 ドープされた量子ドットについて
1-2-1 マンガンイオンドープのZnS量子ドット
1-2-2 各種蛍光体の物性と実現できる輝度
2.基本的な物性と粒成長メカニズム
2-1 物理的、化学的性質(量子サイズ効果など)
2-2 エネルギー準位の計算方法
2-2-1 簡易法
2-2-2 量子力学的計算
2-3 量子ドットのサイズと濃度の求め方
2-4 粒成長メカニズムと発光効率
3.各種量子ドットの合成法
3-1 親水性CdTe
3-2 親水散性ZnSeと光化学反応を利用したシェルの付加
3-3 疎水性InPと水相への転換
3-4 疎水性CdSeの合成と発展
3-5 ハロゲン化鉛ペロブスカイト、硫化鉛、カルコパイライト
4.ガラスマトリックスへの各種分散法
4-1 バルク体への量子ドット分散
4-2 薄膜への分散およびファイバー形成
4-3 微小ガラスカプセル中への分散・安定化
5.評価
5-1 単一分子検出法の発明の経緯とノーベル賞
5-2 単一粒子検出とブリンキング
5-3 発光効率(量子収率)の計算法
5-4 耐光性の測定・評価法
6.耐久性向上の具体策
6-1 ポリマーを用いる方法
6-2 イオン結晶による閉じ込め
6-3 アルミナ薄膜による被覆
6-4 ガラスカプセル化
7.各応用分野の今後の課題と展望
7-1 ディスプレイ用蛍光体
7-2 太陽電池
7-3 医療用の診断薬
8.まとめ
<質疑応答・個別相談・名刺交換>
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