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QUESTION 質問No.359

直交表の使い方がわかりません

設計・開発品質工学(タグチメソッド) |投稿日時:
既存品の改良開発で、社内的に新たな取り組みとして、タグチメソッドを使った品質安定化を試みております。

今回、制御因子6つ、各3水準を直交表に当てはめようとして以下のように考えていますが、直交表の使い方が合っているかわかりません。

まず、L27とL18を候補に挙げ、締切までに間に合うよう手数を少なくしたいので、L18を使おうと決めました。
最初はL18(2^1×3^7)を使おうと思っていたのですが、全ての制御因子で水準をどうしても減らしたくないので、2水準があるこの直交表は使えないと判断しました。
そこで、制御因子数に余裕があるので、L18(2^1×3^7)の1列目と2列目を合体させた直交表L18(6^1×3^6)を用いて、6水準のうち3水準をダミー法で埋めたものを用いようとしています。
つまり、水準がA,B,C,D,E,Fあるとしたら、D=A,E=B,F=Cとして6水準を3水準に減らしてしまおうとしております。

この考え方は正しいものなのでしょうか?

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

「超実践品質工学」をコアとしたデータエンジニアリングで、設計・開発をお手伝する、
株式会社ジェダイトの鶴田(つるぞう)と申します。

「制御因子6つ、各3水準」割り付けるのであれば、L18直交表に7つの3水準列がありますので、このうちの任意の6列(例えば3~8列)に制御因子を割り付ければよいと思います。

後半記載の6水準の列を作るべき理由が良く分かりませんでしたので、上記のご回答で不明な場合は補足説明をお願いします。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

>制御因子が最大で設置できる数よりも少ない場合、直交表は任意の列を使って良いという理解でよろしいでしょうか。

パラメータ設計で使用するL12、L18、L36のような混合系の直交表と呼ばれるものでは、任意の列を使って良いです。(厳密には違うのですが、現在ご質問のレベルではそのような理解で大丈夫です)

しかしながら、実験計画法で使用するような、L8、L16、L32、…、L9、L27、…、L25、…のような、行数が素数のべき乗になっている直交表では、どの列(因子)とどの列(因子)の交互作用が、特定のどの列の効果として現れるかは決まっていますので、線点図などを用いて慎重に計画する必要があります。

いずれにしても、実験計画は経験とノウハウがものを言いますので、実験を行う前に専門家や経験者のレビューを受けることをお勧めします。




ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

>今回のように制御因子6つ、全て3水準の場合、L18が最も効率の良い直交表となるのでしょうか。例えばL27を使おうとすると、実験数が冗長となるのでしょうか。

実験の目的によります。
つまり、(1)交互作用の影響を直接定量的に求める必要はなく、改善できそうな因子とその影響の大きさが分かればよいのか、(2)交互作用の影響を個別に取り出して解析したいのか、によります。

(1)の場合はパラメータ設計で、制御因子は混合系直交表に割り付けます。つまりL18直交表のケースです。

(2)の場合は実験計画法で、因子(制御紳士とは限りません)は素数べき乗系直交表の列に割り付けられます。因子をどの列に割り付けるかによって求めるべき交互作用が出る列が決まりますので、その列の変動を解析するのです。このケースでは(1)よりも実験回数が大きくなります(交互作用の影響も解析するため)。

「制御因子」という文言が出ていることと、品質工学のカテゴリーの質問であることであることから、今回は(1)のケースと推測します。




ANSWER
回答No4 | 投稿日時:

パラメータ設計でも、特に制御因子間の交互作用が複雑に絡み合うことの多い化学系を得意としている対馬と申します。

直交表を使う場合には、制御因子6つ、全て3水準ですから、L18混合系直交表を使うべきです。 なぜなら、混合系直交表では、2列間の交互作用が特定の列の効果と交絡せず、仮に交互作用、あるいは実験誤差があっても、いろいろな列の交互作用が何割かずつ上乗せされるからです。
L27直交表では、交互作用が特定の列にでますので、よく理解していないと使うのはむずかしくお勧めしません。

ちなみに、交互作用とは、ある因子の水準の効果が他の因子の水準によって変わることで、B1ではA1がよいが、B2ではA2がよいといったことをいいます。

ただ、最後に「顧客での製品不良に対する原因調査と改良品の開発」が目的とあります。 このような場合、実際の日々の製造データ(不良が発生したときのデータも含む)があれば、MTシステムのT法(1)という手法を用いることで、品質に影響を及ぼしている要因を探し出すことができます。 考えてみてはいかがでしょうか。