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※都合により延期となりました。新規日程は決まり次第、このページに掲載いたします。
転がり軸受の選定、寿命計算、潤滑など基本的事項から、
音・振動、電食の発生メカニズム、防止低減策まで
分かりやすく解説!
セミナー趣旨
転がり軸受は、日本人の食生活に例えて“機械の米”と呼ばれることもあり、機械システムを構成する上で欠くことのできない機械要素です。機械設計においては、転がり軸受を機械の仕様に合わせて選定することが仕事となりますが、基礎的な条項をしっかり理解していないと、大きなミスにつながります。
“転がり軸受の基礎”では、転がり軸受の基本事項、軸受の選定において重要となる寿命計算、潤滑等について、詳しく講義いたします。また、適宜、経験したトラブル事例についても紹介します。また、転がり軸受は内外輪軌道面と転動体が接触して、接触点が回転とともに移動しますので、回転中にばね定数が変化します。それだけでも音・振動が生じます。転がり軸受のクレームでは音・振動の上昇がかなりの割合を占めています。転がり軸受から発生する音・振動の基本的な解説と振れ低減の研究から導かれた音・振動低減対策についての紹介を行います。最後の“転がり軸受の電食防止技術”では、小径玉軸受を対象とした電食に関する研究の紹介を行います。インバータによるモータの回転速度制御が普及するにつれて、家電品でも電食が見られるようになりました。この講義では、電食が発生する条件、リッジマーク成長過程の観察、電食を防止する方法等を説明いたします。
このような内容でお話をしますが、転がり軸受に対する疑問に答え、参加者の皆様にとって有意義となる講習会にしたいと考えております。
セミナープログラム
1.転がり軸受の基礎とトラブル事例
1.1 滑り摩擦と転がり摩擦の基礎
1.2 転がり軸受の分類と特徴
1.3 転がり軸受の選定
1.4 主要寸法と呼び番号
1.5 転がり軸受の精度
1.6 定格荷重と定格寿命
1.7 軸受荷重の求め方
1.8 はめあい
1.9 内部すきまと予圧
1.10 許容回転速度
1.11 潤滑と潤滑寿命
1.12 密封装置
1.13 損傷事例と検出方法
2.転がり軸受の音・振動発生要因
2.1 音・振動の分類
2.2 転がり軸受の本質的な音・振動
2.3 転がり軸受の製作に関係する音・振動
2.4 取り扱い不良に関係する音・振動
2.5 音・振動の周波数測定
2.6 回転振れ低減研究結果に基づく音・振動低減対策
3.転がり軸受の電食防止対策
3.1 流における電食発生電流密度
3.2 直流における電食発生電圧
3.3 電食防止に関する研究
3.3.1 導電性グリース
3.3.2 セラミックス転動体
3.4 電食損傷と油膜パラメータの関係
3.4.1 回転速度を変化させた場合
3.4.2 表面粗さを変化させた場合
3.4.3 グリース基油粘度を変化させた場合
3.4.4 リッジマークの形成条件
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
セミナー講師
東京理科大学 理工学部 機械工学科 教授 博士(工学)
野口 昭治 氏 【元・日本精工株式会社】
セミナー受講料
1名につき50,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき45,000円(税抜)〕
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