プラズモニック・メタマテリアルの基礎と光機能性材料および光電/熱電変換デバイスへの応用

~世界初の新たな環境発電・環境冷却技術も紹介~

■これからの材料開発・デバイス開発で重要となる「ナノ領域光学」に対する理解を深めて、
 研究開発に新しい風・新たなアイディアを取り入れよう!
世界初のメタマテリアル熱電変換(環境発電・環境冷却)を含め、
種々の光機能性材料・光電変換デバイス応用や研究動向等を解説・紹介し今後の可能性・展望を示唆します!

 

日時

Live配信】2024年7月29日(月)  13:00~16:30
【アーカイブ(見逃し)配信】視聴期間:7/30~8/5の7日間
  受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ

セミナー趣旨

昨今,電子デバイス・エネルギー・通信などの分野におけるナノ光学技術の重要性がますます高まっている.いずれの分野においてもさらに高機能かつ高効率な材料・デバイスの開発が求められており,それらを達成するにあたり,ナノ領域光学について学ぶことは重要であるといえる.本セミナーでは,ナノ領域光学において重要な役割を果たす,プラズモニック・メタマテリアルによる光機能性材料および光電変換デバイス・熱電変換デバイスについて解説する.特に,講師らが独自に開発した,メタマテリアル熱電変換を主軸とし,講義を進める.本セミナーのねらいは,光機能性材料・デバイスの開発においてヒントとなる,プラズモニック・メタマテリアルの光学特性・エネルギー特性を理解し,得た知見を企画や開発に還元することである.

第1部では,プラズモニック・メタマテリアルの基礎を簡単に紹介し,ナノ領域光制御に対しプラズモニック・メタマテリアルがどのような機構を通じて貢献するのか解説する.加えて,プラズモニック・メタマテリアルの作製方法について簡単に紹介する.

第2部ではプラズモニック・メタマテリアルの光学効果に基づく光機能性材料,光電変換デバイスの例の一部について紹介する.

第3部では世界で初めて講師らが提案・実現した,均一な熱輻射環境におけるメタマテリアル熱電変換について解説する.既存の熱電変換素子では不可能な,未利用熱の回収・再利用を可能にし,カーボンニュートラル社会への貢献が期待できる環境発電技術である.プラズモニック・メタマテリアルの新しい利用方法と言える.加えて,同機構により環境冷却も可能であることから,環境冷却をも同時に実現する新しい環境発電技術として期待される.このような環境発電技術としての展開についても紹介する.

最後に第4部では,プラズモニック・メタマテリアルによるその他の光機能性材料・光電変換デバイスについて紹介する.加えてプラズモニック・メタマテリアルの世界研究動向についても紹介する.

セミナープログラム

1.プラズモニック・メタマテリアルの基礎
 1.1 プラズモンとは
 1.2 プラズモンの原理と代表的な現象例
 1.3 プラズモニック・メタマテリアルの作製手法
  a) ボトムアップ手法(化学合成・調整・ナノ粒子合成)
  b) トップダウン手法
   ・物理・化学的コーティング
   ・ドライエッチング法
   ・リソグラフィー法
   ・ナノインプリント法
  c) プラズモニック・メタマテリアルの大面積加工方法および課題

2.プラズモニック・メタマテリアルによる光機能性材料・光電変換デバイス
 2.1 光電変換デバイス特性に対する,プラズモニック・メタマテリアルの効果
 2.2 プラズモニック・メタマテリアルによるデバイス特性向上の原理
 2.3 実用化された、または今後実用化が期待される光機能性材料
  a) 放射冷却材
  b) プラズモニックナノプリンティング(セキュリティー向け応用展開)
 2.4 メタマテリアルによる光機能性材料・光電変換デバイスの設計指針
  a) メタマテリアルの光学特性制御
  b) メタマテリアルによる光電変換の特徴と効率制御

3.プラズモニック・メタマテリアルによる環境発電
 3.1 環境発電の現状・課題
  a) 環境発電の重要性
  b) 一次エネルギーに占める未利用熱の割合
  c) 熱電変換の駆動原理
  d) 既存の熱電変換の課題
 3.2 メタマテリアル熱電変換技術
  a) 均一な熱輻射環境における熱電発電
  b) メタマテリアル熱電変換の原理
  c) 実験実証とメタマテリアルの効果検証
 3.3 メタマテリアル非放射冷却機構
  a) 放射冷却では冷却できない空間を冷却する技術
  b) メタマテリアル環境冷却の原理
  c) 環境発電と同時に環境冷却を実現するメタマテリアル熱電変換
 3.4 メタマテリアル熱電変換・環境冷却の将来展望
  a) 駆動可能なIoT機器の例
  b) カーボンニュートラル社会に求められる発電量
  c) 様々な用途展開の可能性
  d) メタマテリアル環境発電の課題

4.プラズモニック・メタマテリアルによるその他の光機能性材料・光電変換デバイス
 4.1 光電変換デバイスへの応用例
  a) プラズモニック太陽電池
  b) プラズモニック・メタマテリアル光検出器
   ・可視光検出
   ・赤外光検出(室温駆動・非冷却型)
   ・光熱電変換機構に基づく光検出器
   ・センサー展開
   ・イメージング素子
  c) プラズモニック・メタマテリアル発光デバイス(LED・レーザー)
  d) 光電変換デバイスへのメタマテリアル導入時の留意点
   ・光学的観点
   ・電気的観点
  e) 世界におけるプラズモニック・メタマテリアル研究の動向

  □質疑応答□

※セミナーの進行具合により,講演項目は前後すること・一部省略することがあります

セミナー講師

国立大学法人東京農工大学 工学部 知能情報システム工学科 教授 博士(工学) 久保 若奈 氏

略歴
2006年東京大学大学院工学研究科応用化学専攻終了.博士(工学)取得.(酸化チタン光触媒の気相における非接触光触媒反応と光リソグラフィー法への応用)日本学術振興会特別研究員を経て2007年より理化学研究所次世代ナノパターニング研究チームで研究員を務め,トップダウン法とボトムアップ法を融合した新規ナノパターニング技術,ナノコーティングリソグラフィー法の開発と作製した金属ナノ構造体の機能化に関する研究に従事.2010年より理化学研究所田中メタマテリアル研究室にて,プラズモニック・メタマテリアルの光機能性材料・デバイスの開発に従事.理化学研究所基礎科学特別研究員,JSTさきがけ研究員などを経て2016年より東京農工大学工学部電気電子工学科の特任准教授として着任し,プラズモニック光検出器の開発に従事.2019年頃よりメタマテリアル熱電変換の開発に着手する.2023年より現職,現在に至る.

活動
応用物理学会第3分類3.11 ナノ領域光科学・近接場光学 プログラム委員
AIP Advances, Associate Editor
日本学術会議総合工学委員会ICO分科会工学技術調査企画小委員会委員
International Conference on Nanophotonics and Nano-optoelectronics (ICNN)プログラム委員会幹事
SPIE Optics+Photonics, Nanoscience + Engineering, plasmonics session 国際プログラム委員
CLEO-PR2024 International Program Committee member

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13:00

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

半導体技術   光学技術   ナノ構造化学

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