OOS/OOT判断のポイントと逸脱管理【WEBセミナー対応】

査察で特に重要となる逸脱・OOSについて、
過去の他社事例からエラーを学ぶ
是正予防のCAPAの仕組みについて紹介し、運用法も解説!

このセミナーは【会場での受講】の他に、
【WEBセミナー(アーカイブ:撮影した動画)】でのご受講が可能です。

※WEBセミナーは、セミナー終了10日後を目途に、10日間・動画をご視聴いただけます。

・逸脱/OOS/CAPAの仕組みを学ぶ
・PMDA/FDAの査察から知る
・製造で品質を造り込む方法を学ぶ
・実際の事例から医薬品製造所での注意点にも触れる

セミナー趣旨

 GMP省令の改正の骨子がGMP事例研究会で紹介された。そこにはCAPAやデータインテグリティについても要求される。またQA(品質保証)業務の強化も盛り込まれる予定である。それを理解したうえで逸脱と逸脱を考えていきたい。
 FDAの査察では特に逸脱、OOSが重要になる。最近はOOSに関連付けてデータインテグリティでの指摘が増えている。日本の製造所もそれに関してWarning Letterを多く貰っている。それが発端で製造停止になっている製造所もある。FDAの指摘は新たな指摘ではなく、既に他の製造所で指摘されている内容である。
 他社への指摘も含め過去のエラーから十分学んでいるとエラーの70%は回避できると言われている。指摘対応を行っていればWarning Letterまでは至らなかったかもしれない。先ずは、仕組みをしっかり構築し、その上で実際のエラーや指摘事項を学ぶことで、判断する人の知識が向上する。そのエラーを見つけ出す仕組みが逸脱/OOSである。査察においても重点的に確認されるところでもある。その仕組みと是正&予防のCAPAの仕組みを紹介し、それをいかに運用するかについて説明する。リスクになると思われる項目を品質保証/品質管理に30年携わって来た立場から上げ、実際の過去に起きた事例から学ぶことにより、同じ過ちを繰り返さない。
 品質は製造で造り込んでいる。そのため、GMPにプラスして上乗せ基準として全数保証に取り組んできた例を紹介する。
 PMDAやFDAの指摘事項を学ぶことにより、GMP不備による製品回収やGMP適合性調査不適を回避する方法についても学ぶ。特にFDAはデータインテグリティについて査察で厳しくチェックしてきており、日本の製造所もFDAのWarning Letterを貰っている。その指摘は別の製造所で指摘されている事柄であり、他の製造所での指摘事項対応をしておくことがWarning Letterを貰うかリスクを少しでも下げることになる。
 数学の問題は公理と定理を知っていれば解けるはずである。しかし、問題を解く練習をしないと実際は解けない。逸脱やOOSも同じで実際の事例からどう活用するかを学ぶことができるので、多くの事例を紹介して実際どう対応するかを学ぶようにしている。
 FDAもQuality Cultureが重要だと言っている。品質は人が創っている。偽造・偽証するのも人である。いくらよい仕組みができても、実践する人が偽造・偽証してしまうと品質保証が根底から覆ってしまう。最後は人創りが重要になる。そのノウハウを紹介する。

セミナープログラム

1.逸脱/異常について
 1) 逸脱/異常の考え方
 2) 逸脱/異常の仕組み
 
2.逸脱の初動調査で行うこと
 1) 逸脱の品質への大きさの確認
 2) ロット内、他のロット、他の製品への広がり確認
 3) 発生頻度の推定
 4) ロットの処置&対応
 5) 改善/是正処置
 
3. CAPA(是正予防措置)の仕組みとSOP  
 1)CAPAの仕組み 
 2)SOP 
 3)運用  
 4)CAPAが正しく実施されていることの根拠としての記録  
 5)KPI(Key Performance Indicator)として
 
4.OOS/OOTについて
 1) OOS/OOTの考え方
  ・OOS/OOTの全体像
  ・日本のOOSに関する報告 
  ・MHRAのOOSのガイダンス
  ・FDAのガイドライン
 2) OOS/OOTの仕組みと違い
 3) OOTの導入について(工程能力指数CpとCpkの活用)
 4)OOTを3σに設定して何度もOOTが出ている事例対応
 5)錠剤硬度のOOTの事例対応
 6)海外製造所のOOS調査不備による欠品リスクの事例
 
5.ラボエラー調査
 1) ラボエラーチエックシート活用
 2) 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
 3) 明確なラボエラーが断定できない時
 4) 安定性試験で含量が低下事例を考える
  ・ラボエラー有無
  ・過去の安定栄試験のデータ参照
  ・標準品と検体の面積値検証
  ・データ処理の確認
 5)安定性モニタリングで溶出試験がOOS/OOTの対応事例
 6)強熱残分試験のOOSの対応事例
 
6.製造工程の調査
  1) 該当ロットの逸脱確認
  2) 最近のロットの試験結果の確認
  3) 最近のインプロデータの確認
 
7.再試験/再サンプリングの問題点
 1) 再試験のための調査
 2) 試験者数と試験数
 3) 再試験の判定
 4) サンプリング時の問題有無
 5) 再サンプリングのための調査
 6) 再サンプリングの根拠
 7) OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
 8)最初のデータを棄却するためにどうするか
 
8.OOSが棄却できなかった時の対応
 1)原因究明
 2)是正対応 (CAPA)
 
9.外部試験委託先のOOS/OOTの管理
 1)取決め事項作成
 2)試験委託先とOOS/OOT報告・判断
 
10.OOSで頭を悩ました事例
 1)事例1:A顆粒
 2)事例2:Bカプセルの溶出試験
 3)事例3:品質再評価
 4)事例4:Cバルク (原薬)
 
11.査察時のOOS/OOTの確認
 1)プラントツアーでの査察時の質問
 2)OOS/OOTのSOPと実際の確認
 3)OOS/OOTの事例の確認
 
12.ラボエラーによる製品回収/欠品対応事例
 1)凍結乾燥製剤の製品回収 (2005年) の事例
 2)標準品変更に伴う欠品リスクによる当局対応
 
13.安定性モニタリングの実施 (25℃×60%) のOOS対応
 1)25℃×60%と承認当時保管条件空欄 (成り行き室温) 結果の相違時
 2)25℃×60%への対応
 3)製品回収の多い溶出試験の正しい理解 (溶出試験での製品回収を防ぐ)
 
14.データインテグリティ(DI)
 1)ガイドライン(FDA)
 2)FDAのDIに関する指摘事項
 3)PMDAのデータ信頼に関する指摘事項
 4)DI対応について
 
15.品質リスクの項目
 1)品質のよくないものが出荷される/製品苦情として来る
   ・不適切な,逸脱/OOS対応
   ・年次安定性試験における規格不適合
   ・製品苦情で回収対象となる苦情
   ・法定表示違反
 2)レギュレーションへの不適合
   ・製造販売承認書の記載事項から逸脱する
   ・変更管理が適切でなく,製造販売承認書に反映されない
   ・原薬/委託先管理が適切でなく,製造販売承認書に反映されない
 3)査察(GMP適合性調査含む)での不適合
   ・新製品申請時のGMP適合性調査に期日まで適合しないため,
    新製品の承認が遅れる
   ・定期あるいは一変時のGMP適合性調査で問題点が見つかり製造に影響する
   ・外部の査察での不備が,自社にも影響する
 
16.実際の事例とその対応について
  1)バラ包装のキャップを開けたら虫があった(製品苦情) 
  2)ドリンク剤の使用期限と製造番号の捺印が逆になっている(製品苦情)
  3)注射剤の粉末充填品をろ過したらフィルターに多くの異物
  (大学病院薬剤部からの苦情)
  4)グローバル原薬の中に,ガラス異物が何個か見つかった(逸脱)
  5)注射剤のバイアル瓶の個装箱への包装時に
   他社製品のフリップキャップが見つかった(逸脱)
  6)注射剤のバイアル瓶の不溶性異物試験で繊維が幾つか見つかった(OOS)
  7)注射剤の溶解液の経年品でフレークスが見つかった(安定性試験)
  8)品質再評価の試験方法が,1/12個アウトにでている(新規試験方法設定)
  9)他社製品の自社への販売移管時の品質評価(導入時の品質評価)
 10)ドリンク剤(食品)の栄養成分表示ミスが見つかった(問い合わせ)
 11)逸脱により原薬がなくなり,次ロットが製造できない(変更管理時の在庫の手当)
 12)中国査察時に製造販売承認書に記載されていない原薬製造所で異物除去
  (製造販売承認書からの逸脱)
 13)製造販売承認書からの逸脱(一変事項の個所だが品質には影響しない)
 14)注射剤委託製造所で不溶性異物試験が適合しない(欠品のリスク)
 15)仕入れ品の製造業の更新時に品目漏れがあり,製造所のある県の監視指導が
   製品回収を示唆している(仕入れ品先の品質保証)
 16)処方成分でないものを製造工程で使用していることが判明
   (レギュレーション厳格化への対応)
 17)ある製品のOOSが何度も発生している(当局査察時のリスクと収去時のリスク)
 18)研開から移管された注射剤の新製品の不溶性異物の不良率が高い
   (研開からの移管時の品質保証)
 19)注射剤の海外製造所が買収され,注射剤棟とそれ以外に分離される
   (海外買収時の対応)
 20)新規申請中に製造所がFDA483Formを受け,
   自主操業停止決断/承認後1年後に欠品(新規申請中の安定供給について)
 
17.GMP査察の指摘事項から学ぶ
 1)PMDA/県の査察&無通告査察
  ・無通告査察
  ・PMDAの指摘事項
 2)FDAの査察
  ・Warning Letterの指摘事項
  ・OOSの不備/データインテグリティ 
 
18.GMP基準への上乗せ基準(製造で品質を造り込む)
 1)ラインで薬機法違反を造らない(フェール・セーフの考え)
 2)表示資材はラインでバーコード管理(異種品の全数保証)  
 3)金属は粉と成形で二度検査
 4)直接薬剤に接する資材の異物対策
 5)師過可能な原料は師過/ろ過する
 6)外観のビデオ検査
 7)異種品のラインでの検出
 8)テストサンプルの管理
 
19.GMP省令改正案の具体的内容を知る
 1)「医薬品品質システム」
 2)「改正GMP施行通知で追加したPIC/S GMPの重要項目」
 3)「承認書遵守の徹底」
 4)「品質保証(QA)部署/担当の設置」
 5)「製造業者から製販業者への連絡・連携」
 6)「設備共用に関する規定」
 7)「データインテグリティ」
 
20.人が創る品質/Quality Culture(偽造/偽証防止含む)

  □質疑応答・名刺交換□

セミナー講師

脇坂 盛雄 氏
(株)ミノファーゲン製薬 顧問 
講師紹介
エーザイ株式会社入社後、品質企画部 統括部長、品質薬事部 統括部長、品質保証責任者など30数年に渡り従事し、2013年9月に退職、現在に至る。
主な業務/専門
医薬品の品質管理/品質保証

セミナー受講料

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