<栽培現場から学んだ実践書> 完全人工光型植物工場の生産・運営マニュアル(全3巻)

GNH工房 代表 大山 敏雄 氏

構成

発刊:2016年1月13日 体裁:B5判ソフトカバー + CD-R 1枚(図表や写真のカラー版データ入)

分野

生産マネジメント > 生産マネジメント総合

価格

75,900円 (税抜 69,000円) 1点 在庫あり

商品説明

第一巻
『完全人工光型植物工場の栽培マニュアル-栽培技術修得を目指して-』(117ページ)

 ◎知っておきたい基礎知識からポイント・注意点を出来るだけ易しい言葉で解説します。
 ◎出勤から栽培室入室までのフローの解説
 ◎播種・発芽~育苗~仮植~定植~高付加価値附与~収穫~出荷~洗浄・環境サニタイズに至るまで。
 ◎今日から使える、スケジュール管理票、チェックリストや収穫記録の雛型、養液配合表の例などを掲載!
 ◎栽培実務における疑問にも丁寧に解説!(基礎編)
 ◎栽培現場で起こるトラブル、そしてその対策(基礎編)


第二巻
『完全人工光型植物工場の管理マニュアル
-周年安定生産と植物工場のユニバーサルデザインを目指して-』(175ページ)


◎周年生産に繋げる為に、光合成や植物の成長メカニズムを解きほぐす!
◎作物の生育を早める!最適な環境制御・栽培管理とは?
高品質な植物工場野菜を、安定生産するための実践ノウハウ!
◎現場でトラブルが起きてしまった!適切に対処するためのポイント
水耕栽培のノウハウも詳解
◎植物工場作物の大きなメリットである、『低細菌作物』を生産するための考え方と実践
◎作物の高付加価値化例として、レタスの低硝酸塩化をご紹介
◎照度や成分分析値など各種データも掲載


第三巻
『完全人工光型植物工場の頑健性-周年安定生産と事業安定に向けて-』(158ページ)

◎栽培、安定生産ノウハウを学んだら最後はこちら!
優れた栽培管理者育成のために!第1巻、第2巻で学んで頂いた内容をより深く解説します。
スムーズな植物工場の運営に繋ぐノウハウ
◎植物工場をビジネスとして継続する!生き残り戦略の提言
◎これであなたも専門家? 植物工場栽培において知っておきたい詳細な知識・理論

内容紹介

第一巻(栽培技術を学ぶ基礎編)

【第1章 作業マニュアル】

「作業マニュアルについて」

1.用語(使用する言葉)

2.出勤から栽培室入室まで
 2.1.自宅から出社まで
 2.2.出社から栽培室入室まで
 2.3.栽培室入室・退出

3.作業内容
 3.1.播種および発芽
  3.1.1. 種子:生種(きだね)または、コート種子
  3.1.2. 備品類
  3.1.3. 作業手順
  3.1.4. 栽培条件:栽培環境条件により異なる
  3.1.5. 作業上の注意点
 3.2.育苗
  3.2.1. 育苗用設備
  3.2.2. 作業手順
  3.2.3. 栽培条件
  3.2.4. 注意点
 3.3.仮植
  3.3.1.仮植作業
  3.3.2.作業手順
  3.3.3.注意点
  3.3.4.栽培条件
 3.4.定植
  3.4.1.定植作業とは
  3.4.2.作業手順
  3.4.3.栽培条件
  3.4.4.注意点
 3.5.高付加価値附与
  3.5.1.作業内容
  3.5.2.生育条件
  3.5.3.注意点
 3.6.収穫
  3.6.1.収穫作業
  3.6.2.注意点
 3.7.包装・箱詰め・出荷
  3.7.1.包装作業
  3.7.2.箱詰め作業
  3.7.3.出荷
  3.7.4.注意点
 3.8.洗浄・環境サニタイズ
  3.8.1.資材等の洗浄作業
  3.8.2.栽培室の環境サニタイズ
  3.8.3.点検


【第2章 栽培マニュアル】

1.栽培方法
 1.1.播種・発芽
  1.1.1.種子: 生種(きだね)またはコート種子
  1.1.2.備品類
  1.1.3.作業手順
  1.1.4.栽培条件: 栽培環境条件により異なる
  1.1.5.作業上の注意点
 1.2.育苗
  1.2.1.育苗用設備
  1.2.2.作業手順
  1.2.3.栽培条件
  1.2.4.注意点
 1.3.仮植
  1.3.1.栽培ベッド
  1.3.2.仮植作業
  1.3.3.作業手順
  1.3.4.注意点
  1.3.5.栽培条件
  1.3.6.湿度(飽差)と風
  1.3.7.光条件と培養液濃度と日長時間サイクルと仮植日数
 1.4.定植
  1.4.1.定植作業
  1.4.2.作業手順
  1.4.3.栽培条件
  1.4.4.注意点
 1.5.高付加価値附与
  1.5.1.作業内容
  1.5.2.生育条件
  1.5.3.注意点
 1.6.収 穫
  1.6.1.収穫作業
  1.6.2.注意点
 1.7.包装・箱詰め・出荷
  1.7.1.包装作業
  1.7.2.箱詰め作業
  1.7.3.出荷
  1.7.4.注意点
 1.8.洗浄・環境サニタイズ
  1.8.1.資材等の洗浄作業
  1.8.2.栽培室の環境サニタイズ
  1.8.3.点 検

2.栽培スケジュール 一例
 2.1.播種後35日栽培(休日は日曜日)
  2.1.1.栽培ベッド管理表
 2.2.播種後42日栽培のスケジュール(生種用)通常栽培(休日は日曜日)
 2.3.播種後25日栽培のスケジュール(低硝酸化)

3.養液配合表 一例
 3.1.発芽・育苗養液
 3.2.仮植養液
 3.3.定植養液
 3.4.高付加価値化養液
 3.5.追肥配合
 3.6.養液更新

4.簡易分析
 4.1.分析項目
 4.2.細菌試験方法(一例)ペトリフィルム法
 4.3.イオン濃度(硝酸イオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン)
 4.4.EC値、pH
 4.5.屈折示度(Brix)
 4.6.その他
  4.6.1.カルシウム値
  4.6.2.鉄

5.作業管理
 5.1.作業人員の配置
 5.2.安全作業
  5.2.1.作業者の安全を第一優先にして作業する
  5.2.2.機器の取扱
  5.2.3.蛍光灯の清掃など
 5.3.衛生管理

6.記録シート
 6.1.作業記録
  6.1.1.収穫品の栽培日程記録
  6.1.2.機器室 表示数値等の記録
  6.1.3.栽培室
  6.1.4.簡易分析 養液・収穫葉の記録
 6.2.スケジュール管理票
 6.3.作業量
 6.4.収穫時の記録
 6.5.発注シート
 6.6.トラブル対応連絡先
 6.7.細菌検査データ
 6.8.栽培ラインチェック表 一例


【第3章 栽培マニュアルの補足】

1.水耕用ウレタン

2.幼苗と『もやし状態』
 2.1.『もやし』の原因
  2.1.1 『もやし』と光量
  2.1.2 光質により植物は適応する
  2.1.3 『もやし』と温度
 2.2.『もやし』対策

3.養液の拡散

4.専用育苗装置と苗半作

5.アオコ(藻)の発生と養液のアルカリ性
 5.1.藻(アオコ)が発生するとアルカリ性になりやすい
 5.2.藻(アオコ)の大量に発生で、生育に悪影響が生じる
 5.3.藻(アオコ)にはマイクロシスチン等の毒が報告されている

6.細胞とpH

7.人工光源に蛍光灯を使用する理由
 7.1.波長型蛍光灯使用する理由は

8.日長時間
 8.1.日長時間を決める
 8.2.日長時間は照度とのバランスで決めていく必用がある
 8.3.レタスの花芽形成と日長時間

9.照度
 9.1.光条件

10.温度条件:栽培室20~24℃、養液温度20±2℃
 10.1.光合成速度と温度
 10.2.蛍光管の表面温度は40~70℃である
 10.3.葉温が約25℃で、CO2固定速度は最大になる
 10.4.レタスの花芽形成の主要要因は温度である
 10.5.養液温度管理
 10.6.温度と転流

11.風を当てる
 11.1.二酸化炭素の供給を増やし、光合成を促進する
 11.2.二酸化炭素の溶解度は窒素や酸素に比べて大きい
 11.3.風を当てによる植物の生理反応

12.徒長
 12.1.露地栽培での徒長のメカニズム
 12.2.対策
 12.3.徒長の利用

13.水道水と次亜塩素酸
 13.1.水道水殺菌剤の次亜塩素酸ナトリウム
 13.2.微酸性電解水

14.白色枠による、光の反射率
 14.1.仮植後の育苗パネルに取り付ける白色枠について
 14.2.定植後の栽培パネルに取り付ける白色枠寸法の一例

15.養液更新と連作障害回避
 15.1.養液疲労
 15.2.レタス類の根から分泌される自家中毒物質
 15.3.養液の経時的変化
 15.4.養液栽培での連作障害の要因

16.養液管理
 16.1.pH6.0±0.5で管理が望ましい
 16.2.培養液の白濁化について

17.微酸性電解水(弱酸の洗浄・殺菌作用に及ぼす解離状態の影響)
 17.1.微酸性電解水
 17.2.次亜塩素酸ナトリウムやアルコールに比べて以下のような特徴がある
 17.3.農業
 17.4.保存性

18.弱酸(次亜塩素酸、酢酸等)の洗浄・殺菌に及ぼす解離状態の影響

19.光阻害・光障害
 19.1.蛍光管に葉を接触させてはならない
 19.2.強光条件での光阻害

20.植物の成長としおれ
 20.1.植物の成長
 20.2.細胞のしおれ
 20.3.細胞壁の緩み
 20.4.細胞間隙(細胞と細胞の間にある隙間)

21.茎部クラックと褐変現象
 21.1.茎部クラックのメカニズム

22.チップバーンとカルシウム
 22.1.チップバーンの発生原因
 22.2.チップバーン対策

23.酸素欠乏と湿害
 23.1.露地栽培の湿害と水耕栽培の“湿害”
 23.2.酸欠障害(湿害発生)のメカニズム
 23.3.水温(養液水温)と酸欠
 23.4.根への酸素補給
 23.5.呼吸とATP生産

24.収穫用はさみ(フローリストナイフ)

25.褐変

26.箱詰め

27.背地性について

28.流通温度(保管温度)と呼吸

おわりに

第二巻(周年安定生産を目指す実践編)

【第1章 栽培管理・制御技術の総論】

1.栽培管理・制御技術の視点
 1.1.光合成と呼吸の関係を土台に、必須栄養素(元素)を考える
 1.2.植物には「損」な栽培環境でも、人間には「得」であれば採用する
 1.3.修復可能範囲および適応可能範囲で栽培管理する

2.植物の成長と植物体内のエネルギーの関係
 2.1.植物成長での糖とATPの働き
 2.2.植物の成長
 2.3.アデノシン三リン酸(ATP)
 2.4.呼吸とATP生産
 2.5.栽培管理・制御のポイント
 <参考>植物と動物の比較

3.転流
 3.1.糖の合成:カルビン回路と転流
 3.2.転流による移動
 3.3.養水分の移動経路

4.生産性の向上とチップバーン
 4.1.チップバーンを防ぎながら生産性を高める
 4.2.生産効率の全体最適にするため、部分最適を寄せ集めてはならない

5.マイナスリスク管理
 5.1.細菌数
 5.2.機能性野菜
 5.3.有害物質
 5.4.安定生産


【第2章 栽培管理・制御技術の各論】

1.生育を早める環境・栽培管理
 1.1.光環境光条件
 1.2.光強度と必須元素
 1.3.光合成と温度
 1.4.温度管理
 1.5.風と湿度
 1.6.栽培室の二酸化炭素濃度
 1.7.酸素・養液の根部への供給
 1.8.バラツキの少なく、生育の良い苗を使用する
 1.9.栽培環境の安定化
 1.10.養液更新で微量成分欠乏や自家中毒を防いでいる
 1.11.栽培段階に応じた養液管理

2.完全人工光型植物工場に適した栽培品種
 2.1.完全人工光型植物工場に適した栽培品種は葉物野菜である
 2.2.半陰性植物と陰性植物を選択する理由
 2.3.ベビーリーフについて
 2.4.無農薬栽培

3.種子
 3.1.種子の選択
 3.2.種子の保管について
 3.3.発芽について

4.アオコ管理
 4.1.養液はpH7未満で管理する
 4.2.藻(アオコ)が発生するとアルカリ性になりやすい
 4.3.藻(アオコ)の大量に発生で、生育に悪影響が生じる
 4.4.藻(アオコ)にはマイクロシスチン等の毒が報告されている

5.植物の成長と萎れ
 5.1.植物の成長
 5.2.細胞の萎れ
 5.3.細胞壁の緩み
 5.4.細胞間隙(細胞と細胞の間にある隙間)

6.低湿度環境でも光合成能力が高い
 6.1.気孔が開き二酸化炭素を取り込めるので、光合成能力は高い
 6.2.蒸散により養分吸収と養分移動が生じる
 <蒸散速度の考え方>

7.二酸化炭素濃度
 7.1.二酸化炭素濃度1,000ppmで生育が良い
 7.2.二酸化炭素濃度を大気中より高める理由

8.人工光源は光質をコントロールできる
 8.1.完全人工光型植物工場の光源
 8.2.緑色光は光合成に役立つ
 8.3.青色光は気孔を開口する
 8.4.LED光と蛍光灯

9.光は毒にもなる
 9.1.なぜ強すぎる光は光合成によくないのか?
 9.2.明反応と暗反応は、本質的に両者は独立である
 9.3.光阻害のメカニズム


【第3章 水耕栽培について】

1.水耕栽培の特徴
 1.1.良い畑
 1.2.水耕の種類

2.噴霧水耕のメリット
 2.1.特長
 2.2.微生物管理が容易である
 2.3.使用する水量が少なくて済む

3.噴霧水耕栽培の特徴
 3.1.根
 3.2.湿気中根と水中根について
 3.3.湿気中根と水中根が併存する根系

4.噴霧水耕の管理ポイント
 4.1.噴霧液滴サイズ
 4.2.間欠噴霧のメリット
 4.3.噴霧水耕だと根が増える
 4.4.側根が増えるメカニズム


【第4章 レタスの生理障害と植物病理】
1.レタスの生理障害

2.病害虫


【第5章 細菌の制御技術】

1.低細菌数の野菜を生産する為の基本的な考え方
 1.1.完全人工光型植物工場に食品工場の衛生管理手法を取り入れる
 1.2.細菌汚染
 1.3.養液(地下系)の殺菌は行わない
 1.4.微生物診断は収穫後の野菜の細菌検査から行う
 <試験結果一例>

2.植物工場野菜の食中毒菌制御の考え方
 2.1.食中毒菌感染防止方法
 2.2.生鮮野菜とその最少加工品を原因食品とする国内外の食中毒事例
 2.3.植物体内への侵入について

3.微生物と殺菌
 3.1.有機酸の殺菌作用
 3.2.微生物の増殖できるpHの限界と死滅
 3.3.微生物の増殖を妨げる酸
 3.4.有機酸の効果と溶液中での有機酸の形
 3.5.Bacillus属細菌の変敗

4.次亜塩素酸の殺菌作用
 4.1.水道水殺菌剤の次亜塩素酸ナトリウム
 4.2.次亜塩素酸(HOCl)

5.栽培現場作業での細菌対策
 5.1.作業での注意点
 5.2.栽培管理上の注意点
 5.3.栽培室入退出


【第6章 低硝酸塩化の制御技術】

1.低硝酸塩野菜
 1.1.硝酸態窒素について
 1.2.低硝酸化の技術

2.美味しい野菜を生産する
 2.1.旬の時期と栄養価
 2.2.低硝酸塩濃度のレタスはエグ味がすくない
 2.3.低硝酸化によりレタスが甘くなる
 2.4.収穫作業は、明期終了時間から暗期直後に行うのが望ましい

3.硝酸塩濃度の基準値

4.硝酸塩の蓄積について


【第7章 チップバーン】

1.チップバーン発生原因
 1.1.チップバーンはカルシウム不足で生じる
 1.2.カルシウムの吸収および移動が遅い理由
 1.3.余剰光エネルギーにより、活性酸素が生産される
 1.4.光化学反応:マンガンクラスター説

2.チップバーン発生時期
 2.1.仮植期間
 2.2.定植期間

3.チップバーン管理
 3.1.日長時間と細胞膨圧の変化
 3.2.細胞強度≧細胞膨圧になるように管理する
 3.3.低照度(光飽和点以下)の完全人工光型植物工場
 3.4.強光や連続日長
 3.5.強光下でのチップバーン対策の基本的な考え方
 3.6.事例:強光の栽培ラインで生じる現象について

4.光阻害のメカニズム
 4.1.過剰エネルギー(Excess energy)仮説
 4.2.マンガンクラスター説
 4.3.修復
 4.4.マンガンについて


【第8章 養液管理】

1.養液管理の基本的な考え方

2.塩化カルシウムを配合する理由
 2.1.塩化カルシウムは必須元素である塩素とカルシウムの供給源である
 2.2.塩素の生理作用
 2.3.塩化カルシウム
 2.4.生体膜の透過性

3.窒素源として硝酸塩を使う理由

4.養液成分の溶解度とpH(養液のpH6.4で管理する理由)
 4.1.pHの養液管理幅は pH5.5~6.5とする
 4.2.細胞壁とアルカリ性
 <電気的中性の原理(pHが変化するメカニズム)>
 4.3.植物の適応
 4.4.リン酸カルシウムはpHが上がると溶解度が低くなる

5.酸素欠乏と湿害
 5.1.露地栽培と水耕栽培
 5.2.酸欠障害(湿害発生)のメカニズム
 5.3.水温(養液水温)と酸欠
 5.4.根への酸素補給

6.水道水の使用
 6.1.水道水とクロラミン
 6.2.水道水の確認
 6.3.クロラミン(結合塩素)には次の3種類がある


【第9章 収穫後日持ちする理由】

1.健全な野菜

2.植物病害防御機構・免疫システム
 2.1.静的抵抗性
 2.2.動的抵抗性

3.呼吸作用を抑制する


【第10章 栽培管理】

1.栽培室環境管理
 1.1.温度
 1.2.湿度
 1.3.二酸化炭素
 1.4.風の管理

2.養液管理

3.ノズルおよびフィルターの保守・点検

4.蛍光管保守・交換

5.養液ろ過フィルターの洗浄

6.機器保守校正管理

7.資材保管(種子、ウレタン、肥料)

8.点検チェック
 8.1.栽培室内
 8.2.各ライン
 8.3.微酸性電解水


【第11章 トラブル対応】

1.栽培設備関連のトラブル
 1.1.噴霧ノズルのトラブル
 1.2.養液漏れトラブル
 1.3.栽培ベッドからの養液漏れトラブル
 1.4.炭酸ガス異常
 1.5.停電時
 1.6.漏電ブレーカーが落ちた
 1.7.栽培室内が結露した

2.養液管理項目-基準オーバー時の対応

3.栽培トラブル時の対応
 3.1.播種・発芽発根・育苗
 3.2.仮植
 3.3.定植


【第12章 測定値】

1.照度測定データ

2.水耕栽培室-環境データ

3.レタスの各葉中の成分分析値 一例
 3.1.フリルレタス
 3.2.リーフレタス
 3.3.サラダ菜

4.蒸散水分量と葉中水分量、葉中成分濃度の関係

おわりに

第三巻(マネジメント編)

【第1章 完全人工光型植物工場】

1.植物栽培の頑健性
 1.1.植物工場の『頑健性』について
 1.2.栽培指導
  1.2.1.栽培現場で作業者を指導する手順
  1.2.2.[学ぶ力]を引き出すようにする

2.納得のいく説明をする為の基本的な考え方
 2.1.生物は環境に適応し、進化してきた。実に合理的に作られている
  2.1.1.頑健性(生命維持機能)
  2.1.2.生命が発生した時の地球環境に、影響を受けている
  2.1.3.環境適応
  2.1.4.環境適応にも限度はある
  2.1.5.全体最適になるように適応する、部分最適になるような適応ではない
  2.1.6.品種により、環境適応は異なる
  2.1.7.動的平衡状態にある
  2.1.8.事象と時間軸
  2.1.9.養分吸収
 2.2.植物も動物も環境に対して同様に適応している
  2.2.1.体内時計(概日時間)
  2.2.2.光質(例.紫外線)
  2.2.3.糖はシグナル物質としても重要である
  2.2.4.免疫システム
  2.2.5.細胞とpH
  2.2.6.「苗半作」と「三つ子の魂100までも」の諺
  2.2.7.消化管と根
  2.2.8.磁気の影響を受けている
  2.2.9.葉の形状は昆虫のトンボの羽と葉の裏側の構造は似ている

3.完全人工光型植物工場の施設
 3.1.頑健性のある工場設備
  3.1.1.設備ありきで栽培品種を決めてはならない
  3.1.2.エンドポイントにより栽培方法や設備は異なる
  3.1.3.工場規模の差
  3.1.4.工場完成時と定期的に確認する管理項目
 3.2.栽培室温度・湿度および養液温度の安定化
  3.2.1.栽培室温度・湿度管理
  3.2.2.養液温度管理設備
  3.2.3.湿度と風の環境
 3.3.養液供給の安定化
  3.3.1.噴霧水耕での養液の均一供給
  3.3.2.ノズルの詰まり
  3.3.3.湛液水耕での酸素・養液供給の安定化
 3.4.二酸化炭素の安定供給
 3.5.微酸性電解水管理
 3.6.工場建屋の設計
  3.6.1.栽培室
  3.6.2.箱詰め室
  3.6.3.保管用冷蔵庫
  3.6.4.洗浄ゾーン
  3.6.5.メンテナンス

4.栽培設備と管理
 4.1.育苗装置
  4.1.1.構造
  4.1.2.育苗期の管理項目と対処
 4.2.栽培ベッド
  4.2.1.栽培ベッドについて
  4.2.2.光の無駄使いを減らす
  4.2.3.白色の囲い箱(栽培パネルにを取り付ける)
  4.2.4.栽培ベッドの管理

5.栽培管理
 5.1.種子
 5.2.幼苗の『もやし状態』を避ける
 5.3.光
  5.3.1.光源の種類
  5.3.2.光源設計の考え方
  5.3.3.光質について
  5.3.4.LED光と蛍光灯
  5.3.5.蛍光管に葉を接触させてはならない
  5.3.6.日長時間
 5.4.二酸化炭素
 5.5.養液管理
  5.5.1.養液が急激な変化を避ける
  5.5.2.養液更新
  5.5.3.養液のpH管理値
  5.5.4.養液成分の変化
  5.5.5.養液温度
  5.5.6.培養液に使用する水道水(クロラミン)
  5.5.7.酸素欠乏
 5.6.葉や根へのダメージ防止
  5.6.1.白色枠
  5.6.2.栽培パネル移動時の作業状の注意点
  5.6.3.栽培パネル取り出し、挿入時の細菌汚染防止
  5.6.4.栽培ベッドの高さは野菜の背丈より5cm程度高くする
  5.6.5.収穫用ハサミはハサミ型ナイフ(フローリストナイフ)を使用する
  5.6.6.収穫・袋詰め
  5.6.7.箱詰め
  5.6.8.防虫
  5.6.9.保管・流通温度と呼吸
  5.6.10.亀裂
 5.7.細菌の制御技術
  5.7.1.作業での注意点
  5.7.2.栽培管理上の注意点

6.作業管理
 6.1.作業者の安全を第一優先にして作業する
 6.2.蛍光灯の清掃など
 6.3.衛生管理

7.事業継続(完全人工光型植物工場の生き残り)戦略
 7.1.商品戦略
 7.2.事業戦略
  7.2.1.完全人工光型植物工場の事業戦略
  7.2.2.完全人工光型植物工場の生き残り戦略 <図解>
 7.3.事業継続計画(BCP)(business continuity plan)


【第2章 栽培知識】

1.光合成
 1.1.光合成とは
  1.1.1.光合成
  1.1.2.炭水化物とエネルギー
  1.1.3.光合成反応
  <光合成生産物の移動>
  1.1.4.光合成速度(CO2吸収速度)と光飽和点、光補償点
  1.1.5.呼吸
 1.2.光合成と光
  1.2.1.緑色光も光合成に利用されている
  1.2.2.葉が緑に見える理由
  1.2.3.光は毒にもなる
  1.2.4.光環境変化への対応
  1.2.5.光質
  1.2.6.量子収率
 1.3.光合成と二酸化炭素
  1.3.1.光合成に使われる二酸化炭素は、炭酸ガスの気体として取り込まれる
  1.3.2.二酸化炭素の葉内における移動
  1.3.3.光合成の炭水化物の炭素源は、大気中の二酸化炭素である
  1.3.4.野菜の地上部(葉や茎)と二酸化炭素
  1.3.5.根と二酸化炭素
 1.4.光合成と窒素
  1.4.1.光環境と栄養条件
  1.4.2.光量と窒素
 1.5.光合成と温度
  1.5.1.温度依存性
  1.5.2.温度馴化
 1.6.湿度と風の光合成速度への影響
  1.6.1.露地栽培の場合
  1.6.2.完全人工光型植物工場の場合

2.植物組織
 2.1.植物細胞の構成
  2.1.1.植物細胞膜・細胞壁
  2.1.2.植物細胞内細胞小器官の成立
 2.2.葉の構造
  2.2.1.葉の構造の特長
  2.2.2.葉の各部位
 2.3.細胞膜
  2.3.1.細胞膜の役割と構造
  2.3.2.脂質二重層の性質
  2.3.3.生体膜の物質通過(能動輸送と受動輸送)
 2.4.水の輸送(根から葉まで)
  2.4.1.細胞壁
  2.4.2.水の輸送経路
  2.4.3.生体の物質の移動させる駆動力

3.植物の成長
 3.1.植物細胞のpH
  3.1.1.細胞内pHの維持は、細胞の生命活動の基本である
  3.1.2.水溶液の酸性、アルカリ性
  3.1.3.電気的中性の原理(pHが変化するメカニズム)
 3.2.植物は細胞分裂と細胞伸長により大きくなる
  3.2.1.生物の成長
  3.2.2.植物細胞の特徴
 3.3.植物細胞伸長成長のメカニズム、どのようにして大きくなるか
  3.3.1.細胞壁
  3.3.2.オーキシン、ジベレリンと細胞伸長
 3.4.酸成長
  3.4.1.植物の成長が酸によって促進される
  3.4.2.細胞壁伸長と問題点
  3.4.3.細胞壁の弛緩
 3.5.生育温度
  3.5.1.昼夜温度差
  3.5.2.温度と地温
  3.5.3.根域の高温によって、植物体の生育が抑制される
  3.5.4.低温障害は何故起こる(脂質二重層の性質の項を参照)
 3.6.日長時間

4.植物ホルモン
 4.1.サイトカイニン
  4.1.1.サイトカイニンの作用
  4.2.2.サイトカイニンと栄養
 4.2.エチレン
  4.2.1.エチレンの作用
 4.3.アブシジン酸
  4.3.1.葉の気孔を閉鎖する
  4.3.2.落葉、落果
 4.4.オーキシン
  4.4.1.細胞伸長
  4.4.2.オーキシン
 4.5.ジベレリン

5.養液と必須元素等について
 5.1.リービッヒの最小律
 5.2.総論
  5.2.1.多量必須元素
  5.2.2.微量必須元素
  5.2.3.有用元素
  5.2.4.作物体内での移動
 5.3.必須元素各論
  5.3.1.窒素
  5.3.2.カリウム
  5.3.3.カルシウム
  5.3.4.マグネシム
  5.3.5.リン
  5.3.6.硫黄
  5.3.7.塩素
  5.3.8.ホウ素
  5.3.9.鉄
  5.3.10.マンガン
  5.3.11.亜鉛
  5.3.12.銅
  5.3.13.ニッケル
  5.3.14.モリブデン
 5.4.有用元素
  5.4.1.ケイ素は単独ではなく、必ず化合物として存在している
  5.4.2.ナトリウム
  5.4.3.アルミニウム
  5.4.4.コバルト
  5.4.5.ナトリウムとカリウムについて
 5.5.カルシウム、カリ、マグネシウムの拮抗
 5.6.養液成分の移動
  5.6.1.イオンの移動速度
  5.6.2.正の水和、負の水和

6.栽培に関する化学
 6.1.EC(電気伝導度)と浸透圧
  6.1.1.EC値 単位:ms(ミリジーメンス)
  6.1.2.浸透圧について
  6.1.3.EC値と浸透圧
 6.2.溶存酸素
 <参考1>磁気プロトニクス原理
 <参考2>水の温度の特異性


【添付資料 植物工場の技術進化の方向性】

1.植物工場野菜の進化は『食』と『医』

2.植物工場の理念

3.21世紀の植物工場のあり方<市場と雇用を創出し、競争から共存にシフトする>

4.植物工場野菜の技術シーズ・産業ニーズ

5.技術課題の整理

6.コンセプト一例

おわりに