書評検索結果
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「リーンプロジェクトマネジメント」ラリー・リーチ著
投稿日 2014/11/06
本書は、売れっ子のプロジェクトマネジメントコンサルタントである著者が、プロジェクトマネジメントを8つのフェーズに分け、各段階での留意事項やノウハウがびっしりと詰まっています。
その背景として大野耐一のトヨタ生産方式、著者自らが名付けたCCPM、そしてPMの世界基準PMBOKが採用されており、WBSやEVM、PERTといった一般的な概念は当然解説されている他に、さらにTRIZやクリティカルシンキングまで言及され非常に広い知識体系の統合を試みていることが分かります。
広大であるがゆえに、この通り一気にプロジェクトを進めるには無理があるように思えますが、自分の課題に該当するところをつまみ読みして、部分的に試してみる事で大きな成果を上げる可能性はありそうです。
残念ながら既に廃刊となっており、元の定価2900円がAmazonマーケットプレイスで5000円で販売されていますが、下記サイトではpdf版が1500円で入手できるようです。
「プロジェクトマネジメント標準 PMBOK入門」広兼修著
投稿日 2014/09/18
本書は、初めてプロジェクトマネジメントが必要になった人、興味を持った人にPMBOKの体系を使って丁寧に解説をしています。
PMBOK原書の単なる要約に留まらず、実例を使って具体的に説明しているため、容易に概要を把握する事が出来ます。A4版500ページのPMBOKを新書版190ページにまとめているため、全貌を網羅するには原書や別のガイドブックが必要となりますが、初めの一歩としては適切でしょう。
小規模なプロジェクトや重要性がさほど深刻でないプロジェクトであればこの本一冊で十分です。むしろ本格的な運用に挫折して何もしないよりは、ずっと良い結果を生み出すに違いありません。
私が持っているのは2005年の初版なのですが、PMBOK第5版が昨年発行されて、この書も今年新版が出ており、どう変わったのかが興味深いところです。