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QUESTION 質問No.39

技術者教育体系の構築

全体/その他人的資源マネジメント |投稿日時:
一部上場の生産機械製造販売メーカー本社で教育担当の課長です。従業員約8000人の中で、全国3拠点に技術者が3500人ほど配属されています。量産機種はASEAN工場に移管していますので、国内の技術者は先行開発と設計者が主体です。
機械設計、制御回路、ソフトウェアなどの教育は、主に社内のベテランが教育プログラムを担当していますが、今後ますます厳しくなるグローバル競争に勝ち抜くためには、技術者にも新たな視点を育成して顧客を感動させるような仕事ができるようにしたいと思っています。
どのような点に注意して教育プログラムを構築していったらよいか、アドバイスをお願いします。

*注意:これは運営会社による架空の(しかしありそうな)質問です。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

国内の役割が先行開発と設計が中心だとすると、最も重要なのは新しい製品の創造が重要となるのではないでしょうか。創造には、潜在的ウォンツをニーズにする想像力が必須です。潜在的ウォンツをつかむには、潜在意識にアクセスする必要があります。当社では、潜在意識を活用した想像思考による事業創造研修を開発いたしました。ご興味ございましたら、訪問してご説明申し上げますので、ご連絡をお願いします。
 又、教育体系についてご意見を申し上げると、昨今の技術変革のスピードアップや、グローバル化によるニーズの多様化に対応するには、従来のスキル教育だけではなく、もっと感性や直感といったものを育成する教育が必要だと思われます。色々な先駆的教育機会も増えていますので、受講者が自ら受講する研修を選び参加できる仕組みの構築も重要かと思われます。会社から受講必須なカリキュラムに、各自が自ら選択できるコースを用意することで、より自律的に学習する意欲を高めることができると思います。
以上




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

 長年、人事制度、専門職の処遇制度などに携わってきた経験から、留意点をアドバイスします。御社のようなグローバル企業の場合、仕事の評価システムや専門職のの処遇制度などと一体的に考えることがベストな選択です。そこまではできない場合は、少なくとも次の点に留意されたい。まず、職種別、階層別に「求められる人材像」を明確化することです。そのため、御社の企業理念(お客様の感動、自立・協働等)、Shared Values(お客様満足、倫理観、挑戦心等の私たちが大切にすること)を考慮して、外部・内部環境分析、従業員アンケート等も俯瞰し、SWOT分析してみることです。その結果、普遍的で、差別化できる教育体系を構築できます。具体例をいくつか示せば、階層別教育として、リーダーシップ、財務等のマネジメント、自律性を高めるキャリアデザイン研修など。専門技術力研修として、コアの先進技術、プロジェクトマネジメント、マーケティング、創造性開発、リスクマネジメント研修など。グローバル教育として、技術者の海外体験、異文化コミュニケーション、語学研修など。

 なぜ、自律性が大切なのでしょうか。環境変化の激しい時代には、スキルや経験を伝授すること以上に、キャリアが陳腐化します。自ら学習し続ける思考行動特性が最重要となります。早い段階から、何のために仕事をするのか、成果を上げるためにはどうすればよいかなどを明確化させておくことが、個人のキャリアアップと会社の付加価値を上げることに直結します。自律的に学習しつづける人材をどうすれば養成できるか。それは、仕事の実績の評価制度、管理職・専門職の処遇制度などとも密接にからんできます。特に、大企業の場合には、そのような仕組を構築していないと、企業としてのベクトルがバラバラになりやすいからです。

 さらに理解を助けるため、補足します。一般的な従来の教育体系と今後の教育体系の違いを比較してみると、違いが浮き出てきます。
<従来の教育体系>
①社内で通用する人材の養成
②会社主導の教育(必須教育が中心)で、階層別に、教育効果を測れない知識・スキルの修得
③集合教育が中心
<今後の教育体系>
①どこでも通用する人材の養成
②会社と社員の共創型の教育(選択教育が中心)で、自律性を軸とした教育効果が測れる専門教育、実践的課題をテーマとした行動変革教育
③集合教育とe-learnig教育などの組み合せ

 回答者:ぷろえんじにあ 代表 粕谷茂




ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

 技術者が「顧客を感動させるような」製品・技術の開発を行うためには、まず、顧客の声を徹底的に聞く、次に、顧客の声に潜む課題やニーズを明らかにする、そして、既に保有する高い技術を用いてこれらの声に応えるための方策を練る、というプロセスを体得することが必要かと思います。
 一方、このようなプロセスを踏むことは技術者にとって容易なことではありません。一般例ですが、技術者は、「より高度な技術」を追い求め、「売れる技術」について思いが至らないこともあるようです。また、基礎研究と応用研究の間に横たわるギャップである「魔の川」、応用研究と事業化の間に横たわる「死の谷」、など技術を製品化する上で伴う障害も克服する必要があります。
 従って、技術者が、「顧客の視点」を吸い上げるための方法や考え方を従来の教育に組み込むことが重要と考えます。すなわち、マーケティングやプロジェクトマネジメント等を理解するための外部講師による研修プログラムと、自社営業部門との意見交換、顧客の技術部門へのヒアリング、など既存のリソースを活用した教育プログラムを検討されてはいかがでしょうか。
 また、グローバルな視点を併せ持った技術者となるために、ASEANにある自社工場を活用した派遣研修を設定し、異なる文化や価値観を体験し、海外市場を現地で自らの目で見ることや、同工場のスタッフと議論の場を持つことも有用と思われます。
 一方で、対象者が3,500人という大きな規模ですので、プログラム参加者の選定や、教育期間、プログラムの企画構成、研修手段(E-ラーニング)、効果測定法などを慎重に検討することが必要です。